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近現代文学基礎研究4

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令和2年度以降入学者 近現代文学基礎研究4
教員名 堀井一摩
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 国文学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業
BlackboardのコースID:20221800
授業概要 【脱構築批評の実践】
この授業は、現代批評の根底にある脱構築について理解し、実践できるようになることを目的とします。北米の代表的な脱構築派の批評家バーバラ・ジョンソンの『批評的差異』と『差異の世界』を輪読することを通して、脱構築とその文学的援用であるレトリカル・リーディングの技法、さらには脱構築のジェンダー研究への応用の仕方を学んでいきます。授業の後半では、学んだ方法論を自らの研究にどのように活かすかを受講生とともに考えていきます。なお、修士論文提出や論文投稿を控えている院生には発表と討議の機会を設けるので、初回授業の際に申し出てください。
授業のねらい・到達目標 ①脱構築の基本概念について理解し、理論書・批評書が正確に読めるようになる。
②方法論を自分の関心領域に接続し、応用できるようになる。
授業の方法 授業の形式:【講義,演習】
講義と演習を併用します。第1回から第3回までは教員が脱構築批評の基本概念について講義し、実践例を紹介します。第4回から第12回までは、担当者を決めて課題テクストの輪読とクラス全体で討議を行います。第13回以降は、学んだ概念や方法論を援用して自らの研究対象である文学作品について発表し、ディスカッションを行います。なお、受講生の数によって輪読と発表のスケジュールに変更が生じることがあります。

なお、対面授業に参加できない場合、以下の要件を満たす学生にはZOOMでの参加を認める。
(1)ZOOMでの参加を認める要件:日本に入国できない留学生、遠方に居住している学生。
(2)対面授業に参加できない場合の代替方法:ZOOMで参加し、Blackboardに配信する課題を提出する。
授業計画
1 ガイダンス:授業の目標、進め方および成績評価の説明、発表担当の決定【対面】【講義】
【事前学習】シラバスを読む (2時間)
【事後学習】課題テクストを読み始める (2時間)
2 脱構築批評入門:ジャック・デリダと脱構築の基本概念について【対面】【講義】
【事前学習】事前配布資料を熟読する (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
3 脱構築の実践:日本文学研究における応用について【対面】【講義】
【事前学習】事前配布資料を熟読する (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
4 『批評的差異』第1章「批評的差異 バルト/バルザック」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
5 『批評的差異』第6章「メルヴィルの拳 『ビリー・バッド』の処刑」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
6 『批評的差異』第7章「参照の枠組み ポー、ラカン、デリダ」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
7 『差異の世界』第6章「猟犬、鹿毛の馬、雉鳩――『ウォールデン』のわかりにくさ」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
8 『差異の世界』第10章「詩的言語の暴力」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
9 『差異の世界』第13章「わたしの怪物/わたしの自己」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
10 『差異の世界』第14章「メタファー、メトニミー、声――『彼らの眼は神を見ていた』における」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
11 『差異の世界』第15章「差異の境界――ゾラ・ニール・ハーストンにおける語りかけの構造」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
12 『差異の世界』第16章「頓呼法、生命化、妊娠中絶」の報告と討議【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
13 自らの研究への応用について発表【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
14 自らの研究への応用について発表【対面】【演習】
【事前学習】発表者はレジュメの作成、他は課題テクストの熟読 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ概念・方法論を自分の研究にどう応用するか考える (2時間)
15 授業の総括とレポートの提出【対面】【演習】
【事前学習】レポートを作成する (2時間)
【事後学習】レジュメを再読して、学んだ内容を整理する (2時間)
その他
教科書 バーバラ・ジョンソン 『批評的差異――読むことの現代的修辞に関する試論集』 法政大学出版局 2016年
『差異の世界――脱構築・ディスクール・女性』(紀伊國屋書店、1990年)は絶版なので、適宜資料を共有します。
参考書 授業の中で適宜紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート(20%)、授業参画度(80%)
この授業は教員の講義に続く輪読・研究発表が中心となるので、授業参画度(担当分の発表やディスカッション)に比重を置いて評価します。
対面授業に参加できない場合は、オンラインで代用し、対面参加者と同じ基準で平等に評価します。
オフィスアワー 水曜4限と木曜3限、7号館4階堀井研究室にて、あるいはメールで質問を受け付けます。

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