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総合研究5

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令和2年度以降入学者 総合研究5
教員名 堀井一摩
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 国文学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
Blackboard ID 20234683
授業概要 【ポストヒューマニズムの批評動向】
この授業は、近年人文科学で注目されている「ポストヒューマニズム」について学び、新しい視座から文学テクストを読み直すことを試みる。20世紀後半から始まったテクノロジーの革新によって人間と技術の結びつきがますます顕著になり、また、人間の活動が地球環境を根本的に破壊していることが明らかになった「人新世」の状況のなかで、ルネサンス以来の伝統的な「人間」概念は反省を迫られている。このようなヒューマニズム(人間中心主義)の超克を課題として現れたのが「ポストヒューマニズム」の思想である。こうした状況に呼応して現代文学においても様々な形の「ポストヒューマン」が描かれるようになった。この授業では、ロージ・ブライドッティの『ポストヒューマン』を輪読することを通して、ポストヒューマニズムの知見を学んでいく。授業の後半では、現代文学を取り上げて、「人間」概念がどのように問い直されているのかを受講生とともに考えていく。

なお、修士論文提出や論文投稿を控えている院生には、発表と討議の機会を設けるので、初回授業の際に申し出てください。
授業のねらい・到達目標 ①ポストヒューマニズムの基本概念について理解し、理論書・批評書を正確に読めるようになる。
②学んだ概念・方法論を自分の関心領域に接続し、応用できるようになる。
授業の形式 講義、演習
授業の方法 講義と演習を併用する。第3〜10回はポストヒューマニズムについて演習形式で課題テクストを輪読する。第2・11・12回は教員による講義を行います。第13回以降は、受講生が取り上げたい文学作品について発表を行ってもらう。
フィードバック方法等については、授業内で指示する。

・対面参加が困難な学生については、Blackboardのメール機能を用いて、事前に教員に申し出ること。個別事情を勘案し、妥当と判断されれば、課題を課してメールまたはzoomによるフィードバックを行う。
授業計画
1 ガイダンス:授業の目標、進め方および成績評価の説明、発表担当の決定【講義】
【事前学習】シラバスを読む (2時間)
【事後学習】課題テクストを読み始める (2時間)
【授業形態】対面授業
2 ポストヒューマニズム入門:思想的背景と基本概念について、隣接分野(障害研究、環境批評、ゴシック研究)との関連について【講義】
【事前学習】事前配布資料を熟読する (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
3 『ポストヒューマン』序・第1章「ポスト人文主義――自己を超える生」の報告と討議(1)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
4 『ポストヒューマン』第1章「ポスト人文主義――自己を超える生」の報告と討議(2)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
5 『ポストヒューマン』第2章「ポスト人間中心主義――種を超える生」の報告と討議(1)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
6 『ポストヒューマン』第2章「ポスト人間中心主義――種を超える生」の報告と討議(2)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
7 『ポストヒューマン』第3章「非人間的なもの――死を超える生」の報告と討議(1)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
8 『ポストヒューマン』第3章「非人間的なもの――死を超える生」の報告と討議(2)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
9 『ポストヒューマン』第4章「ポストヒューマン人文学――理論を超える生」の報告と討議(1)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
10 『ポストヒューマン』第4章「ポストヒューマン人文学――理論を超える生」・結論の報告と討議(2)【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
11 多和田葉子「献灯使」の読解と討議【講義】
【事前学習】課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
12 木村友祐「聖地Cs」の読解と討議【講義】
【事前学習】課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
【授業形態】対面授業
13 現代文学の報告と討議【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】議論をふまえて発表内容を修正し、レポートにまとめる (2時間)
【授業形態】対面授業
14 現代文学の報告と討議【演習】
【事前学習】発表者は資料の作成、その他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】議論をふまえて発表内容を修正し、レポートにまとめる (2時間)
【授業形態】対面授業
15 授業の総括とレポートの提出【演習】
【事前学習】レポートを提出する (2時間)
【事後学習】レジュメを読み直し、学んだことを整理する (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 ロージ・ブライドッティ 『ポストヒューマン――新しい人文学に向けて』 フィルムアート社 2019年
参考書 多和田葉子「献灯使」、木村友祐「聖地Cs」については各自入手して読んでおいてください(購入は求めません)。
成績評価の方法及び基準 レポート(20%)、授業参画度(80%)
授業参加度は報告とディスカッションで評価します。
対面授業に参加できない場合は、オンラインで代用し、対面参加者と同じ基準で平等に評価します。
オフィスアワー 水曜4限と木曜3限、7号館4階堀井研究室にて、あるいはメールで質問を受け付けます。
メールアドレスは初回の授業でお知らせします。

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