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令和2年度以降入学者 | 西洋史講究 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 西洋史概説2 | ||||
教員名 | 後藤秀和 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 対面授業 遠隔対応をしない |
Blackboard ID | 20233560 |
授業概要 | 動物・ヒト・家のヨーロッパ社会史 |
授業のねらい・到達目標 | 授業のねらい・到達目標 ヒトとヒト以外の動物の関係を切り口として、前近代ヨーロッパ社会の農業生産や人口再生産の特質、近代社会の形成過程について仮説を立て、与えられた情報から一定の歴史的な説明を行うことができる。(A-1-2) 時代や社会階層によって異なる動物への眼差しを、当該社会の諸条件の中で捉える視点を獲得する。 国際社会が直面する人口問題や文化的摩擦について、幅広い歴史学的な視野から対処するための基礎的分析・説明能力を得る。(A-2-2) この科目は文理学部の学士(文学)のDP及びCPの1,2に対応している。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 動物とヒト、家の関係を軸に北西ヨーロッパの歴史を概説的に講義する。授業への主体的な参加を促すため、受講者には配布された資料の読み取りや仮説の構築、小レポートの提出などが要求される。 初回講義開始までにBlackBoardのコース登録をすること。受講者への連絡はBlackBoardの“連絡事項”に掲示するので必ず確認すること。 本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。 |
授業計画 | |
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1 |
導入:歴史を人と動物との関係から読み解く意義とは
【事前学習】動物とは何かについて自分なりに定義してみる。その際、人間は動物に含まれるか否かについて、理由とともに述べる。 (2時間) 【事後学習】講義内容を復習し、家畜とは何か、自分なりに定義する。 (2時間) |
2 |
動物の経済的利用のマクロヒストリー:モノ化と技術的干渉
【事前学習】牧畜の開始時期について百科事典等で調べる。 (2時間) 【事後学習】講義で紹介された用語について復習する。 (2時間) |
3 |
家畜がとりなす人間と環境(1)ヨーロッパの気候と風土
【事前学習】地図を用いてヨーロッパの地形、基本的な山脈や河川の名称と位置を調べる。 (2時間) 【事後学習】ヨーロッパの気候について整理し、前近代の生活に必要な工夫をまとめる。 (2時間) |
4 |
家畜がとりなす人間と環境(2)ヨーロッパの農業
【事前学習】二圃制や穀草式農業といった用語について百科事典等で調べる。 (2時間) 【事後学習】11~13世紀のヨーロッパの農業に生じた変化を整理する。 (2時間) |
5 |
象徴としての動物(1):ノアの方舟と聖アントニウス
【事前学習】キリスト教の『旧約聖書』の「ノアの方舟」に関連する部分を調べて読み、人間と動物の関係がどのように記述されているのかメモしておく。 (2時間) 【事後学習】ノアの方舟や聖アントニウスの図像の変化を歴史的な諸条件の中に位置づけて整理する。 (2時間) |
6 |
象徴としての動物(2):動物裁判と中世社会の変化
【事前学習】12世紀から16世紀ヨーロッパの社会について概説書の記述を読んでおく。 (2時間) 【事後学習】「動物裁判」の事例をもとに中近世の自然観について整理する。 (2時間) |
7 |
象徴としての動物(3):「猫の大虐殺」と啓蒙の時代
【事前学習】18世紀の「啓蒙」とは何かについて百科事典等で調べておく。 (2時間) 【事後学習】講義内容をふまえ、歴史上、人間の動物観が大きく変化した事例について調べ、文章にまとめる。 (2時間) |
8 |
ヨーロッパ的結婚パターン:歴史人口学と世帯
【事前学習】国家統計が行われる以前の社会について人口を調査しようとした場合にぶつかる困難は何か、考えてみる。 (2時間) 【事後学習】家族復元法について講義で挙げられた事例の解釈を試みる。 (2時間) |
9 |
オーストリアにおける家共同体と奉公人:発展サイクル分析
【事前学習】宗教改革と対抗宗教改革について事典や概説書を読み、その概要を掴んでおく。 (2時間) 【事後学習】講義で紹介した発展サイクル分析図の分析を試みる。 (2時間) |
10 |
オーストリアにおける農業・性別役割分業・日常生活
【事前学習】前の講義で説明された家族復元法や発展サイクル分析について、その限界は何かを考えてみる。 (2時間) 【事後学習】前近代北西ヨーロッパの農村社会と世帯の特徴についてまとめる。 (2時間) |
11 |
近代と動物への眼差しの変化(1):植民地獲得と動物園
【事前学習】ヨーロッパの帝国主義について事典や概説書によって概要を掴んでおく。 (2時間) 【事後学習】講義で紹介した用語について復習し整理する。 (2時間) |
12 |
近代と動物への眼差しの変化(2):育種と動物保護そして「危険な階級」
【事前学習】産業革命について事典や概説書によって概要を掴む。 (2時間) 【事後学習】講義で扱ったテーマについて復習し、整理する。 (2時間) |
13 |
近代と動物への眼差しの変化(3):動物に優しい国は人にも優しいか
【事前学習】各国の自然保護や動物保護に関する法律をいくつか探して読んでおく。 (2時間) 【事後学習】近代における動物への眼差しを社会の中に位置づけて説明する。 (2時間) |
14 |
小レポートに対する講評および解説
【事前学習】これまでの講義資料を読み直す。 (2時間) 【事後学習】理解不足だった点を洗い直し、文章に整理し直す。 (2時間) |
15 |
まとめと展望
【事前学習】「動物の権利」論がどのようなものかについて書籍にあたって調べる。 (2時間) 【事後学習】人間と動物をとりまく現代的な課題について調査・整理し、自分なりの解決策を模索する。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | M.ミッテラウアー著/若尾他訳 『歴史人類学の家族研究』 新曜社 1994年 ハリエット・リトヴォ著、三好みゆき訳 『階級としての動物―ヴィクトリア時代の英国人と動物たち』 国文社 2001年 ボリア・サックス著、関口篤訳 『ナチスと動物』 青土社 2002年 溝井裕一 『動物園・その歴史と冒険』 中公新書ラクレ 2021年 ヴェルナー・レーゼナー著、藤田幸一郎訳 『農民のヨーロッパ』 平凡社 1995年 個別テーマに関する参考書は講義内で示す。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:8回から10回程度実施される小レポートのみで評価する。(100%) ヨーロッパ史についての基礎知識は要求しないが、ヨーロッパ社会や人と動物の関わり(の歴史)に関心があり、自ら調べ学ぼうという意欲を持つ方の参加を期待する。授業計画はあくまでも目安であり、授業内小レポートの回答状況などを考慮して変更されることがある。各回の小テストの配点は公表しないが、類例探索や配付資料の分析を要求する小レポート課題については配点比重が大きいため、時間をかけて取り組んでいただきたい。 |
オフィスアワー | 授業後およびBlackboardで質疑に対応する |