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宇宙科学

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令和2年度以降入学者 宇宙科学
令和元年度以前入学者 宇宙科学
教員名 柳澤正久
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
授業の形態 事情にかかわらず「遠隔授業」の受講は認めません。
Blackboard ID 20233023
授業概要 全体の授業を通じての主題は宇宙におけるHabitabilityである。「Habitability」は宇宙科学では生命生存可能性の意味で用いられている。宇宙の中での生命の存在可能な場とは何処か?と言う問いに答える形で、その必要条件を探っていく。その過程で宇宙の構成要素:恒星、惑星、衛星、銀河やその構造、進化の解説を行う。特に近年研究が進んでいる系外惑星に焦点をあて、そのHabitabilityが母星の種類や年齢にどのように依存しているのかの解説を行う。生命生存可能な条件とはなにかについての理解をめざす。地球外文明の存否についても考察する。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>
「宇宙」は我々の日常生活の実感として捉えることが難しい対象であり、常識が通用しない世界である。本講義ではHabitability・生命生存可能性を軸に、我々の住む地球を参照にして理解しやすい形で授業を進める。地球の外側の世界の理解を通して「地球に生きる」とはどういうことなのかを見つめ直す方法を身につける。

<到達目標>
・「地球に生きる」とはどういうことなのかを科学的に理解し、他人に説明できるようになる。
・長さ、時間、質量等といった物理量どうしの計算を、単位を間違えることなく、適切な有効数字で行えるようになる。
・x, y, a, bなどといった変数を使った数式や方程式の意味が理解できるようになる。

<日本大学教育憲章との関係>
・物事を論理的に説明することができる(A-3-1)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見することができる(A-4-1)。
・与えられた問題に取り組む気持ちを持つことができる(A-5-1)。

<ディプロマポリシーとの関係>
この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP1, DP3 及びカリキュラムポリシーCP2, CP9に対応している。
なお、新カリキュラム(令和2年度以降の入学者)では、この科目は文理学部のディプロマポリシーDP3,4,5およびカリキュラムポリシーCP3,4,5 に対応している。
授業の形式 講義
授業の方法 通常の講義です。
毎回、blackboardで小テストを行うが、受けられるのは毎回の講義の後1週間だけ(翌週の水曜日まで)なので注意すること。
ただし、第1回の小テストに限り、講義の後2週間まで受けられる。
履修条件 教室での対面授業を履修できること(遠隔授業には対応しません)。
授業計画
1 はじめに、この講義で伝えたいこと:物事の理解には多様なものとの比較を通しての相対視の視点が重要であると言うこと(A-3-1)
初回講義開始までにBlackBoardのコース登録をすること。受講者への連絡はBlackBoardの“連絡事項”欄に掲示するので随時確認すること。
【事前学習】Habitable Zoneについてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】Habitable Zoneについてネット上で更に調べる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
2 太陽系の惑星:各惑星のhabitable condition、地球上の生命の居場所、生命の起源(A-4-1)
【事前学習】極限環境で生きる生物についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】RNAワールドについてネット上で調べる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
3 トラピスト1系:恒星トラピスト1の惑星系についてhabitabilityを考察する(A-5-1)
【事前学習】トラピスト1の惑星系についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】平均運動共鳴についてまとめる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
4 宇宙の元素存在度と水:元素存在度がどのようにして調べられたのか、また、どのような分子が宇宙には多いのかについて解説する(A-5-1)
【事前学習】宇宙の元素存在度についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】存在度の大きい元素からどんな分子ができるかをまとめる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
5 水の特異性:水分子の特異性について解説する(A-5-1)
【事前学習】雪の結晶が何故6角形なのかについてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】水、アンモニア、メタンの融点、沸点について調べる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
6 黒体惑星の温度と水の相図:黒体惑星とは何か、その表面温度はどのようにして決まるかについて解説する。また、水の相図についても解説する(A-3-1)
【事前学習】シュテファン・ボルツマンの法則についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】水の相図を作図する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
7 惑星のアルベド、温室効果:惑星表面の温度がどのようにして決まるかについて解説する(A-3-1)
【事前学習】アルベドと反射率の違いについてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】地球表面の気温がどのようにして決まっているかについてまとめる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
8 星の明るさ:見かけの等級と絶対等級、様々な波長帯での等級について解説する(A-3-1)
【事前学習】宇宙での距離の単位[パーセク]についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】いくつかの星について、見かけの等級と距離から絶対等級を計算する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
9 星の色:星のスペクトル型と光度階級について解説する(A-3-1)
【事前学習】星の分類法についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】HR図を作る。 (3時間)
【授業形態】対面授業
10 太陽のエネルギー源とその一生:核融合反応、恒星の内部構造とその進化について解説する(A-3-1)
【事前学習】核反応と化学反応の違いについてまとめる。 (2時間)
【事後学習】星の一生についてまとめる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
11 中心星からの紫外線:どんな星が強い紫外線を出すか、紫外線の危険性、惑星大気による紫外線の遮蔽について解説する(A-3-1)
【事前学習】黒体放射と光子の持つエネルギーについてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】地球でのオゾン層破壊問題についてネット上で調べる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
12 太陽系外惑星の観測:ドップラー法、トランジット法について解説する(A-3-1)
【事前学習】ドップラー効果についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】掩蔽とは何かをネット上で調べる。 (3時間)
【授業形態】対面授業
13 太陽系外惑星の全貌:星が惑星を伴う確率、様々な惑星について解説する(A-3-1)
【事前学習】いくつかの系外惑星についてネット上で調べる。 (2時間)
【事後学習】いくつかの系外惑星と太陽系内の惑星の中心星からの距離と大きさを比較する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
14 太陽系外文明を捜す:天の川銀河内の文明の数、様々な通信手段について解説する(A-4-1)
【事前学習】オズマ計画についてネット上で調べる (2時間)
【事後学習】銀河系内での太陽系の位置を作図する (3時間)
【授業形態】対面授業
15 宇宙の進化と惑星:インフレーション、ビッグバン、元素の誕生、宇宙の晴れ上がり、星と銀河の誕生について解説する(A-3-1、A-4-1、A-5-1)
【事前学習】ビッグバンについてネット上で調べる (2時間)
【事後学習】生命に関係した元素がどのようにして作られたのかをネット上で調べる (3時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし
参考書 阿部豊 『生命の星の条件を探る』 文春文庫 2018年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:毎回のBlackboardでの小テスト(70%)、授業参画度:毎回のBlackboardでの小テストを受けたかどうかでチェックする(30%)
オフィスアワー 原則として授業終了後とするが、Blackboardからの質問は随時受け付ける。
備考 遠隔授業には対応しません。

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