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哲学講究 (哲学科及び哲学科再履修)

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令和2年度以降入学者 哲学講究 (哲学科及び哲学科再履修)
令和元年度以前入学者 哲学概論2
教員名 古田智久
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
Blackboard ID 20233499:2023哲学講究(哲学科用)/哲学概論2(哲学科用)(古田智久・後・水5)
授業概要 「哲学」の研究方法は、①経験的・実証的な方法(アポステリオリな方法)と、②思弁的・形而上学的な方法(アプリオリな方法)とに大別できる。「哲学概論」に引き続き、この授業でも、それら二つの研究方法を用いて、哲学の様々なテーマについて具体的に考察する仕方を学習する。なお、この授業で使用する教科書は、「哲学概論」で使用した教科書より難易度が高い本格的な哲学書である。
また、この科目は教職課程「教科に関する科目」であるので、授業内容は、「哲学」という学問の「一般的包括的な内容を含むもの」となっている。具体的には、哲学の方法として、経験的・実証的・アポステリオリな方法から、思弁的・形而上学的・アプリオリな方法まで全般的に取り上げるが、「哲学概論」とは異なり、現代の学問の王道である、経験的・実証的・アポステリオリな方法を基礎に据えた議論を多く取り上げることになる。
授業のねらい・到達目標 哲学独自の思考方法を理解し、それを駆使して、他の様々な哲学の問題についても、自力で考察できるようになることを目標とする。
哲学の代表的な問題をいくつか考察してみることによって哲学独自の思考方法を理解し、その他の難解な哲学の問題についても、自力で考察できるようになる。
最終的に、履修者自らが自分自身の世界観、人生観を構築する手掛かりを得られるようになる。
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1, 4及びカリキュラムポリシーCP1, 4に対応している。
真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づいて,人間と社会の倫理的な課題を理解することができる。(A-1-1)
文献や資料の読解・解釈を通じて,哲学の代表的な問題を理解し,説明することができる。(A-4-1)
授業の形式 講義
授業の方法 授業の進め方であるが、まず教科書に記されている哲学の問題を正確に理解してもらうために講義形式の授業を行う。
続いて、その日の授業のテーマについてグループディスカッションをしてもらい、グループごとの発表と質疑応答を行ってもらう。
講義の最後に課題を出すので、履修者は課題に解答し、授業で指定された日時(原則として2週間後の授業時)に提出する。
課題のフィードバックであるが、課題の締め切り日の翌週に、回答内容別に分類し結果を公表する(たとえば、意味とは何かという課題に対して、意味とは内面的・心的なものであると考える者20名、意味とは言語行動に現れたものであると考える者25名、その他10名、といったような仕方で公表する)。そして、それぞれの回答ごとに模範解答に相当するものを紹介する。
第15回の授業で、期末試験を実施する。
履修条件 哲学科の学生のみ履修を認める。(哲学科以外の学生の履修は認めない。)
授業計画
1 哲学研究の二つの方法について
哲学研究の二つの方法である、①経験的・実証的な方法(アポステリオリな方法)と、②思弁的・形而上学的な方法(アプリオリな方法)について考える。
授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する。
【事前学習】シラバスを読み、かつ「哲学概論」で講義した哲学の二つの方法について復習しておくこと (1.5時間)
【事後学習】アポステリオリな方法とアプリオリな方法の違いについて、十分に理解しておくこと。 (1.5時間)
【授業形態】対面授業
2 デザイナー・ベビーについて
【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第8章を読み、遺伝子操作・遺伝子選択について考えておくこと。 (2時間)
【事後学習】第2回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
3 知識について
知識の定義について、内在主義と外在主義の観点から考察する。
【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第13章を読み、知識の定義について考えておくこと。 (2時間)
【事後学習】第3回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
4 帰納について
帰納的推論の確実性について考える。
【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第14章を読み、帰納的推論の確実性について考えておくこと。 (2時間)
【事後学習】第4回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
5 意味について
言葉の意味の本性について考える。
【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第7章を読み、言葉の意味とはいかなるものかについて考えておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第5回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
6 自然主義と物理主義について
自然主義、唯物論、発生論的な観点から哲学の問題について考える。
【事前学習】『哲学入門』の11頁から34頁を読み、哲学の問題を自然主義、唯物論、発生論的な観点から考察することの意義について考えておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第6回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
7 意味について(1)ロボットの意味理解
意味について、ロボットの意味理解を中心として考えてみる。
【事前学習】『哲学入門』の36頁から75頁を読み、意味を理解するロボットについて考えておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第7回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
8 意味について(2)目的論的意味論
ミリカンの目的論的意味論について考える。
【事前学習】『哲学入門』の75頁から106頁を読み、ミリカンの目的論的意味論について考えておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第8回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
9 自由について(1)メカニズム決定論
【事前学習】『哲学入門』の290頁から313頁を読み、メカニズム決定論について理解し、その意義について考えておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第9回の授業で指示した課題について解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
10 自由について(2)自己コントロールとしての自由
【事前学習】『哲学入門』の313頁から338頁を読み、デネットのデフレ主義的な自由の定義について理解しておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第10回の授業で指示した課題について考察すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
11 道徳について(1)道徳的に重要な自由意思
【事前学習】『哲学入門』の340頁から371頁を読み、デネットの両立論について理解しておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第11回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
12 道徳について(2)自由意思なしの道徳
【事前学習】『哲学入門』の371頁から396頁を読み、ペレブームのハード非両立論的について理解しておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第12回の授業で指示した課題について考察すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
13 人生の意味について
【事前学習】『哲学入門』の397頁から412頁を読み、分析哲学の人生の捉え方について理解しておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第13回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
14 分析哲学の「人生の意味」の捉え方について
【事前学習】『哲学入門』の397頁から412頁を読み、人生の意味について復習しておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】第14回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間)
【授業形態】対面授業
15 授業内試験
試験について
【事前学習】これまでの授業の復習を行い、試験に備えること。 (A-1-1) (2.5時間)
【事後学習】試験問題について調べること。(A-4-1) (1.5時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 戸田山和久 『哲学入門 (ちくま新書)』 筑摩書房 2014年
スティーブン・ロー(中山元訳) 『考える力をつける哲学問題集 (ちくま学芸文庫)』 筑摩書房 2013年
※『考える力をつける哲学問題集』は、前学期から継続して使用する。
参考書 授業中に適宜指示する。
成績評価の方法及び基準 試験(50%)、レポート(50%)
※提出されたレポートと、学期末(授業内)試験により成績評価する。
※本授業の達成目標である「A-1-1」と「A-4-1」のいずれも、授業での学修を積み重ねた結果、本授業の最後に達成される。そして、その評価は、提出されたレポートと試験によって行われる。
オフィスアワー 水曜日6時限目 2号館11階古田研究室

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