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中国語学概説2

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令和2年度以降入学者 中国語学概説2
令和元年度以前入学者 中国語学概説2
教員名 戸内俊介
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 中国語中国文化学科
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Blackboard ID 20233702
授業概要 汗牛充棟とも形容される豊富な文献を有する中国語は、紀元前13世紀ころから3000年以上にわたる膨大な文字文献が保存されている世界でも稀有な言語と言える。その文字とは無論、漢字であり、現代にいたるまで脈々と受け継がれている。本講義では、古代から現代の中国語を記録する道具である漢字に焦点を当てる。「中国語学概説1」では、漢字の機能や歴史的展開について講義を行った。本講義「中国語学概説2」では、古代中国人が自分たちの文字、則ち漢字をどのように捉えてきたのかを示すものとして、歴代の漢字の辞書(字書、義書、韻書)を取り上げる。具体的には、それぞれの辞書がどのような背景のもと、どのような目的で編まれたのか、という基礎的知識に加え、これらの辞書を現代の我々がどのように扱うか、といったテクニックについても教授する。同時に授業を通して、漢字とはどのような文字か、という問いについて、考察を深めてもらうことを目的とする。
授業のねらい・到達目標 ①『説文解字』をはじめとする中国の「字書」を用いて、漢字を調べることができる。
②『爾雅』、『方言』、『釈名』などの中国の「義書」を用いて、漢字の訓詁を調べることができる。
③『広韻』(『切韻』)を代表とする「韻書」、及び『韻鏡』を代表とする「韻図」を用いて、漢字の音韻地位を調べることができる。
資料や事象を注意深く観察し、問題を発見し、適切な方法を用いて考察することができる。(A-4-3)
この科目は文理学部の学士(文学)のDP及びCPの4に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 原則として講義形式で行う。
①教室でレジュメを配布する。
②レジュメの指示に従って事前課題を行う。
③事後、授業に対するコメントシートを提出する。
フィードバックの方法は授業内で提示する。
本授業の事前・事後学習は,各々2時間の学習を目安とする。
授業計画
1 ガイダンス。前期の復習。中国の辞書の分類について学ぶ。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、今後の学習計画を立てる。 (2時間)
【事後学習】配布したレジュメを整理して、サブノートを作成する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 漢代の字書『説文解字』① 『説文解字』の編者、その成立の背景及び伝承について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 漢代の字書『説文解字』② 『説文解字』の体例(全体を貫く原則)、読み方、調べ方について学び、実際に読んでみる。
【事前学習】試験の準備をする。レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 段玉裁『説文解字注』の成立の背景、体例(全体を貫く原則)、読み方、調べ方について学び、実際に読んでみる。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 『説文解字』以降の字書である『玉篇』、『字彙』、『正字通』、『康熙字典』のあらましについて学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 漢代の義書① 『爾雅』の体例(全体を貫く原則)、歴代の注釈、読み方、調べ方について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 漢代の義書② 『方言』、『釈名』の編者、その成立の背景及、体例(全体を貫く原則)、歴代の注釈、読み方、調べ方について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 古代中国の漢字の音についての注釈である「反切」、及び中国語の音節構造について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 韻書① 中古音(隋唐音)を代表する韻書である『切韻』の編者、その成立の背景及び伝承(切韻系韻書)について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 韻書② 『広韻』の体例(全体を貫く原則)、読み方、調べ方について学び、自分で反切系聯の作業を行う。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 韻図① 代表的韻図である『韻鏡』の体例(全体を貫く原則)、読み方、調べ方について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 中古音の推定① 三十六字母、等位、韻摂、開合について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 中古音の推定① 韻目と等位の関係、重紐について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 日本漢字音の「呉音、漢音、唐音、慣用音、古音」について学ぶ。また呉音と漢音の違いから、唐代に中国で生じた音韻変化について学ぶ。
【事前学習】レジュメの指定箇所を読んで、事前の課題をこなす。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習しつつ、授業を受けて考えたこと疑問に思ったことをコメントシートに書き、提出する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 期末試験とその解説
【事前学習】期末試験のための復習をする。 (2時間)
【事後学習】期末試験の解説を聞き、理解が浅い箇所を再度復習する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 牛島徳次、香坂順一、藤堂明保 『中国文化叢書 言語』 大修館書店 1967年
頼惟勤、水谷誠 『中国古典を読むために―中国語学史講義』 大修館書店 1996年
大島正二 『中国語の歴史』 大修館書店 2011年 第4版
日本中国語学会編 『中国語学辞典』 岩波書店 2022年
戸川芳郎監修、佐藤進、濱口富士雄編 『全訳 漢辞海』 三省堂 2017年 第4版
平山久雄 『中古音講義』 汲古書院 2022年
成績評価の方法及び基準 試験(60%)、レポート:毎授業後、授業を受けて考えたことなどについてコメントを書き提出してもらう。(30%)、授業参画度:積極的な質問を歓迎する。(10%)
オフィスアワー 水曜昼休み

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