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障害児教育論

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令和2年度以降入学者 障害児教育論
令和元年度以前入学者 障害児教育論
教員名 澤田誠二
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 対面授業で行う(教室未定)。ただし、対面での参加が困難な学生については、Zoomの同時中継に参加することができる(要件有)(ID : 777 888 8088 (教育学科事務室))。Blackboard ID:20224056
授業概要 「障害とは何か」という根本的な視座から、障害のある子どもに対する教育の意義と課題について、様々な観点から多角的に考察する授業を行う。
授業のねらい・到達目標 「障害」のある子どもたちへの教育について、歴史や国際比較などの多様な観点から関心を深めつつ理解する。それによって、現代日本における障害児教育の現状と課題について自分なりに説明することができる(A-6-3)。同時に「障害」という概念を社会(科学)的な観点から問い直すことをねらいとする。それらを通じて、今後の障害児教育のあり方を考え、論理的に議論できる力を身につけることを目的とする(A-7-3)。

この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP6,DP7及びカリキュラムポリシーCP6,CP7に対応しています。
授業の方法 授業の形式:【講義】
各回のトピックについて基本事項を解説し、質疑応答・ディスカッション等を行う。毎回授業内容に応じた課題に対する小レポートを作成する。授業後の小レポート提出をもって出席扱いとする。小レポートの記入内容(課題)については授業時に指示する。提出された小レポートのいくつかを次回以降に授業内で取り上げて解説し、議論の契機とする。授業内で事後学習の課題及び次回の内容と予習方法について指示するので、それに従って事前・事後学習を行うこと。
本授業の事前・事後学習は各2時間を目安とする。なお、授業内容/計画は、進度や受講生の関心・要望などによって変更する可能性もある。なお、対面授業に参加できない場合、以下の要件を満たす学生はZoomでの参加を認める。小レポート等の条件は対面と同様である。
Zoomでの参加を認める要件:①日本に入国できない留学生、②遠方に居住している学生
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法についての説明、現代日本の障害児教育の現状、参考文献の提示やアポイントの取り方等)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを把握し、自分が特に関心のあるテーマを確認しておく。 (1時間)
【事後学習】特別支援教育の概要と流れについて復習し、どういった課題がありそうなのかについて、考えをまとめる。 (2時間)
2 障害児教育の基礎的事項(1):特別支援教育の理念・制度・対象、「場」をめぐる問題の構図、障害者差別解消法と教育、等
【事前学習】授業ノートを復習し、特別支援教育の現状について基本事項をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、障害児教育をめぐる対立の構図をまとめ、要点を説明できるようにする。 (2時間)
3 障害児教育の基礎的事項(2):「特殊教育」から「特別支援教育」への経緯、関連法・答申・報告書、等
【事前学習】配布資料等を用いて、合理的配慮という概念についてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを用いて特殊教育からの変更点とその意義を確認しノートにまとめる。 (2時間)
4 障害児教育の基礎的事項(3):養護学校義務化への経緯と「対立」の生起、発達障害とは何か、等
【事前学習】参考文献等を用いて発達障害について調べ学習を行い、基本的な説明ができるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、養護学校義務制実施に関する思想・アクターついてまとめる。また、義務化を契機として発生した問題について自分の考えを整理する。 (2時間)
5 特別支援教育(1):特別支援教育の新たな対象と診断について、関連映像視聴、等
【事前学習】配布プリントの診断テストを自己実施し、留意点についてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】関連映像についての感想・意見等をまとめ、授業中に提示した課題に取り組む。 (2時間)
6 特別支援教育(2)就学の仕組み、通級による指導、先進的な自治体の取り組み等
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、自治体の取り組みを通して就学の実態を理解し、問題点を整理する。 (2時間)
7 特別支援教育(3):特別支援学校のセンター的機能、特別支援教育コーディネーター、個別の指導計画、等
【事前学習】介護等体験などの経験を参照して、特別支援学校と小・中・高校との違いをまとめ、発表できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、特別支援学校独自の支援システムついて要点を整理してノートにまとめる。 (2時間)
8 特別支援教育(4):特別支援学校における教育課程と学習指導要領、障害者権利条約と特別支援教育、等
【事前学習】小・中学校の教育課程の内容について確認し、すべて暗記して発表できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料等を見直し、「自立活動」の内容と特性について理解を深める。具体的な実践例を調べてまとめる。 (2時間)
9 「障害」の構造的理解(1):ノーマライゼーション、ICIDH(国際障害分類)、等
【事前学習】配布資料等を参照して、ノーマライゼーションという言葉の意味と意義をノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、ICIDHの概念の特性を理解し、問題点と改善方法をノートにまとめる。 (2時間)
10 「障害」の構造的理解(2):ICF(国際生活機能分類)、関連映像視聴、等
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、自分でICFの図を描いてみることで、特性とICIDHとの違いを確認して理解する。 (2時間)
11 「障害」の構造的理解(3):障害の個人(医学)モデルと社会モデル、「ショウガイ」の表記をめぐる議論について、等
【事前学習】「しょうがい」という言葉の表記にどのようなものがあるか調べ学習を行い、妥当な表記法についての考えを発表できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直して、障害学(disability studies)の基本的な考え方について理解を深め、「個人モデル」と「社会モデル」の違いをまとめる。 (2時間)
12 「障害」の構造的理解(4):障害個性論、障害と文化(文化モデル)、青い芝の会の思想、等
【事前学習】「障がいは個性である」という言明についての自分なりの考えをノートにまとめ、発表できるようにしておく。 (1時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直して、教育に対する「青い芝の会」と「ろう文化」の主張を整理し、それに対する自分の考えをノートにまとめる。 (3時間)
13 授業内試験と解説
【事前学習】授業中に指示したポイントに留意しながら、第1回~第12回の内容を総復習し、理解を深めておくこと。 (3時間)
【事後学習】解説をふまえて学修した内容の整理を行う。特に理解が不十分であった箇所について重点的に復習と補強学習を行う。 (2時間)
14 優生思想と出生前診断
【事前学習】優生思想とはどのようなものか、文献や資料を参照しながら登場の背景や問題点についてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業内での議論を参考にして、優生思想と出生前診断との関係を確認し、それに対する自分の考えをまとめる。 (2時間)
15 総まとめと補足説明、質疑(これまでの総復習・解説を行い本授業全体の理解を深める。)
【事前学習】今までの全ての配布プリント、ノートに目を通し、自分なりの問題意識・疑問点を明確にしておく。 (2時間)
【事後学習】本講義を通して身に付けたものを確認し、受講前とどのように視点や考え方が変化したかについて(特に論争的な事項について)まとめる。 (2時間)
その他
教科書 使用せず。必要に応じて資料を配布する。
参考書 授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(60%)、授業参画度:毎回の小レポートや授業中の発言等で評価(40%)
第13回に授業内試験を実施するので、単位取得希望者は必ず出席すること。事情により受験できない場合は、必ず事前に相談すること。また、対面授業に参加できない要件を満たし、Zoomで参加した場合は、授業内で扱ったテーマに関するレポートの提出によって評価する。
オフィスアワー 授業後に講義室またはEメールにて対応する。連絡用メールアドレスは初回授業時に通知する。

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