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令和2年度以降入学者 | 東洋史特殊講義1 | ||||
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教員名 | 須江隆 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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Blackboard ID | 20231723 |
授業概要 | 嘗ての人々の生き生きとした日常性や生活の実態、価値観などが解明されれば、現代を生きる我々が日常生活を見つめ直す上で、大いに役立つはずであり、そこに歴史を学ぶ意義もある。そこで本授業では、「南宋・洪邁『夷堅志』の世界を読む」というテーマに即し、中国宋代に焦点を当て、当時の社会おける日常性を把握する上で有効な筆記史料『夷堅志』の世界を読み解いていくことを通じて、宋代における日常生活の特質の理解を目指す。比較史的な視点から現実を見つめ直してもらいたい。 |
授業のねらい・到達目標 | 授業担当者の研究成果を開示していく講義を通じて、中国史上における宋代の時代性・地域性・日常性を理解し、現実を見つめ直すことを目的とする。 ①洪邁が生きた南宋時代の社会の特質を説明することができる。 ②宋代の知識人洪邁とその著作『夷堅志』について具体的に説明することができる。 ③嘗ての中国地域社会の日常に関わる実態を学び、関連する現代社会が直面する問題を抽出し、歴史的視点から見つめ直すことができる。 ④宋代社会史研究を具体的事例とした中国史研究の視点や手法を学び、修士論文の作成に向けた一連の研究方法を自ら参考にすることができる。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 先ず到達目標の①②を達成してもらうための講義を行い、それに対する課題を2回課して授業内容の理解度をチェックする。次に『夷堅志』所収の逸話をいくつか選読し、それらの逸話から見出せる当時の社会の現実を解説しながら授業を進めていく。最後にレポートを課し、学修到達目標③④の達成度を測る。質問には、授業時間内に質疑応答の時間を設けて対応する。対面授業に参加できない場合は、対面授業終了後、Blackboardに配信する授業用資料を閲読し、期日までに課題を提出する。また2つの課題とレポートについては、後日に解説・全体講評を行う。 |
授業計画 | |
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1 |
授業ガイダンス 授業の進め方や到達目標などを説明する。また授業担当者の自己紹介を兼ねて、これまでの研究履歴に言及する。 【事前学習】シラバスを熟読して、授業概要や到達目標などを理解しておくこと。 (1時間) 【事後学習】授業の内容をノートに整理し、特に授業の到達目標への理解を深めておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
『夷堅志』が書かれた南宋時代 中国史上の南宋時代が、これまでにどのような時代と捉えられてきたのかを、「両宋画期論」などに即して解説する。 【事前学習】中国史上の南宋時代とは、どのような時代であったのかを、参考書やインターネット情報などを参照して、調べてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
『夷堅志』の著者・洪邁 『夷堅志』を著した知識人・洪邁の人物について解説する。 【事前学習】『夷堅志』の著者である洪邁について、参考書やインターネット情報などを参照して、情報を収集し調べてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
ベストセラー『夷堅志』とは 『夷堅志』とはどのような内容の著作であるのかを解説し、その史料性や研究への活用の可能性などにも言及する。 【事前学習】『夷堅志』とは、どのような著作であるのかについて、参考書やインターネット情報などを参照して、情報を収集し調べてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
『夷堅志』出版のその後 『夷堅志』の南宋時代やその後における出版事情を解説し、後世の人々の『夷堅志』受容の在り方にも言及する。 【事前学習】『夷堅志』の出版と後世の人々の受容につて、参考書やインターネット情報などを参照して、情報を収集し調べてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
『夷堅志』選読と解説Ⅰ—「七娘子」の解読·解説— 「七娘子」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
『夷堅志』選読と解説Ⅱ—「野牛灘」の解読·解説— 「野牛灘」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
『夷堅志』選読と解説Ⅲ—「虞主簿」の解読·解説— 「虞主簿」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
『夷堅志』選読と解説Ⅳ—「王宣太尉」の解読·解説— 「王宣太尉」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
『夷堅志』選読と解説Ⅴ—「胡煌僕」の解読·解説— 「胡煌僕」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
『夷堅志』選読と解説Ⅵ—「九龍廟」の解読·解説— 「九龍廟」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
『夷堅志』選読と解説Ⅶ—「常珤牛」の解読·解説— 「常珤牛」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【担当教員】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 【授業形態】対面授業 |
13 |
『夷堅志』選読と解説Ⅷ—「姜彦榮」の解読·解説— 「姜彦榮」の解読・解説を通じて、当時の社会の現実を検討する。 【事前学習】配付資料の該当箇所に一通り目を通してくること。 (2時間) 【事後学習】配付資料を参照しながら授業の内容をノートに整理し、授業内容の理解に努めること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
『夷堅志』から見えた世界 第6回から第13回までの授業内容を振り返り、『夷堅志』から見えた世界を解説する。またレポート課題の作成に向けた説明を行う。 【事前学習】特に『夷堅志』所収の逸話「七娘子」「野牛灘」「虞主簿」「王宣太尉」「胡煌僕」の内容から当時の社会のどんな現実が見えたのかを考えてくること。 (2時間) 【事後学習】『夷堅志』所収の逸話「七娘子」「野牛灘」「虞主簿」「王宣太尉」「胡煌僕」の内容とそれらから見出せた当時の社会の現実についての理解に努めること。 (3時間) |
15 |
総括と振り返り これまでの授業のまとめをし、講義内容の理解を深める。またレポート課題を提出する。 【事前学習】シラバスを参照し、授業の到達目標を確認しておくこと。前回の授業で提示されたレポート課題に取り組むこと。 (2時間) 【事後学習】授業の到達目標の達成度を自己点検すること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 授業で使用する諸資料は、その都度配付する。 |
参考書 | 伊原弘・静永健共編 『南宋の隠れたベストセラー『夷堅志』の世界 (アジア遊学181)』 勉誠出版 2015年 第1版 伊原弘・市來津由彦・須江隆共編 『中国宋代の地域像 ー比較史からみた専制国家と地域ー』 岩田書院 2013年 第1版 その他については、随時紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(70%)、授業参画度:課題1(10%)、課題2(20%)(30%) 授業参画度は、2つの課題の回答状況で評価する。 |
オフィスアワー | メールで受け付けます。sue.takashi☆nihon-u.ac.jp |