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中国現代文学演習4

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令和2年度以降入学者 中国現代文学演習4
令和元年度以前入学者 中国現代文学演習4
教員名 山口守
単位数    1 学年 3・4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 中国語中国文化学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対面授業に参加できない場合は、遠隔授業では対応しない。担当教員の許可を得た上で、指示に従って課題作成やオンデマンド教材での学習を行う。
Blackboard ID 20233711
授業概要 文革後の新時期文学において、常にポレミックかつ戦略的な叙述態度を取りながら、ペーソスに満ちた独自の創作活動を展開している余華の作品を講読、分析、批評する。その物語性や批評性は国外で高く評価され、2019年度にはノーベル文学賞候補にノミネートされたと噂された。社会主義体制下で作家が自立性を保つことがどれほど困難なのかは想像がつくが、それを軽やかに乗り越えているように見える余華の作品には、国境を超えて心を打つ物語が息衝いている。一方、チベット・アイデンティティを叙述の中心に据える阿来(アーライ)は、ギャロン語を母語としながら、自覚的にはチベット語と漢語の狭間で創作を試みる。そこには文学における母語とは何かという大きな問いの答えのヒントが隠されている。この二人の作家の文学作品を読むことは、21世紀の中国を読むことにも繋がっている。
授業のねらい・到達目標 文学作品の講読を通じて現代中国の文化を学ぶことができる。具体的には21世紀に入っていっそう活躍が目立つ二人の作家,余華,阿来の作品を読むことで,しっかりした読解力を身に着けることができる。まず余華の作品解読を通じて,共産党体制下で文学の自立がいかに批評性を持つかを検証できる。またチベット作家阿来の作品を取り上げて、非漢族の漢語文学について考えることができる。
世界に氾濫している様々な情報を論理的・批判的に考察し、多様な立場に基づいて精査することができる。(A-3-4)
この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの3に対応しています。
授業の形式 演習
授業の方法 演習形式で行う。パワーポイントや映像も数回使用する。中国語文章を読み解く訓練を集中的に行う。正確な日本語に翻訳できることが一番の狙いである。また個々の単語や表現ばかりでなく、物語の語り方や背景に現代中国がはらむ課題があることを理解する。
課題の提出方法、フィードバック方法等については、授業開始時に提示する。
本授業の事前・事後学習は,合わせて1時間の学習を目安とする。
なお、対面授業に参加できない場合は、遠隔授業では対応しない。担当教員の許可を得た上で、指示に従って課題作成やオンデマンド教材での学習を行う。詳細な連絡や指示はBlackboardを通じて行うので、毎週当該授業前に必ず連絡事項や教材欄をチェックすること。
履修条件 中国語1~14の単位を全て修得していること。
授業計画
1 余華の経歴と主な作品を学ぶ。また授業のテーマや到達目標及び授業の方法について理解する。
【事前学習】シラバスを読んで授業計画を把握し、学習計画を立てる。 (0.5時間)
【事後学習】余華の経歴と主な作品をノートにまとめる。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
2 余華『第七天』3-4頁を学ぶ。タイトルが旧約聖書から採られているので、中国のキリスト教受容について知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』3-4頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の医療事情と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
3 余華『第七天』5-7頁を学ぶ。中国の埋葬方法について知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』5-7頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の埋葬方法と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
4 余華『第七天』8-10頁を学ぶ。中国共産党の幹部制度について協同学習を行う。(A-3-4)
【事前学習】余華『第七天』8-10頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国共産党の幹部制度と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
5 余華『第七天』11-13頁を学ぶ。中国人の生死観について理解を深める。
【事前学習】余華『第七天』11-13頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国人の生死観と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
6 余華『第七天』14-16頁を学ぶ。中国の現在の財産権について知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』14-16頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の現在の財産権と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
7 余華『第七天』17-19頁を学ぶ。中国の家屋立ち退き問題に関する知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』17-19頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の家屋立ち退き問題と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
8 余華『第七天』20-22頁を学ぶ。中国の集会結社の法的保障について知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』20-22頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の集会結社の法的保障と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
9 余華『第七天』23-25頁を学ぶ。中国の個人経営商店について知識を深める。
【事前学習】余華『第七天』23-25頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の個人経営商店と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
10 余華『第七天』26-27頁を学ぶ。第一章の読解を踏まえ、余華の物語の構造と叙述の方法論について理解を深める。また中国の医療事情について協同学習を行う。(A-3-4)
【事前学習】余華『第七天』26-27頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】中国の医療事情と『第七天』日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
11 中国における「少数民族」の言語と文化について概観したうえで、阿来「空山」1-2頁を学ぶ。
【事前学習】阿来「空山」1ー2頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】少数民族の言語と文化及び阿来「空山」日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
12 阿来「空山」3-4頁を学ぶ。チベット語の音と漢語の関係について知識を深める。
【事前学習】阿来「空山」3ー4頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】阿来「空山」日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
13 阿来「空山」5-6頁を学ぶ。チベット仏教について理解を深める。(オンデマンド型授業)
【事前学習】阿来「空山」5ー6頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】チベット仏教と阿来「空山」日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
14 阿来「空山」7-8頁を学ぶ。ギャロン地区の建築について知識を深める。(オンデマンド型授業)
【事前学習】阿来「空山」7ー8頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】ギャロン地区の建築と阿来「空山」日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
15 阿来「空山」9-10頁を学ぶ。ギャロン地区の食料事情について知識を深める。また阿来の物語の構造と叙述の方法論について理解を深める。
【事前学習】阿来「空山」ー頁を日本語訳する。 (0.5時間)
【事後学習】ギャロン地区の食料事情と阿来「空山」日本語訳をノートに整理する。 (0.5時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 教材はブラックボード(Bb)からダウンロードする。
参考書 尾崎文昭編『規範からの離脱』(山川出版社)を読むと作品の背景が非常に理解しやすい。
成績評価の方法及び基準 授業参画度:毎回提出する日本語訳と内容により評価する。(100%)
オフィスアワー ブラックボード(Bb)にあるメールアドレスを使って事前予約すること。
備考 必ずブラックボード(Bb)で受講登録すること。

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