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西洋史特講2

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令和2年度以降入学者 西洋史特講2
令和元年度以前入学者 西洋史特講2
教員名 伊藤雅之
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 史学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業(必要な場合にはZoomなどを併用する)
BlackboardコースID:20223586
授業概要 古代ローマおよび古代地中海世界の、特に社会・文化の面に光を当てつつ、受講者と共に、当時の人々がその生活の中で何を求め、そしてその背景にどのような欲求ないし問題意識があったのかを探っていく。
授業のねらい・到達目標 ・ローマ人をはじめとした古代地中海の人々がどのような社会および有形・無形の文化を構築したのかという点を考え、そしてそれを自身の言葉で説明できるよう修練を積んでいくことを通し、歴史や現代世界をどう捉え、自分としてどう向き合っていくべきなのかを考える術を身につけていく。

・この科目は文理学部(学士(文学))のDPおよびCPの2、3に対応している。

・世界諸国の歴史、経済、文化、政治などの背景を理解し、国際社会が直面している問題を人文学の視点から説明することができるようになる。(A-2-3)
・物事を既存の知識にとらわれることなく、人文学的根拠にもとづいて論理的・批判的に考察し、説明することができるようになる。(A-3-3)
授業の方法 授業の形式:【講義】
・Blackboardを通して事前に配布する授業資料(A4で9ページくらい)を使っての講義。
・履修を希望する者は初回授業前日までにBlackboardのコース登録を済ませて「教材」より授業資料を入手し、そしてその後の授業も含めて、必ずこの授業資料に目を通した上で授業に臨むこと。
・また、日本に入国できない留学生、および遠方に居住しているなどの理由により対面授業に参加できない学生には、対面授業が基本である状況下であってもZoomなど(使用可能な機材の状況により適宜考慮したい)を用いながらの参加を認めるので、こうした対応を希望する者は早めに担当教員まで連絡を入れること。
・なお、この講義では毎回その日の授業で取り上げた内容に関連した課題を2点出す。
・課題その1は、その回の講義内容の見直しをしてもらうことを目的とした1問1答式および短い説明問題で、その日の授業の最後の15分程度の中で取り組んでもらう(その場で問題用紙を配布・回収する(Zoomなどで参加している者にはBlackboardを通して配布・回収する))。
・課題その2は、その回の授業で取り上げたテーマについてより深い考察を促すための記述式問題で、授業終了後にBlackboardを通して配布し、そこから5日のうちに同様にして回収する。
・付言すると、課題その1は授業終了時までに提出することを原則とするが、事情があって休んでしまった者には状況に応じて後からの提出も認める。
・さらに、履修者にはこの「授業ごとに課す課題」2点(どちらも全15回)に加えて、第15回授業終了から10日程度のうちに「期末課題(読書レポート)」を出してもらうこととし、この2種類の提出物により成績評価を行なう。
授業計画
1 導入(授業の方向性や、授業内で取り上げられる予定の地域などについて説明する)【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第1回授業のための講義レジュメに目を通し、かつまた、大学および自分が住んでいる地域の図書館に、どのような古代ローマ関連の書籍があるかをチェックしておくこと。 (1時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第1回目に取り組む。 (1.5時間)
2 ローマ人と法律(1):ローマ国民の権利という観点から(なお、第1回授業の日に課した「授業ごとの課題」のフィードバックはこの第2回授業始まりのところで行なう(これ以降の「授業ごとの課題」についても同様とする)【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第2回授業のための講義レジュメや、また第1回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、いわゆる十二表法の内容について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第2回目に取り組む。 (2時間)
3 ローマ人と法律(2):私人同士の争いの取り扱いという観点から(なお、第1回から第10回くらいまでにおいては、特にA-2-3を念頭に授業を進める)【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第3回授業のための講義レジュメや、また第2回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、ローマの裁判において大きな役割を果たしたプラエトルという役職について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第3回目に取り組む。 (2時間)
4 ローマ人と風呂【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第4回授業のための講義レジュメや、また第3回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマにおける風呂について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第4回目に取り組む。 (2時間)
5 ローマ人と酒【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第5回授業のための講義レジュメや、また第4回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマにおいて最高級のワインと呼ばれた「オピミウス・ワイン」について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第5回目に取り組む。 (2時間)
6 ローマ人と食事(1):日常生活の観点から【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第6回授業のための講義レジュメや、また第5回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマの調味料として名高いガルムについて可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第6回目に取り組む。 (2時間)
7 ローマ人と食事(2):美食の追求や富の誇示という観点から【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第7回授業のための講義レジュメや、また第6回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、豪奢な宴が描かれていることでも知られる古代ローマの小説『サテュリコン』について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第7回目に取り組む。 (2時間)
8 古代地中海の人々と旅行【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第8回授業のための講義レジュメや、また第7回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、「ポイティンガー図」の名で知られる古代に作成された地図について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第8回目に取り組む。 (2時間)
9 ローマ人と医療【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第9回授業のための講義レジュメや、また第8回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマの医学史に大きな足跡を残したガレノスという人物について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第9回目に取り組む。 (2時間)
10 古代地中海世界の人々とガラス【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第10回授業のための講義レジュメや、また第9回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、いわゆるローマン・グラスについて可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第10回目に取り組む。 (2時間)
11 古代ローマにおける農耕・牧畜(なお、このあたりから最終回までにおいては、特にA-3-3を念頭に授業を進める)【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第11回授業のための講義レジュメや、また第10回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、大カトーと一般に呼ばれる人物が著したとされる『農業論』について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第11回目に取り組む。 (2時間)
12 ローマ人と弁論(1):キケロの法廷闘争を中心に【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第12回授業のための講義レジュメや、また第11回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマの政治家・弁論家・著述家であるキケロについて可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第12回目に取り組む。 (2時間)
13 ローマ人と弁論(2):キケロの政治闘争を中心に【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第13回授業のための講義レジュメや、また第12回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、キケロの政治演説として名高い『カティリーナ弾劾演説』について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第13回目に取り組む。 (2時間)
14 カエサルの征服事業と文筆活動【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第14回授業のための講義レジュメや、また第13回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、ローマが事実上の君主政に移行する時期に大きな存在感を示したユリウス・カエサルという人物について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第14回目に取り組む。 (2時間)
15 さらなる史料の紹介と読書レポートの書き方についての確認【対面授業】
【事前学習】事前に配布される第15回授業のための講義レジュメや、また第14回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、ここまでに配布した資料や自身が作成したノートを見直し、不明点があれば質問できるようにしておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題その2」の第15回目に取り組み、さらにまた期末課題(読書レポート)を仕上げる。 (8時間)
その他
教科書 特定の教科書を使用するということはしないが、上記のように、毎回の講義に先立って講義レジュメをBlackboard経由で配布するので、必ず授業の前にこれを入手しておくこと。
参考書 特定の書籍をここで挙げることはしないが、毎回の講義レジュメの末尾のところで、次回の授業内容に関連する書籍やインターネット上で公開されている論文などをその都度紹介していく予定。
成績評価の方法及び基準 レポート:期末課題(読書レポート)への取り組み(25%)、授業内テスト:毎回の授業ごとに出される2種類の課題への取り組み(75%)
・読書レポートの題材は、基本的には毎回の講義レジュメの末尾のところで紹介していく次回のトピックに関連した書籍ないし論文の中で、「読書レポートの題材としてもよい」という趣旨のコメントを添えているもののうちのいずれかを各履修者が選んでいくという形にする予定。
・なお、成績評価のパーセンテージの上で期末課題のウェイトは25%であるが、この読書レポートを提出しなかった者には、原則として、授業ごとに出される課題の点数の総計に関わりなく、単位は出さないものとする。
・また、これら2種類の提出物の採点に関し、事前に許可を得てZoomなどで授業に参加した者と、対面で参加した者とで、特に差をつけることはしない。
オフィスアワー 質問や相談は随時、Blackboardを通して受け付ける。

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