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数学講究1

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令和2年度以降入学者 数学講究1
令和元年度以前入学者 数学講究1
教員名 泊昌孝
単位数    3 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 前期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対面によるセミナー式の講義を基本とする。ただし、対面式の出席が難しい諸君へ同時双方向式(Zoom によるライブ)も併用するハイブリッド方式でおこなう。レポートを Blackboard を通じた提出と確認による指導を基本としているが、少人数ゼミであることから、受講者全員への相互対応に最大の配慮をしながら行う。
Blackboard ID 20231354
授業概要 代数幾何学の基礎となる数学を学びます。

3年生では、テーマにつながる大学で行う、代数学や、解析学の初歩に関する書物をセミナー形式で読みます。そのことにより、基礎的な勉強をします。時には、授業レベルの教科書で、数学の発表や議論をする練習をします。(4年生では、私の専門に近い専門書を読むことを目指します。)

当セミナーでは、毎回諸君にその日のセミナーのレポートを書いてもらいます。

1.その日のセミナーで議論した部分、学んだ部分はどこかを(教科書のページ、番号など)
今日学んだ結果をまとめる。
2.その日のセミナーで、自分はどのように参加できたか?例えば、何回(正確でなくてもよい)発言したか?
3.その日のセミナーでおもしろかった点を確認する。また、自分にとってどのように役立つかも考えてみる。
4.セミナーで良くわからなかったことは何かを述べ、時には反省をまとめてみる。

それを卒論制作開始時に返却し、勉強してきたことのまとめへ向かうよう指導 しています。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい・到達目標>
代数幾何学につながる大学で行う、代数学や、解析学の初歩を固有なテーマを持った書物を丁寧に勉強し、
専門書を読む為の行間を埋めることができる。
また、セミナーでの発表を通じて他人に分かる説明の仕方ができるようになる。


<ディプロマポリシーとの関係>
この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP1~8 及びカリキュラムポリシー CP1~8に対応している。

<日本大学教育憲章との関係>
・学修から得られた豊かな知識と教養、及び、自己の倫理感に基づいて、
数理科学の役割を説明することができる(A-1-2).
・現代社会における数理科学の役割を理解し、そのことを踏まえて、
国際社会が直面している問題を説明することができる(A-2-2).
・数理科学に基づいて学んだ知識をもとに、物事の本質を論理的、客観的に捉えることができる(A-3-2).
・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、内容を説明することができる(A-4-2).
・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2).
・親しい人々とコミュニケーションを取り、数理科学の専門的知識について議論することができる(A-6-3).
・学修活動において、自分の役割分担を理解し、他者と協働して作業をすることができる(A-7-2).
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行い、分析することができる(A-8-2).
授業の形式 ゼミ、卒業論文・研究
授業の方法 セミナー形式による輪講を基本とします。セミナー形態は、基本的に全員がセミナーに参加します。教科書にしてしています代数学の入門書と、随時配付予定の代数幾何学そのものの入門資料とを全員が交互に担当します。また、各回にその日のレポート各自提出し、理解した内容をまとめる訓練をします。レポートのフィードバック方法についてはゼミ内で説明します。
履修条件 学科の内規による
授業計画
1 自己紹介を通して、メンバーのゼミへの目的意識やゼミの特性を理解する。メンバーの発言内容を参考に、基本となる資料として、書籍などからテーマの候補を教員は選定し、メンバーに配布する.
【事前学習】ゼミでの抱負、将来の進路、ゼミで取り扱って欲しいテーマについて意見を言えるようにする (3時間)
【事後学習】配布された資料に目を通し、メンバーの発言も参考にゼミでのテキストの候補を考える (2時間)
【授業形態】対面授業
2 ゼミのテキストの決定へ向け、全員で議論をする。学科図書室の資料も利用し行動的に参加する。教員はメンバーとの相談の結果、次回の発表者 A,B を決定し、発表の範囲など初回の発表に適したアドバイスを与える。議論の中で、現代社会における数理科学の役割を理解し、そのことを踏まえて、
国際社会が直面している問題を考える(A-2-2)。
【事前学習】自分がゼミで何を学びたいか、教科書のタイトルをこめデータを用意してくる ゼミでの抱負、将来の進路、ゼミで取り扱って欲しいテーマについて意見を言えるようにする (3時間)
【事後学習】次回発表者 A, B に限らず、具体的に取り組む教材について、全員が再確認をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
3 代数学の基礎セミナー(1): 学生 A, B の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。ゼミは、代数基礎担当1名、代数幾何担当1名を、毎回両テーマを2人で分担する。以下毎回同様。
【事前学習】学生A,Bはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
4 代数学の基礎セミナー(2): 学生 C, D の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。随時、学修から得られた豊かな知識と教養、及び、自己の倫理感に基づいて、
数理科学の役割を説明することを考える(A-1-2).
【事前学習】学生C,Dはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
5 代数学の基礎セミナー(3): 学生 E, F の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。
【事前学習】学生E,F はテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
6 代数学の基礎セミナー(4): 学生 G, H の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。数理科学に基づいて学んだ知識をもとに、物事の本質を論理的、客観的に見直す(A-3-2)。
【事前学習】学生 G,H はテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
7 代数学の基礎セミナー(5): 学生 I, J の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。
【事前学習】学生I,Jはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
8 第一回のまとめを全員でおこなう.教員はゼミのテキストを含め、方針に変更が無いかメンバーに確認する.ここにおいて、数理科学に基づいて学んだ知識をもとに、物事の本質を再び、論理的、客観的に考え(A-3-2)、日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、内容を説明することを試みる(A-4-2).
【事前学習】これまでの発表を振り返り、ゼミの2冊のテキストの内容の全員での考察をできるよう復習する。 (3時間)
【事後学習】次回発表者 A, B は最初の発表の経験を踏まえて、発表の準備をする.A,B に限らず、取り組む教材について、全員が再確認をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
9 代数学の基礎セミナー(6): 学生 A, B の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポートを作成する.ゼミは、代数基礎担当1名、代数幾何担当1名を、前回とは入れ替えておこなう。以下毎回同様。
【事前学習】学生A,Bはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
10 代数学の基礎セミナー(7): 学生 C, D の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。ゼミでの討論を通じて、親しい人々とコミュニケーションを取り、数理科学の専門的知識について議論する(A-6-3)。
【事前学習】学生C,Dはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
11 代数学の基礎セミナー(8): 学生 E, F の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。
【事前学習】学生E,F はテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
12 代数学の基礎セミナー(9): 学生 G, H の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。ここまでの学修活動をつうじて、自分の役割分担を理解し、他者と協働して作業を反省する(A-7-2).
【事前学習】学生 G,H はテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
13 代数学の基礎セミナー(10): 学生 I, J の発表、他のメンバーはゼミ参加についてのミニ課題レポート作成する。
【事前学習】学生I,Jはテキストの担当箇所を精読し発表準備を行う.他の学生もテキストを読み,内容理解に努める. (3時間)
【事後学習】この日の発表で話題に出た内容を図書館などで確認し、各自のノートへの記録、また、全体的な項目で課題レポートを作成し、次回の提出の準備をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
14 第二回のまとめを全員でおこなう.教員はゼミのテキストを含め、方針に変更が無いかメンバーに確認する.このゼミを通じて、自分の学修経験の振り返りを継続的に行い、分析することの意味を考える(A-8-2).
【事前学習】これまでの発表を振り返り、ゼミの2冊のテキストの内容の全員での考察をできるよう復習する。 (3時間)
【事後学習】数学講究1を全員で担当して、自分にとってどのような学習上の成果があったかを反省し、次回の最終回に備える. (2時間)
【授業形態】対面授業
15 総括と今後の課題 を、各自が簡単に発表する.教員はその内容を聞き、後期の数学講究2への指針をメンバーに示す.
【事前学習】これまでのゼミをメンバーの立場で総括し、ゼミの2冊のテキストの内容の全員が発表できるように準備する. (3時間)
【事後学習】数学講究2の開始に向け、次回発表者 A, B はこれまでの発表の経験を踏まえて、発表の準備をする.A,B に限らず、取り組む教材について、全員が再確認をする. (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 渡辺敬一、草場公邦 『代数の世界 改訂版』 朝倉書店 2012年
上にあげた本は、数学科の諸君に「大学で習う代数学全般について書かれた基本書籍」として、皆さんに持っていただいているものです。
3年でのテキスト候補としては、「数学講究の説明会」でお話したように、集まったメンバーとの相談 して決めましょう。購入は、ゼミで相談、決定してからにしてください。代数学の基本的な部分、代数幾何学の入門となる部分、それぞれの教科書を持ちたいと思います。最終メンバーの人数、分野の状況も考慮します。多くの年で、2冊の教科書を用いたゼミを行なってきました。

    以下は、講究説明会で、お配りした資料から、泊の部分を抜き出してみます。
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 このゼミでは初等整数論、環論、ガロア理論、代数幾何学入門に関連する話題について勉強します。そして、最後の卒論では、各自のテーマを自由に展開していただき、数学科学生らしい卒業をしていただくことを目指します。

これまでの私のセミナーでは、3年生のセミナー開始時に、代数学のテーマとして「代数学の基礎」や「代数幾何学の入門書」に関係する書籍を含めて、集まったメンバーの興味に合わせて、合計2冊程度の教科書を選び、全員が両方を担当し、輪講のスタイルで勉強します。そして、4年進級時の状況で、メンバーごとにテーマをしぼるというスタイルが定着しています。

繰り替えしになりますが、代数学のテーマとしては、
「初等整数論」;整数の基本的性質、素数の判定や、平方根がつくる世界など、授業で扱った世界をキチンとした教科書で学びます。
「代数幾何学」;平面曲線の交わり具合や、分類、射影幾何学、私の数学的な専門分野(特異点理論)につながる世界の入門です。
「可換環論」;整数や多項式の性質を代数的に一般化した世界です。活発に研究されている分野です。
「体とガロア理論」;これは、5次方程式に解の公式が作れないことで有名ですね。体という代数系が含む、数学の世界を理解します。ガロア理論は、「群論入門」という側面もあります。
これらのテーマの中には、3年生、4年生の代数の授業が専門科目として開講されているものもあります。同時にじっくりとゼミで勉強してみましょう。

そして、諸君の側から、3年次の共通テーマとして出してくれるものも、代数の専門に固執せず、十分に考えてゆきたいとおもいます。例えば、「ゲーム理論」を2年前には加えてみました。私は Mathematica で簡単な計算をしてみるのも好きです。そういう計算に興味のある諸君も歓迎します。代数学ではなく、複素解析の書籍を2冊目にしたこともあります。

卒論のテーマの自由度は、実際に先輩たちの卒論のテーマをご覧いただくと理解できると思います。

----------------- 以上です----------
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 授業参画度(100%)
・ゼミ内での発表を「準備状況,分かりやすさ,内容の正確さ」の視点から評価する。
・ゼミ内での質問・議論を「頻度,的確さ,積極性」の視点から評価する。
・事後学習(演習問題)の進捗状況を評価する。
以上を授業参画度として評価する。
なお、対面参加が出来ずZOOM等で授業に参加した場合の評価は変わらない。
能力(A-1)から(A-8)の習熟度については、別途配布のチェック項目により評価する。
オフィスアワー 泊研究室にて、ゼミの直後に行います。また、必要に応じて、研究室を起点とした双方向遠隔型の対応も同時に行う。

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