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令和2年度以降入学者 | 哲学課題研究1 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 哲学課題研究1 | ||||
教員名 | 長綱啓典 | ||||
単位数 | 1 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業 BlackboardコースID:20220608 |
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授業概要 | この授業では近代日本におけるセクシュアリティに関する言説を調査・分析します。その際、ミシェル・フーコー(Michel Foucault, 1926-1984)の方法論にならい、①その言説はどのように語られているのか、②その言説はどのような力(権力)関係にもとづいているのか、③その力(権力)関係はどのような知と結びついているのか、という三つの点に着目します。その最終的な目的は(セクシュアリティ言説に限らず)哲学の研究方法をしっかりと身に付けることです(個別的・具体的な目的については下記の「授業のねらい・到達目標」をご覧ください)。この目的を達成するため、この「哲学課題研究1」は、二次文献(先行研究)を調査しながら、セクシュアリティ言説に関する研究の自由さや楽しさを実感することからスタートします。それは同時に当該分野の基礎的な研究方法について見通しを立てることでもあります。こうして研究方法にある程度の見通しが立ったら、いよいよ学生は一次文献(研究対象となる史料)の内容を整理・分析します。一次文献については、学生の皆さんからのリクエストもふまえて共通の研究テーマをひとつ決め、それに基づいて選定しましょう。一次文献の整理・分析作業はグループワークを通じて行われます。最終的に、学生はこれまでの調査に基づいてレポートを仕上げます。さらにポートフォリオ作成をつうじて、学生は研究の方法を改めて自覚します。以上のような作業を通じて、学生は哲学の研究方法をしっかりと身に付けます。 |
授業のねらい・到達目標 | ・学生は自分が調査したことをレポートにまとめることができる。(A-3-3)(A-5-3) ・学生は研究に必要な一次文献と二次文献を収集することができる。(A-3-3)(A-5-3) ・学生は一次文献と二次文献の内容を分析することができる。(A-3-3)(A-5-3) ・学生はグループワークにおいて他者を尊重しながら質疑応答することができる。(A-6-3) ・学生は授業時間内外において他の学生に学修に関するアドヴァイスをすることができる。(A-6-3)(A-7-3) ・学生は自身の学修について振り返ったうえで今後の研究構想を立てることができる。(A-8-3) この科目は文理学部(学士(文学))のDP3,5,6,7,8及びCP3,5,6,7,8に対応しています。 |
授業の方法 | 授業の形式:【演習】 上でも述べましたが、この授業では、近代日本におけるセクシュアリティに関する一次文献と二次文献を調査し、その調査結果をレポートにまとめます。 その際、この授業のいわば目玉となる方法として、その都度の調査内容をレジュメ(一次文献の場合)もしくは情報カード(二次文献の場合)にまとめ、これをゼミの共有財産としてデータベース化します。 この方法によって、ゼミ全体として知見を積み上げていきましょう。 なお、教員はすべての提出物(とくにポートフォリオ)に対してコメントを付しフィードバックし、レポートをはじめとする学修の手助けをします。 対面授業に参加できない場合、課題をBlackboardに提出してください。添削してフィードバックします。 |
授業計画 | |
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1 |
イントロダクション―セクシュアリティへの問い―【対面】(A-5-3)
【事前学習】「セクシュアリティ」について、自分がいま知っていることを書きだす。 (1時間) 【事後学習】セクシュアリティは「自然」なものか考える。 (1時間) |
2 |
セクシュアリティ研究の楽しさを知ろう①―研究対象の多様性(媒体‐1:雑誌投稿欄)―【対面】(A-5-3) ※後掲参考書のうち澁谷のものを題材に 【事前学習】配布された二次文献について情報カードを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】情報カードに情報を補足する。 (0.5時間) |
3 |
セクシュアリティ研究の楽しさを知ろう②―研究対象の多様性(媒体‐2:マンガ)―【対面】(A-5-3) ※後掲参考書のうち小山・赤枝・今田のものを題材に 【事前学習】配布された二次文献について情報カードを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】情報カードに情報を補足する。 (0.5時間) |
4 |
セクシュアリティ研究の楽しさを知ろう③―研究対象の多様性(テーマ‐1:自慰)―【対面】(A-5-3) ※後掲参考書のうち赤川のものを題材に 【事前学習】配布された二次文献について情報カードを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】情報カードに情報を補足する。 (0.5時間) |
5 |
セクシュアリティ研究の楽しさを知ろう④―研究対象の多様性(テーマ‐2:避妊)―【対面】(A-5-3) ※後掲参考書のうち荻野のものを題材に 【事前学習】配布された二次文献について情報カードを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】情報カードに情報を補足する。 (0.5時間) |
6 |
二次文献を網羅しよう①―二次文献一覧の作成―【対面】(A-5-3)
【事前学習】自分が関心をもったテーマに関する先行研究について文献一覧を作成する。 (1.5時間) 【事後学習】二次文献一覧に文献を補足する。 (0.5時間) |
7 |
二次文献を網羅しよう②―情報カードの作成―【対面】(A-5-3)
【事前学習】自分が関心をもったテーマに関する先行研究を入手し、それについて情報カードを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】情報カードに情報を補足する。 (0.5時間) |
8 |
研究の方法論を確認しよう―フーコーの『性の歴史』第一巻『知への意志』の内容―【対面】(A-5-3)(A-8-3)
【事前学習】各種フーコー入門書を入手し、『知への意志』に関する個所を読む。 (1.5時間) 【事後学習】ポートフォリオを作成する。 (0.5時間) |
9 |
一次文献を入手しよう【対面】(A-5-3)(A-6-3)(A-7-3)
【事前学習】一次文献が大学図書館に入っているかどうか確認する。 (0.5時間) 【事後学習】一次文献のうち欠けている号を公共の図書館で探す。 (1.5時間) |
10 |
一次文献の内容を発表しよう①【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)(A-7-3)
【事前学習】一週間分の調査内容についてレジュメを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】指摘や議論を踏まえてレジュメを改善する。 (0.5時間) |
11 |
一次文献の内容を発表しよう②【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)(A-7-3)
【事前学習】一週間分の調査内容についてレジュメを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】指摘や議論を踏まえてレジュメを改善する。 (0.5時間) |
12 |
一次文献の内容を発表しよう③【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)(A-7-3)
【事前学習】一週間分の調査内容についてレジュメを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】指摘や議論を踏まえてレジュメを改善する。 (0.5時間) |
13 |
レポートのアウトラインを発表しよう【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)
【事前学習】レポートのアウトラインを作成する。 (1.5時間) 【事後学習】指摘や議論を踏まえてアウトラインを改善する。 (0.5時間) |
14 |
レポートを発表しよう①―途中経過―【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)
【事前学習】レポートを途中まで作成する。 (1.5時間) 【事後学習】指摘や議論を踏まえてレポートを改善する。 (0.5時間) |
15 |
レポートを発表しよう②―完成版―【対面】(A-3-3)(A-5-3)(A-6-3)(A-8-3)
【事前学習】レポートを完成させる。 (1.5時間) 【事後学習】ポートフォリオを作成する。 (0.5時間) |
その他 | |
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教科書 | 教科書は指定しません。 |
参考書 | 澁谷知美 『日本の童貞』 河出文庫 2015年 小山静子・赤枝香奈子・今田絵里香編 『セクシュアリティの戦後史』 京都大学学術出版会 2014年 赤川学 『セクシュアリティの歴史社会学』 勁草書房 1999年 荻野美穂 『「家族計画」への道 近代日本の生殖をめぐる政治』 岩波書店 2008年 参考書はいずれも購入する必要ありません。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(30%)、授業参画度(50%)、ポートフォリオ(20%) ・「レポート」では、①形式面、②内容面(文献に対する言及の豊富さや文献から引き出される見解の適切さなど)を評価します。 ・「授業参画度」として、①一次文献調査(レジュメ)、②二次文献調査(情報カード)、③他の学生への質問やアドヴァイス、以上三点の質と量を評価します。 ・「ポートフォリオ」では、①自身が何をどのように学修したかに対する省察、②自身が何をどのように研究するかに対する構想を評価します。 対面授業に参加できない方についても、Blackboardに提出された課題の結果に基づいて評価します。 |
オフィスアワー | 質問や相談のある方は、いつでも構いませんので、STUメールでその旨ご連絡ください。 |