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哲学特殊講義3

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令和2年度以降入学者 哲学特殊講義3
令和元年度以前入学者 哲学特殊講義3
教員名 三平正明
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業(一部遠隔授業あり)
Blackboard ID:20220618
授業概要 表出主義について考える:20世紀に誕生した有力な意味論的立場の一つに、「表出主義」があります。表出主義は、主として道徳の言語をめぐって展開されてきました(ただし、表出主義は道徳以外の言語にも適用可能です)。大まかに言えば、「道徳文の主要な働きとは、事実を述べることにあるのではなく、むしろ、話し手の心情や態度を表出し、それによって対話者の心情や態度に影響を及ぼすことにある」と考えます。授業では、メタ倫理学の議論を題材にして、このような考え方の背景や特徴を理解し、その可能性を探っていきます。
授業のねらい・到達目標 (1) メタ倫理学のさまざまな立場を知り、表出主義が生まれた背景を理解する。
(2) 道徳の言語について表出主義的な分析をすることができる。
(3) フレーゲ・ギーチ問題とその解決の試みを論じることができる。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1,4及びカリキュラムポリシーCP1,4に対応しています。
〇 真・善・美・聖の探究から得られた豊かな知識と教養に基づいて、自己の倫理観をもって、人間と社会の倫理的な課題に向き合うことができる。(A-1-3)
〇 文献や資料の読解・解釈を通じて、あるいは、現代の思想的状況を注意深く考察することによって、哲学的問題を発見し、解決策を考えることができる。(A-4-3)
授業の方法 (1) 授業の形式:【講義】
(2) Blackboardを通じて、メタ倫理学や表出主義に関するいくつかの資料を配信します。授業の進展に応じて、配信した資料を事前に読んでおいてください。
(3) 重要事項については、小テストを適宜実施します。実施後、ポイントの解説を行います。
(4) 対面授業への参加が困難な場合には、Blackboard配信の教材で学習し、そこに記載されている期日までに課題を提出してください。
履修条件 なし
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマ、到達目標、授業の方法について説明する)【対面授業】
【事前学習】シラバスを事前に確認しておく。 (1時間)
【事後学習】第2回以降の授業に備え、道徳的な判断を表す文の特徴を考えてみる。 (1時間)
2 メタ倫理学とそのさまざまな立場【対面授業】
【事前学習】プリントの「メタ倫理学とそのさまざまな立場」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、倫理学とメタ倫理学が扱う問題の違いを少し考えてみる。 (2時間)
3 道徳非実在論:錯誤説【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「錯誤説」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、錯誤説が受け入れ可能かどうかを考えてみる。 (2時間)
4 道徳実在論:自然主義【対面授業】
【事前学習】プリントの「自然主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、自然主義の主張をまとめる。 (2時間)
5 実在論でも非実在論でもない第三の立場【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「第三の立場」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、第三の立場の可能性について考察してみる。 (2時間)
6 認知主義:道徳的事実の認知と道徳判断【対面授業】
【事前学習】プリントの「認知主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、道徳的事実があるかどうかを考えてみる。 (2時間)
7 認知主義の問題点【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「認知主義の問題点」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、認知主義の問題点をもう一度自分で考察してみる。 (2時間)
8 非認知主義 【対面授業】
【事前学習】プリントの「非認知主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、非認知主義の長所をまとめておく。 (2時間)
9 表出主義:表現型情緒主義【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「表現型情緒主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、表現型情緒主義の主張をまとめておく。 (2時間)
10 表出主義:説得型情緒主義【対面授業】
【事前学習】プリントの「説得型情緒主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、説得型情緒主義の主張をまとめておく。 (2時間)
11 表出主義:指令主義【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「指令主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、指令主義の主張をまとめておく。 (2時間)
12 表出主義:規範表出主義 【対面授業】
【事前学習】プリントの「規範表出主義」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、規範表出主義の主張をまとめておく。 (2時間)
13 フレーゲ・ギーチ問題【オンデマンド型】
【事前学習】プリントの「フレーゲ・ギーチ問題」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、フレーゲ・ギーチ問題とその解決策をもう一度考えてみる。 (2時間)
14 表出主義を道徳以外の言語にも拡大すると…【対面授業】
【事前学習】プリントの「表出主義を道徳以外の言語にも拡大すると…」の部分を読み、疑問点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】プリントと講義に基づき、表出主義の拡大可能性を考えてみる。 (2時間)
15 試験と解説(A-1-3, A-4-3)【オンデマンド型】
【事前学習】第2回~第14回の内容を復習しておく。 (4時間)
【事後学習】学んだ事項を整理しておく。 (2時間)
その他
教科書 なし。プリントや資料を配布します。
参考書 佐藤岳詩 『メタ倫理学入門』 勁草書房 2017年
蝶名林亮 (編著) 『メタ倫理学の最前線』 勁草書房 2019年
A.エイヤー(著)吉田夏彦(訳) 『言語・真理・論理』 岩波書店 1955年
C.L.スティーブンソン(著) 島田四郎(訳) 『倫理と言語 増訂版』 内田老鶴圃 2000年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(50%)、授業参画度(50%)
【授業参画度】は、小テストや授業内容に関する質問などによって評価します。
【授業内テスト】は、表出主義の重要事項について理解を確認するためのものです。
*授業達成目標の A-1-3 と A-4-3 は、授業における学修の積み重ねの結果、授業の最後に達成されます。そして、その評価は、授業参画度と授業内テストをあわせて行われます。
*対面授業への参加が困難な場合には、課題の提出と試験によって評価します。
オフィスアワー 質問や相談のある方は、STUメールでその旨ご連絡ください。

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