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教育の社会学

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令和2年度以降入学者 教育の社会学
令和元年度以前入学者 教育の社会学1
教員名 広田照幸
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 前期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
授業の形態 直接対面の講義形式で行うが、新型コロナウィルス問題の関係で入国できないなど、やむを得ない理由で恒常的に講義に出席できない人に対しては、代替のプログラムを用意している。
Blackboard ID 20231031
授業概要 教育社会学の理論や概念、教育社会学で蓄積された知見、実証的なデータの教育社会学的な考察などを組み合わせて、教育のさまざまな側面を社会学的視点から考察する。
授業のねらい・到達目標 現代教育のさまざまなトピックを社会学的な視点から考察することで、教育を広い社会的文脈に位置づけて理解できるようになることをめざす。近現代社会における学校の性格や社会的役割を多面的に理解し、学校で生起している諸問題を理解し、適切な情報の吟味、学校経営や指導の考え方ができるようになる。(A-2-3,A-3-3,A-4-3:1~15回該当)

 この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP2、DP3、DP4及びカリキュラムポリシーCP2、CP3、CP4に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 授業の形式:【講義】。なお、第2回から第15回まで、授業中に課題を示します。受講生は、次回の授業日の前日までにそれぞれの課題をやって、Blackboardの「教材」にある「第×回課題」の欄から入力してください。
履修条件 教育学科生のみ
授業計画
1 教育社会学とは何か ――学校の社会化機能、選抜機能、収容機能の整理を中心に
教職コアカリキュラムと照らしながら講義全体の流れを説明し、教育社会学がどんな学問なのかを略述し、学校の社会化機能、選抜機能、収容機能の整理を中心に、学校を社会学的に見ていく視点を理解させる。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業の流れを把握する。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、教育社会学という学問の全体像についての理解をする。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 学校を巡る近年の様々な状況の変化(1) ――昔の学校と今の学校
学校とは何かについて、過去の思想と制度のかかわりを知り、現代の学校がどういう変化をたどってきたのかを大きな枠組みで考え、近年の様々な状況の変化を歴史的変化の側面から理解できるようにする。
【事前学習】自分の学校体験を振り返りつつ、情報を集めて自分なりの学校観を見つめ直してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、現代の学校がどういう変化の相のもとにあるのかを、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 学校を巡る近年の様々な状況の変化(2) ――児童生徒に関する調査データから
学校が児童生徒にどういう学習をさせているのかを、質的調査のデータから読み込んだうえで、教員が指導の過程において何をすべきなのかについてのポイントを理解させる。
【事前学習】自分の教室での学習体験を振り返りつつ、情報を集めて自分なりの学習観を見つめ直してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、現代の学校での指導の在り方がどういう意味や特徴を持っているのかを、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 学校を巡る近年の様々な状況の変化(3) ――考えるべき理論的諸課題
 加熱・冷却概念を説明し、学習指導や教科外指導など、さまざまな場面での指導の在り方の変容や現状を見直す観点を習得させる。
【事前学習】学校の現場で使われる諸概念と、学校の営みを説明するためにアカデミックな次元で使われる言葉とを区別して、前者、後者の例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、現代の学校での指導の在り方における動機づけ問題を、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 子供の生活の変化を踏まえた指導上の課題(1) ――指導の困難性をどうみるか
 教育的関係の構築の難しさの問題を、原理的・実証的な観点からいくつかの理論や概念を手掛かりにして考察できるようにする。
【事前学習】教員の立場に立った時のことをイメージして、現代の子どもの置かれた状況下における指導の困難性をどう考えるかを、情報を集めて自分なりに考えてみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、現代の学校での指導の困難を多面的に説明できるよう、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 子供の生活の変化を踏まえた指導上の課題(2) ――考えるべき理論的諸課題
 モレンハウアーやルーマンの理論を説明しながら、学校で伝達される明示的・潜在的な知識がどういう意味や意義を持つのかについて、理解させる。
【事前学習】学校で学ぶ知の意義について、自分の学校体験を振り返りつつ、自分の未来の人生イメージを描きながら、情報を集めて自分なりの考えをまとめてみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、自分が教員になった立場から、子どもたちにどう学校で学ぶ知の意義を説明できるのかを、言語化してまとめてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 近年の教育政策の動向と教育(1) ――教育行政の仕組みと政策
 教育行政の仕組みを説明したうえで、教育政策がどういう法令の枠組みの上に作られているのかを説明することで、目の前の政策の文脈を説明できるようになる。
【事前学習】最近の教育政策の動向について、自分の児童生徒・学生体験と関わらせながら、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、自分が教員になった立場から、教育政策の動向を調べてみるスキルを獲得するため、近年の特定の政策を事例として取り上げて、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 近年の教育政策の動向と教育(2) ――考えるべき理論的諸課題
 リベラルな多元的社会における公教育の原理を説明し、そこでの教育が社会に対してもつ可能性と危うさとを説明することで、教育行政や教育政策をめぐる議論がどういう点に留意しなければならないのかを説明できるようにする。
【事前学習】江戸時代の学校と明治以降の学校との原理的な違い、ファシズム、ナチズムの時代の学校と現代の学校との原理的な違いについて、情報を集めて自分なりに整理してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、近年の特定の政策を事例として取り上げて、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 諸外国の教育事情や教育改革の動向(1) ――グローバル化の中の世界の教育改革
グローバル化とか何かを説明したうえで、グローバルに同時多発的に進行している教育改革の制度的レベルでの動向を概観し、世界の教育改革の主要な係争点が何かを説明できるようにする。
【事前学習】諸外国の教育について、どこかの国を事例にして、ニュースやインターネットで情報を集めてみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、近年の特定の国の特定の教育政策を事例として取り上げて、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 諸外国の教育事情や教育改革の動向(2) ――考えるべき理論的諸課題
 グローバルに同時多発的に進行している教育改革の背後にあるさまざまな諸力やアクターについて説明し、世界の教育改革の理念レベルでの主要な係争点が何かを説明できるようにする。
【事前学習】OECD、WTO、世界銀行などについて調べ、それらが各国の教育政策にどう関わっているのかを、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、近年の特定の国の特定の教育政策をめぐる対立を事例として取り上げて、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 地域との連携 ――地域との連携・協働による学校教育の意義と方法、及び開かれた学校づくり
 学校と地域との連携がどういう歴史的な背景から出てきたのか、また原理的にどういう論理構成になっているのか、現実はどうなのかを理解させることで、連携に関して適切な説明ができるようにする。
【事前学習】実態をイメージしにくい「地域」とは何か、誰のことかを、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、近年の学校と地域の連携論について、自分なりの考え方をまとめるため、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 学校安全への対応 ――学校での事件、事故及び災害と、危機管理や事故対応を含む学校安全の必要性
 「危険」と「リスク」との違い、及び「リスク管理とは何か」を理解させたうえで、学校安全への対応の問題をさまざまな事例を基に解説することで、学校が抱えるリスクの問題に適切に思考・対応できるようにする。
【事前学習】近年の学校事故や事件をとり上げて情報を集め、自分が当事者であった場合にどういうふうに考え、対応するかをイメージする作業をやってみる。 (2時間)
【事後学習】配布資料を見直して、授業に出てきた概念、理論を理解したうえで、近年の学校の安全問題について、自分なりの考え方をまとめるため、情報を集めて整理してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 振り返りと補足説明
 講義全体を振り返り、論点の整理をしながら、受講者から事前に出された質問をもとに、補足説明をする。
【事前学習】授業の要点を確認するとともに、各自で疑問点やあいまいな点を抽出し、質問をWEBで行う。 (2時間)
【事後学習】図書館等で関連する本や論文を探して、教員から指示されたポイントや自分で気になったポイントについて、発展的な学習を行う。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 補足解説と質問への応答
 講義全体の補足として、受講者全員に理解させる必要のある論点を選び出して、講義形式で紹介し解説する。また、受講者からのその場での質問に応答する。
【事前学習】図書館等で関連する本や論文を探して、教員から指示されたポイントや自分で気になったポイントについて、発展的な学習を行う。 (2時間)
【事後学習】ノートやプリントを見直してみて、何が理解できていて、何がまだ身に付いていないのかを確認する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 まとめと授業内試験(これまでの議論の流れや構造を総括したうえで、受講生の修得状況を確認する)
【事前学習】第1回~第14回までの内容を復習すること (2時間)
【事後学習】授業で得た知識や考え方を今後の人生に活かしていくやり方を考える。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 酒井朗・中村高康・多賀太 『よくわかる教育社会学』 ミネルヴァ書房 2012年
中村高康・松岡亮二編 『現場で使える教育社会学』 ミネルヴァ書房 2021年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:第15回目に定着度の確認のために実施する(60%)、各回の課題の提出物(40%)
オフィスアワー 月曜日12:15~13:00。

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