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中古文学講義

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令和2年度以降入学者 中古文学講義
令和元年度以前入学者 中古文学講義2
教員名 久保木秀夫
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 国文学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 ・履修者は初回授業開始時までに必ず、Blackboardへの登録を済ませておくこと。
Blackboard ID 20230691
授業概要 ・中古文学を代表するジャンルのひとつが和歌である。しかし一口に和歌と言っても、作品としての形態や内容はさまざまである。
・具体的には勅撰集・私撰集・私家集・歌合・歌会・定数歌・歌学歌論・秀歌撰、等々というように多様性に満ちている。
・本授業では、そうした和歌作品の諸相につき、勅撰集であれば『古今集』、私撰集であれば『古今六帖』、私家集であれば『貫之集』…というように、代表格となる作品を取り上げて、活字テキストをベースに、くずし字で書かれた原本資料をも活用しながら、中古和歌に関する理解を深めていく。
・また歌学の世界で、諸歌集と同等に扱われていた『伊勢物語』『大和物語』という歌物語についても取り上げていく。
・これらを通じて、中古和歌に関するどのような研究テーマがあり、どのような調査研究方法があるのかについても、具体例を挙げながらレクチャーしたい。
・その際、ほぼ12世紀中頃までの和歌に関する様々な情報を載せた、藤原清輔の『袋草紙』という歌学書を軸としていく。
・かつこの『袋草紙』自体にも、各時代の歌人に関する非常に興味深い逸話が多数記載されているので、それらをも対象とし、当時の歌人たちがどれほど秀歌を詠むことに執心していたかということにも眼を向けていきたい。
授業のねらい・到達目標 ・中古和歌の諸相について、実際に各作品を読み解きながら理解し、認識を深める。
・和歌を中心とする仮名文学の解釈の仕方、和歌に関わる歴史的な人物や出来事、それらを記した漢文資料の調べ方を身に付ける。
・くずし字の解読方法の基礎を身に付ける。
・活字テキストと原本資料(写本・版本等)との間に、相当大きな隔たりがあること、原本資料特有の豊富で有益な情報があることをも理解し、研究に役立てるスキルを身に付ける。
・以上を通じて、古典文学において和歌が果たした多大な役割について理解と思考とを深めていく。

この科目は、文理学部(学士(文学))のDP1及びCP1に対応している。
・経験や学修から得られた豊かな知識と教養に基づきつつ,日本文学・日本語学研究の専門性を活用し,自己の倫理観を倫理的な課題に適用することができる。(A-1-3)
授業の形式 講義
授業の方法 ・各回、プリントを配信し、また関連する画像等をモニターで示しながら、講義を行っていく。
・また各回、関連する原本資料(写本・版本・古筆切)の実物などを、なるべく多く回覧しつつ、くずし字を解読する練習も行っていく。
・授業中の積極的な発言を期待したい。そのためLINEで授業専用のオープンチャットを開設し(学籍番号のみで参加可)、質問や問題提起に回答してもらうなど、双方向性を確保した授業としていく。
・フィードバック方法等については、授業内で指示する。

・対面参加が困難な学生については、Blackboardのメール機能を用いて、事前に教員に申し出ること。個別事情を勘案し、妥当と判断されれば、zoomによるオンライン受講を認める。許可を得ないままオンライン参加した場合は、原則として【遅刻扱い】とされる。
授業計画
1 スタートアップ:中古和歌に関する概説/授業方法について/評価方法について
(A-1-3)
【事前学習】シラバスをよく読み、履修者自身の関心の所在を検討してくる。 (2時間)
【事後学習】配布プリントに基づき学修内容を復習しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 講義:よく知られた中古和歌を読解してみる
(A-1-3)
【事前学習】事前に紹介した参考文献を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】和歌の読解方法を復習しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 講義:藤原清輔の『袋草紙』と中古和歌との関連について
(A-1-3)
【事前学習】藤原清輔と『袋草紙』について事前に調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『袋草紙』についての理解を深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 講義:『袋草紙』の和歌・歌人に関する逸話を読む
(A-1-3)
【事前学習】『袋草紙』の指定部分を事前に読んでおく。 (2時間)
【事後学習】関心を持った歌人について補足的に調べてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 講義:勅撰和歌集と『古今集』について/くずし字解読の基礎
(A-1-3)
【事前学習】『古今集』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『古今集』をくずし字で読んでみる。 (2時間)
6 講義:『古今集』と『伊勢物語』について
(A-1-3)
【事前学習】『伊勢物語』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『伊勢物語』をくずし字で読んでみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 講義:私家集について/『貫之集』ほかについて
(A-1-3)
【事前学習】『貫之集』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『貫之集』をくずし字で読んでみる。 (2時間)
8 講義:『後撰集』について/『大和物語』について/「歌語り」について
(A-1-3)
【事前学習】『後撰集』『大和物語』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、「歌語り」についてさらに調べてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 講義:私撰集について/『古今六帖』ほかについて
(A-1-3)
【事前学習】『古今六帖』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『古今六帖』をくずし字で読んでみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 講義:『拾遺集』と『拾遺抄』『如意宝集』について
(A-1-3)
【事前学習】『拾遺集』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、『拾遺抄』『如意宝集』についてさらに調べてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 講義:歌合について
(A-1-3)
【事前学習】歌合について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、「十巻本歌合」をくずし字で読んでみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 講義:定数歌について/日常詠と題詠について
(A-1-3)
【事前学習】定数歌について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、日常詠と題詠についてさらに調べてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 講義:『和歌現在書目録』について/和歌の「類聚」について
(A-1-3)
【事前学習】和歌現在書目録』について調べておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、和歌を「類聚」することについてさらに調べてみる。 (2時間)
14 講義:中古和歌から中世和歌へ
(A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】中古和歌の特徴とは何かを考えておく。 (2時間)
【事後学習】学修内容を復習しつつ、中世和歌への変遷についてより深く考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 講義:小テスト/フィードバック/総括
(A-1-3)
【事前学習】これまでの授業内容を総括的に復習しておく。 (2時間)
【事後学習】本講義全体を振り返り、今後の学修に活かせるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 笠間影印叢刊刊行会 『字典かな―出典明記』 笠間書院 1972年
・配付資料は各回の授業前にOneDriveの共有フォルダにアップし、BlackboardもしくはLINEで連絡するので、各自ダウンロード(また環境的に可能であればプリントアウト)して持参すること。
参考書 授業中に適宜紹介していく。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:授業内容の理解度を確認するための小テストを実施する。(30%)、授業参画度:講義に関わる積極的な発言や質問、実習に際しての主体性・集中力・成果、またオープンチャットでの回答状況などから総合的に判断。(30%)、各回終了時にGoogleフォームへのコメント送信をしてもらう。その内容的充実度をも考慮に入れる。(40%)
対面・zoomでのオンライン参加といった履修形態の違いによって、成績評価に差を設けることはしない。
オフィスアワー 随時メールで受け付ける。対応までに時間を要することもある。

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