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細胞内ダイナミクス

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令和2年度以降入学者 細胞内ダイナミクス
令和元年度以前入学者 生命物理化学2
教員名 岩本政明
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 生命科学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
Blackboard ID 20231488
授業概要 細胞は動かないものだと考えていないだろうか? 実際のところ、細胞は形を変えながら動き回り、分裂し、その内部ではさまざまな分子や構造がダイナミックに振る舞い、構成成分は活発にターンオーバーを繰り返している実に動的な存在である。本講義は、細胞の、特にその内部における物質や構造の“動き”に注目して、細胞を眺めていく動的細胞生物学である。動物細胞や単細胞生物などさまざまな細胞種の細胞機能と密接に関連した分子、細胞構造、オルガネラ、遺伝子などの細胞内における動態、生理的意味およびメカニズムについて解説する。
授業のねらい・到達目標 〈授業のねらい〉
細胞内でさまざまな分子や構造体が見せる機能に応じたダイナミックな挙動について学ぶことによって、細胞が動的な存在であることを理解する。

〈到達目標〉
・細胞内における水、イオン、分子の動きと細胞機能の関係を理解し、説明できる。
・細胞内の構造体やオルガネラなどの動きとそれらの機能の関係を理解し、説明できる。
・真核細胞の核が見せる機能的、構造的なダイナミクスを理解し、説明できる。
・細胞内に共生するさまざまな微生物の挙動と生態との関係を理解し、説明できる。

〈日本大学教育憲章との関係〉
・物事を既存の知識にとらわれることなく,科学的根拠に基づいて論理的・批判的に考察し,説明することができる(A-3-3)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出し,専門的知識に基づいて解決策を提案できる(A-4-3)。
・新しい問題に取り組む意識を持ち,そのために必要な情報を収集し,それを分析して理解することができる(A-5-3)。
・学修状況を自己分析し,その成果を評価することができる(A-8-3)。

〈ディプロマポリシーとの関係〉
この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP3, 4, 5, 8およびカリキュラムポリシーCP3, 4, 5, 8に対応している。
授業の形式 講義
授業の方法 液晶プロジェクターによるスライド映写を主体に、板書で情報を補完する形で授業を進める。教材はBlackboardで配布するので、プリントアウトして持参すること。各回の終わりに次回内容の概要を説明するので、それを参考に2時間程度の事前学習を行うこと。また、配布教材にある設問に答えながら授業内容を振り返り、2時間程度の事後学習を行うこと。
履修条件 「生命科学概論1・2」、「分子生物学1・2」、「細胞生物学1・2」「微生物学」を履修していることを前提として授業を進める。これらを未履修の他学部・他学科の受講希望者は事前に相談すること。
授業計画
1 『生きている細胞の中で起こっていること』
本講のガイダンスを兼ね、生きている細胞の中で起こっているさまざまな動的現象について俯瞰的に学ぶ。
【事前学習】シラバスの授業概要を確認し、現在の自分の細胞内の動的現象に関する知識を整理しておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、本講で取り扱う事象および全授業回の流れを理解する(A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 『生命における水溶媒』
生命体内における水の溶媒としての性質と役割について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、水の物理化学的性質について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、生命体内における水の溶媒としての性質と役割を説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 『細胞内での分子の振る舞い』
細胞内におけるさまざまな分子の振る舞いについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、溶液中での分子運動について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、分子の性質と細胞内における挙動の関係について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 『浸透圧調節』
さまざまな細胞における浸透圧調節のしくみについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、浸透圧調節について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、浸透圧調節のメカニズムについて説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 『オートファジーと小胞輸送』
オートファジーのメカニズムおよび膜小胞の輸送機構について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、オートファジーと小胞輸送について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、オートファジーおよび膜小胞輸送の制御機構と生理的意義について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 『細胞骨格のダイナミクス』
真核細胞におけるさまざまな細胞骨格の挙動と役割について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、細胞骨格について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、細胞骨格の種類と役割、および挙動について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 『モーター分子』
原核生物と真核生物に見られるさまざまなモータータンパク質ついて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、モータータンパク質について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、モータータンパク質の種類と作動機序について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 『細胞運動』
細胞骨格やモーター分子などが関与した細胞運動について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、細胞運動について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、さまざまな形態の細胞運動とそのメカニズムについて説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 『膜電位』
興奮性細胞における膜電位変化のしくみについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、膜電位について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、膜電位変化が生じるメカニズムについて説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 『細胞内情報伝達』
さまざまな細胞外シグナルを受容して細胞内へ情報伝達する機構について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、細胞内情報伝達について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、細胞内の主要な情報伝達経路について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 『遺伝子発現のダイナミクス』
遺伝子の転写から翻訳までのダイナミクスについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、遺伝子発現についての疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、遺伝子発現における関連因子群の挙動について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 『核輸送』
真核細胞における核と細胞質の間で行われる物質輸送について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、核輸送について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、核輸送における運搬体と被輸送物質の挙動について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 『核膜と染色体のダイナミクス』
細胞周期における核膜と染色体の挙動について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、核膜と染色体の挙動について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、細胞周期に依存して見せる核膜と染色体の構造変化について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 『細胞内共生のダイナミクス』
細胞内に共生あるいは寄生するさまざまな微生物のダイナミクスについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、細胞内共生について疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4, A-5)。 (2時間)
【事後学習】授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り(A-8)、細胞内共生体の挙動とその生態的意味について説明できるようにする(A-3, A-5)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 『学修到達度の確認と全授業内容の総括』
これまでの授業内容について学修到達度を試験によって確認し、試験終了後に全授業内容についての総括を行う。
【事前学習】これまでに学んだ内容について十分に理解し、説明できることを確認しておく(A-3, A-8)。 (2時間)
【事後学習】全授業内容を振り返りながら、試験問題に対する自身の解答を検証する。正しく解答できなかった設問に対しては、該当項目を再度学習して理解を深める(A-3, A-5, A-8)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし
参考書 Phillips R, Kondev J, Theriot J (著)/笹井理生ほか (訳) 『細胞の物理生物学 (ISBN: 9784320057166)』 共立出版 2011年
平岡泰、原口徳子 『染色体と細胞核のダイナミクス (ISBN: 9784759815115)』 化学同人 2013年
購入の必要はありません。
成績評価の方法及び基準 試験(70%)、授業参画度:毎回のリアクションペーパーで評価(30%)
・試験は学期末に行う。学修内容についての設問に対する回答を通して、論理的・批判的思考力(A-3)を評価する。
・授業参画度は、授業時間内に配布するリアクションペーパーに記入された内容によって、問題発見・解決力(A-4)および省察力(A-8)を評価する。
オフィスアワー 月、火、木 10:00~12:00(これ以外の曜日、時間帯を希望する場合は事前に連絡してください)

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