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中国語学講義1

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令和2年度以降入学者 中国語学講義1
教員名 平井和之
単位数    2 課程     開講区分 文理学部
科目群 中国学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業。但し対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者に限り同時双方向型オンライン授業への出席を認める。なお新型コロナウイルス感染状況によっては変更があり得る。
BlackboardコースID:20221820
授業概要 現代中国語文法研究の必須文献を批判的に講読しつつ,そこから得られる問題点を探る。それを通じて現代中国語文法を対象とする研究の方法論を学ぶ。
現代中国語文法の領域で受講者の関心を引くテーマを探し,レポートとして提出する。
授業のねらい・到達目標 ①現代中国語文法研究の主要なテーマを知ることができる。
②現代中国語文法研究の発展過程を知ることができる。
③現代中国語文法研究における様々な意見の違いとその利得を知ることができる。
④自分が研究対象とすべき問題点をいくつか思い描くことができる。
授業の方法 授業の形式:【講義,必要に応じて受講生の報告も求める】
主に以下の問題を検討する。
①単語の認定方法と品詞決定の手続に関する種々の立場・観点。
②文成分の設定と文の分析法に関する種々の立場・観点。
研究テーマに関して提出されたレポートはコメントとともに返却する。
本授業の事前・事後学習は合わせて4時間の学習を目安とする。
授業計画
1 文型論
【事前学習】《现代汉语八百词》の“现代汉语语法要点”を読んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】これまでに学習してきた文型論との違いをふりかえる。 (1.5時間)
2 単語論
【事前学習】《汉语口语语法》第三章“词和语素”を読んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】これまでに学習してきた単語論との違いをふりかえる。 (1.5時間)
3 品詞論(1)
【事前学習】《汉语口语语法》第七章“词类:体词”を読んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】これまでに学習してきた品詞論との違いをふりかえる。 (1.5時間)
4 品詞論(2)
【事前学習】《汉语口语语法》第八章“动词和其他词类”を読んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】これまでに学習してきた品詞論との違いをふりかえる。 (1.5時間)
5 品詞論(3)
【事前学習】《语法讲义》第三章“词类”を読んでおく。 (3時間)
【事後学習】《汉语口语语法》における品詞分類との違いを考える。 (1時間)
6 文成分(1)
【事前学習】《语法讲义》第七章“主谓结构”,第八章“述宾结构”,第九章“述补结构”を読んでおく。 (3時間)
【事後学習】①所謂「数量補語」が《语法讲义》ではどのように扱われているかを考える。 ②《语法讲义》が何故“述语”という術語を使用しているかを考える。 (1時間)
7 文成分(2)
【事前学習】《语法讲义》第十章“偏正结构”,第十一章“联合结构”,第十二章“连谓结构”を読んでおく。 (3時間)
【事後学習】所謂「兼語文」が《语法讲义》ではどのように扱われているかを考える。 (1時間)
8 補語(1)
【事前学習】《实用现代汉语语法》(第3版)第五章“补语”を読んでおく。 (3時間)
【事後学習】《语法讲义》第九章“述补结构”で扱われている“补语”との違いを考える (1時間)
9 補語(2)
【事前学習】《趋向补语通释》第一部分“总论”壹“趋向补语的语法意义”を読んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】《趋向补语通释》第一部分“分述”に見られる方向補語の派生義の記述と《现代汉语八百词》の記述を比較する。 (1.5時間)
10 現代中国語文法研究史:暂拟系统
【事前学習】汉语知识》の文分析に関する論述に目を通しておく。 (2.5時間)
【事後学習】所謂“暂拟系统”とは如何なるものであったかを考える。 (1.5時間)
11 現代中国語文法研究史:层次分析
【事前学習】《汉语析句方法讨论集》所収の“暂拟系统”批判の論文に目を通しておく。 (3時間)
【事後学習】“句子成分分析”と“层次分析”の根本的な違いを考える。 (1時間)
12 現代中国語文法研究史:变换分析
【事前学習】《八十年代中国语法研究》叁“层次分析的运用”,肆“变换分析的运用”,伍“语义特征分析的运用”を読んでおく。 (3時間)
【事後学習】“变换分析”が何故必要とされたのか,またその限界は何であったのかを考える。 (1時間)
13 現代中国語文法研究史:何が課題であったのか
【事前学習】《汉语语法分析问题》に目を通しておく。 (3時間)
【事後学習】《汉语语法分析问题》が今後の課題として挙げた問題が実際に如何に取り組まれてきたか,前2回の講義内容を踏まえて考える。 (1時間)
14 研究テーマ発表(1)
【事前学習】自分が興味を持つ研究テーマについて発表できるよう準備しておく。 (3時間)
【事後学習】自分の発表に対して呈された疑問点についてふりかえる。 (1時間)
15 研究テーマ発表(2)
【事前学習】前回の発表を修正しておく。 (0.5時間)
【事後学習】自分の発表に対する批判に答え得る形で原稿を作り,レポートとして提出する。 (3.5時間)
その他
教科書 必要に応じてプリントを配布する。
参考書 吕叔湘 主编, 现代汉语八百词 增订本, 1999
赵元任 著,吕叔湘 译, 汉语口语语法, 商务印书馆, 1979
吕叔湘, 汉语语法分析问题, 商务印书馆, 1979
朱德熙, 语法讲义, 商务印书馆, 1982
刘月华・潘文娱・故韡, 实用现代汉语语法, 商务印书馆, 2019, 3 edition
刘月华 主编, 趋向补语通释, 北京语言文化大学出版社, 1998
张志公, 汉语知识, 人民教育出版社, 1980
《中国语文》杂志社 编, 汉语析句方法讨论集, 上海教育出版社, 1984
陆俭明, 八十年代中国语法研究, 商务印书馆, 1993
その他各自の研究テーマに即して個別に指示する。
成績評価の方法及び基準 レポート:第15回の授業で課されるレポート,及びその他の授業で随時課されるレポート。(100%)
対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者についても基本的に上記に準ずるが、別途独自のテストや課題等を課することがあり得る。
オフィスアワー 水曜日3時限、但し対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者は上記時間内に質問事項を「chubun@hirais.net」宛にEmailで送信すること。

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