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令和2年度以降入学者 | 心理的アセスメントに関する理論と実践(心理アセスメント演習) | ||||
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教員名 | 松浦隆信 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 開講区分 | 文理学部 | |
科目群 | 心理学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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Blackboard ID | 20234787 |
授業概要 | 【公認心理師必修科目】 心理アセスメント法について概観した上で、授業担当者の臨床心理士および公認心理師としての実務経験を活かして、時代の要請が高い発達支援に用いられる心理アセスメント法を中心に、それらの実施法とフィードバックの技術習得に向けた授業を展開する。 |
授業のねらい・到達目標 | 心理アセスメントに関する理論と方法を概観し、心理アセスメント結果を相談、助言、指導に応用するための所見書の書き方、フィードバックを実施できる。授業で取り上げる心理検査の測定内容、実施方法、結果の読み方などを臨床現場で実施できるレベルで身に付ける。 |
授業の形式 | 講義、演習 |
授業の方法 | 心理アセスメントに関する事前講義を踏まえ、実際に心理検査を実施する。また、心理検査の結果を集計の上、結果報告書を作成し、結果報告書のフィードバックに関するロールプレイを実施する。授業時間のみでは実際の心理検査の使い方を習得することは不可能であるため、各自で時間を見計らって心理検査の練習を行うことを推奨する。事前学修では、授業内で指示する心理検査法の概要をよく調べて、マニュアルを一読する。事後学習では試行した検査結果を分析・集計するとともに、集計結果を所見書にまとめる作業を行う。提出された結果報告書の記載内容を一読し、書き方として良かった点および改善点について授業内でフィードバックを行う。本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。 本授業は、対面でないと実施ができない心理検査を数多く扱う関係上、遠隔での受講は理由を問わず認めない。 |
履修条件 | 心理科学コースの院生に限る。 なお、本授業は心理職を目指す学生が現場に出た際に心理検査の施行、分析、結果のフィードバックを適切に行える技能の獲得を目指すため、授業内容は高度となる。そのため、履修者には学部で学ぶレベルの心理アセスメントに関する予備知識を得ていることを強く求める。 |
授業計画 | |
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1 |
公認心理師として現場で実践を行う上での心理アセスメントの目的と意義、理論と方法について講義を行う。併せて全15回の授業の進め方に関するオリエンテーションを行う。
【事前学習】参考書を読み、心理アセスメントを施行し、フィードバックを行うまでの一連の流れをイメージしておく。 (2時間) 【事後学習】授業内容の復習を行い、心理アセスメントの意義について再度確認する。 (2時間) |
2 |
心理検査によらないアセスメント(行動観察、生育歴聴取など)のあり方と意味について学ぶ。
【事前学習】事前配布資料に基づき、インテーク面接とは何かを理解しておく。 (2時間) 【事後学習】受講者間でクライエント役を設定し、ロールプレイを実施する。 (2時間) |
3 |
精神症状を測定する質問紙(例:SDS,STAI,GHQ)およびパーソナリティを測定する質問紙 (例:Y―G,エゴグラム,NEO-PI-R)の演習を行う。 【事前学習】事前に指定する質問紙法のマニュアルを読み、実際に質問紙を回答してくる。 (2時間) 【事後学習】授業で取り上げた質問紙法の結果所見を文章にまとめる。 (2時間) |
4 |
神経心理学的検査の内容と集計方法・解釈を身に付ける。
【事前学習】事前に指定する神経心理学的検査のマニュアルを事前に読み、結果の集計と解釈の方法を把握しておく。 (2時間) 【事後学習】授業内で学んだ内容に基づき、結果所見を文章にまとめる。 (2時間) |
5 |
投影法(例:バウムテスト,SCT)の内容と集計方法、解釈を身につける。
【事前学習】事前に指定する投影法検査のマニュアルを読み、実施方法や解釈方法を予習する。 (2時間) 【事後学習】授業内で実施した投影法の結果と解釈を文章にまとめる。 (2時間) |
6 |
発達検査が求められる社会的背景、発達特性のアセスメントの重要性、フィードバックのあり方などに関する小講義を行う。また、第7回以後の授業の進め方を具体的に説明する。
【事前学習】発達障害の各症状について参考書等を用いて予習してくる。 (2時間) 【事後学習】発達特性のアセスメントに用いられる心理検査を一通りその概要を調べる。 (2時間) |
7 |
発達特性による困難を抱えるクライエントに対するインテーク面接のロールプレイを実施する。
【事前学習】特定のクライエント役をイメージしてくる。 (2時間) 【事後学習】次回に行う心理検査を、インテーク面接の結果を踏まえて選定する。 (2時間) |
8 |
発達特性をアセスメントする質問紙(例:AQ,ADHD-RS,M-CHAT)の内容と集計方法を身につける。
【事前学習】第7回に選定した質問紙の実施方法を予習する。 (2時間) 【事後学習】実施した質問紙の解釈を文章にまとめる。 (2時間) |
9 |
発達アセスメントにおいて高頻度で用いられるWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の実施、集計、解釈方法を身につける。
【事前学習】検査マニュアルを熟読し、検査実施方法を理解しておく。 (2時間) 【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間) |
10 |
発達アセスメントにおいて高頻度で用いられるWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の実施、集計、解釈方法を、第9回に引き続き学習する。
【事前学習】検査マニュアルを熟読し、結果の集計方法を理解しておく。 (2時間) 【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間) |
11 |
施行したWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の検査結果を集計し、結果をまとめる。
【事前学習】検査マニュアルを熟読し、予め検査結果を集計しておく。 (2時間) 【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間) |
12 |
第11回までに学んできた心理検査法のテスト・バッテリーのあり方および心理検査結果報告書のまとめ方のポイントについて講義する。
【事前学習】事前に配布する資料に基づき、心理検査結果報告書の形式を理解しておく。 (2時間) 【事後学習】これまで実施してきた心理検査の結果を見直し、総合的な見解を頭の中で立てておく。 (2時間) |
13 |
これまで実施してきた発達検査の結果を総合した検査報告書を受講生の間で閲覧し合い、文言や内容の確認を行う。そして、より良い報告書に仕上げていくために記載すべきポイントについてディスカッションを行う。
【事前学習】第12回の講義内容を参考に心理検査結果報告書を作成してくる。 (2時間) 【事後学習】授業内で指摘を受けた意見を参考に報告書を修正してくる。 (2時間) |
14 |
仕上がった心理検査結果報告書を持ち寄り、クライエント役相手にフィードバックのロールプレイを行う。ロールプレイの感想を受講者間で述べあい、より良いフィードバックのあり方について論考を深める。
【事前学習】修正した報告書の言葉遣いについて授業当日までに見直す。 (2時間) 【事後学習】授業内で指摘を受けた内容に即して最終版の報告書を作成する。 (2時間) |
15 |
授業全体を振り返り、心理アセスメントを実施する上での留意点、発達検査の活用方法およびテストバッテリーのあり方について理解を深める。
【事前学習】本業全体を受けての感想と疑問点を整理し、授業内で発言できるようにしておく。 (2時間) 【事後学習】授業で学んだ心理検査全体について復習を行い、マニュアルを見ずに実施できるように練習を重ねる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 津川律子 『精神科臨床における心理アセスメント入門』 金剛出版 2009年 第1版 黒田 美保 (著) 柘植 雅義 (監修) 『これからの発達障害のアセスメント: 支援の一歩となるために (ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ)』 金子書房 2015年 第1版 上記の他、授業を進める上で参考になる書籍を授業内で適宜紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業参画度(40%)、心理検査結果報告書(最終版)(60%) 授業を通して作成する最終版の心理検査所見報告書の内容を成績評価に用いる。授業参画度は各回授業内での心理検査の施行および分析への取り組み姿勢、積極的な発言で評価する。 |
オフィスアワー | 授業終了時に授業実施教室で対面にて実施する。 |
備考 | 心理アセスメントの習熟には相応の時間を有するため、事前学修、事後学修は確実かつ丁寧に実施すること。 |