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令和2年度以降入学者 | 代数学 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 代数学 | ||||
教員名 | 齋藤明 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 情報科学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業 BlackBoard コースID:20221429 |
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授業概要 | 整数の足し算、ベクトルの足し算、行列の足し算は全て異なる演算だが、我々は普段その違いを意識せず同じ+の記号を違和感なく用いている。また有限の値しか扱えない計算機が行う四則演算は、厳密には数学の四則演算と異なるはずである。ところが我々は普段それを意識しない。計算機による計算をより深く理解するためには、「なぜ我々は意識しせず四則計算できるのか」を知っておく必要がある。このような動機の下で各種の代数系とその性質を解説する。 |
授業のねらい・到達目標 | ・半群、モノイド、群の諸概念と演算の関係を把握することができる。 ・環、体の概念を通して2種類の演算の関係を把握することができる。 ・上記の概念を通して、計算機内での四則演算の仕組みを把握し、それをプログラミングに応用することができる。 この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP3, DP4, DP5 及びカリキュラムポリシー CP3, CP4, CP5 に対応している。 なお,新カリキュラム(令和2年度以降入学者対象)では,この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3-5及びカリキュラムポリシー CP3-5に対応している。 ・既存の知識にとらわれることなく,物事を論理的・批判的に説明することができる。(A-3-2) ・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し,専門的知識に基づいて説明することができる。(A-4-2) ・新しい問題に取り組む意識を持ち,そのために必要な情報科学の知識・情報を収集することができる。(A-5-2) |
授業の方法 | (1) 授業の形式︓【 講義 】 板書とスライドにより基本事項を説明する。また適宜授業内課題を与える。与えた課題について は、講義時間内に解説を⾏う。 (2) 対⾯授業に参加できない学⽣への代替⽅法、要件 対⾯授業に参加できない場合、以下の要件を満たす学⽣は、別途実施するオンライン授業 (Zoom)への参加を認める。 オンライン授業への参加を認める要件︓学部の方針に従う オンライン授業の⽅法︓予め授業資料を渡し、対⾯授業とは別の時間枠で反転授業を⾏う。授業 時間は受講者との協議の上で決めていく。 |
履修条件 | 2年前期科目「離散数学」を履修していることが望ましい。 |
授業計画 | |
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1 |
「離散数学」で学んだ集合と2項関係、写像の概念について、確認と補足を行う。
【事前学習】計算機言語における整数型の形式について調べ、ノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】配布する演習プリントの3番(集合の直積と2項関係)を解く。 (3時間) |
2 |
2項演算と半群の概念を学ぶ。
【事前学習】第1回授業で配布する講義プリントの第1章と第2章の定義2.4までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの6番(半群の判定)を解く。 (3時間) |
3 |
半群の性質を調べる。またモノイドの概念を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義2.7 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの7番(モノイドの判定)を解く。 (3時間) |
4 |
群の定義を学び、また群の例をいくつか見る。
【事前学習】講義プリントの定義2.11 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの8番(群の判定)を解く。 (3時間) |
5 |
部分群と剰余類、正規部分群の概念を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義2.20 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの12番(部分群に関する問題)を解く。 (3時間) |
6 |
群の同型、準同型の概念を学ぶ。また群の準同型定理を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義2.22 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの15番(準同形定理)を解く。 (3時間) |
7 |
置換群の概念と置換の計算方法を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義2.26 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの17番(置換の計算問題)を解く。 (3時間) |
8 |
これまでの内容を確認する総合演習をテスト形式で行う。その後出題された問題について解説する。
【事前学習】講義プリントの定義2.32 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの19番(巡回置換表現の下での計算問題)を解く。 (3時間) |
9 |
環の概念を学び、例として実数上の多項式環の性質を調べる。
【事前学習】講義プリントの定義3.3 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの20番(環の性質)を解く。 (3時間) |
10 |
体の概念を学ぶ。体上の多項式の既約性を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義3.12 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの22番(体の性質)を解く。 (3時間) |
11 |
拡大体の概念を学ぶ。また原始既約多項式、原始元の概念を学ぶ。
【事前学習】講義プリントの定義3.15 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの(多項式の既約性判定)番を解く。 (3時間) |
12 |
Z/pZ上の原始既約多項式を用いて有限体を構成する方法を学ぶ。また有限体の位数は素数べきになることを確認する。
【事前学習】講義プリントの定義3.18 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの25番(体の標数)を解く。 (3時間) |
13 |
前回の講義内容をベースとして、実際にGF(16)を構成し、その上で四則演算を行う。
【事前学習】講義プリントの定義3.19 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの26番(有限体の構成と計算)を解く。 (3時間) |
14 |
有限体の応用例として、フロベニウス変換限体を用いたGF(2)上の多項式の因数分解を見る。
【事前学習】講義プリントの定義3.22 までを読み、理解できないところをノートにまとめておく。 (1時間) 【事後学習】演習プリントの28番(多項式の因数分解)を解く。 (3時間) |
15 |
これまでの講義内容の補足を行う。
【事前学習】配布する2020年度の試験過去問を解く。 (2時間) 【事後学習】配布する2019年度の試験過去問を解く。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 平林隆一 『代数系とその応用 (工学基礎)』 数理工学社 2006年 第1版 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(50%)、授業内テスト:第8回総合演習(20%)、授業外演習(30%) 試験は15回の講義が全て終了した後に、独自に日時を設けて対面で試験を行う。その結果と第8回総合演習、授業外演習の提出状況・内容を元に評価する。 対面の試験を受験できない学生については、別途オンライン試験を実施する。オンライン試験の内容は対面で行う試験の内容と異なる。 |
オフィスアワー | 毎週⽕曜⽇ 12:20〜13:00 に研究室で⾏う。またメール(saitou.akira@nihon-u.ac.jp)での質疑応答も受け付ける。 |
備考 | 授業計画に書かれた講義プリント、演習プリントの箇所は2021年度版のものに基づいている。ただしプリントは毎年更新されている。更新により定義、定理の番号、問題番号が変化することがある。その場合には授業時および BlackBoard で適宜変更箇所を伝える。 |