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令和2年度以降入学者 | ゲノム改変と私たちの生活 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 情報と生命 | ||||
教員名 | 笠井美恵子 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | 対面授業 (一部遠隔授業あり) Blackboard コースID:20220120 |
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授業概要 | 近年、生命の設計図ともいえるゲノム情報の解析が様々な生物で急速に進んでいる。また、1990年代からは遺伝子組換え技術が食品や医薬分野で利用されるようになり、最近ではゲノムを狙い通りに改変するゲノム編集技術も目覚ましい発展を遂げている。本講義では、ゲノムとは何か、どのような方法でゲノムを改変するのか、どうしてゲノム改変技術がこれほど期待されているのか等、ゲノム改変技術の基礎的なことを紹介する。また、ゲノム情報の解明とゲノム改変技術の進歩は、特に私達の食べ物である作物の品種改良に大きな変化をもたらしていることから、外資系種苗会社で勤務経験のある教員が特に食品にスポットを当てて、遺伝子組換え技術やゲノム編集技術を応用して開発されている食品にはどのようなものがあるのか、その安全性、規制の考え方、社会的受容、将来展望についても紹介する。 |
授業のねらい・到達目標 | <知識> - 新しい農林水産物の開発(品種改良)が必要な背景を理解し、説明できるようになる。 - ゲノムやゲノム改変を行う技術(「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」)について十分に理解し、両者の違い及び従来の品種改良法との類似点や違いについて説明できるようになる。 - ゲノム情報がもたらした農業分野における変革について、その意義および課題を考え、自分の考えを持つことができる。 - ゲノム改変された作物の安全性評価の考え方について十分理解し、科学的に判断できるようになる。 <能力> - この科目は文理学部のディプロマポリシーDP3, 4, 5およびカリキュラムポリシーCP3, 4, 5に対応している。 - 課題や問題に対し、事実情報・客観的な情報を基に、科学的・論理的・批判的に考察することができる。 - 事象を注意深く観察して、解決すべき問題を認識できる。 - ゲノム改変という新しい分野への理解を通じて、新しいことに挑戦する気持ちを持つことができる。 各回の授業・事前学習・事後学習を通して、日本大学教育検証にある以下の能力を身につけることを目標とする。 A-3 (DP3・CP3):論理的・批判的思考力 A-4 (DP4・CP4):問題発見・解決力 A-5 (DP8・CP8):挑戦力 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 各回について、事前に教材をBlackboardから配信する。受講生はこの教材に書き込みながら受講する。そのため、事前に教材をプリントアウトするか、インターネットに接続できるタブレット型端末を使用することが望まれる。 小テストや課題問題に対しては、翌週に授業内で解説を行う。また、授業の最後に質問の時間を設ける。 対面授業に参加できない場合には以下のようにする。 (1)学期を通じて参加できない場合(日本に入国できない留学生など) ・履修登録時に学部に申請し,許可を得る。 ・Zoom配信される授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。 ・成績評価にかかる「授業内試験」は,他の受講者とともに受験する。 (2)感染症に罹患するなどで一時的に対面授業に参加できない場合 ・出来るだけ早く生命科学科事務室に連絡する。 ・当該授業の内容は, Zoom配信される授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。 ・成績評価にかかる「授業内試験」は,他の受講者とともに受験する。 |
履修条件 | 特になし |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス、『ゲノム改変の基礎意識』 DNA、遺伝子、ゲノム等、用語の意味やDNA発見の歴史、生物の進化について学ぶ。 【事前学習】シラバスを事前に確認する。「ゲノム改変」について、自分のイメージおよび疑問に思う点をまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「1.ゲノム改変の基礎知識」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
2 |
『私たちの食を取り巻く国内外の課題』 ゲノム改変技術を用いた品種改良が行われるに至った背景情報として、食料の安定供給にどのような課題があるのかを学ぶ。特に、食料の生産現場である農業が抱えるの課題や持続可能な方法で食料を生産するために必要なことについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「私たちの食を取り巻く国内外の課題」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「2.私たちの食を取り巻く国内外の課題」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
3 |
『品種改良の歴史』 品種改良とは何か、私たちの祖先はいつから作物の改良を始めたのか、科学の進歩とともに発展してきた品種改良法や品種改良が食料生産の課題にどのような役割を果たすのか等について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「品種改良の歴史」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「3.品種改良の歴史」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
4 |
『ゲノム情報が品種改良に与えた変化』 遺伝子と品種特性の関係、ゲノムの情報が得られるようになって、品種改良にどのような変化が起きたのかについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「ゲノム情報が品種改良に与えた変化」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「4.ゲノム情報が品種改良に与えた変化」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
5 |
『ゲノム情報以降の品種改良‐1.遺伝子組換え技術』 遺伝子組換え技術とはどのような技術か、どのような作物が開発され流通しているか、また本技術により開発された作物の食糧生産へのインパクトについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「遺伝子組換え技術」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「5.ゲノム情報以降の品種改良-1.遺伝子組換え技術」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
6 |
『ゲノム情報以降の品種改良-2.ゲノム編集技術』 ゲノム編集技術とはどのような技術なのか、どのような研究がおこなわれているか、また本技術により開発された作物の食糧生産へのインパクトについて学ぶについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「ゲノム編集技術」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「6.ゲノム情報以降の品種改良-2.ゲノム編集技術」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
7 |
『これまでのまとめ及び理解度の確認』 これまでのまとめを行う。また学んだ内容について説明できるか、小テストを通して確認する(論理的・批判的思考力(A-3 )。 【事前学習】各回で学んだ内容を見直し、説明できるようにするとともに、疑問点等があればまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】小テストの結果、理解が十分でなかった点について復習する。さらに深く理解したい点について、自分なりに調べる。これにより「挑戦力(A-5)」を養う。 (2時間) |
8 |
『遺伝子組換え作物の食品としての安全性』 遺伝子組換え作物の食品としての安全性はどのように確認するのか、化学品のリスク評価との違いや規制について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「リスク評価」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「8.遺伝子組換え作物のリスク評価」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
9 |
『ゲノム編集作物の規制の考え方』 ゲノム編集作物について、世界中で規制の考え方の検討が始まっている。日本や海外での検討状況について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「ゲノム編集作物の規制の考え方」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「9.ゲノム編集作物の規制の考え方」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
10 |
『遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物の環境への安全性』 遺伝子組換え作物やゲノム編集で改良された作物の環境への安全性はどのように評価されるのか、また生物多様性条約の下で遺伝子組換え作物やゲノム編集についてどのような話し合いが行われているかについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「遺伝子組換え作物やゲノム編集で改良された作物の環境への安全性]」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「10.遺伝子組換え作物やゲノム編集で改良された作物の環境への安全性]のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。。 (2時間) |
11 |
『消費者の反応』 遺伝子組換え作物やゲノム編集作物について、消費者調査の結果、どのような懸念の声があるのか、社会的受容に向けての取り組みについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「農業現場からみた遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「11.農業現場からみた遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
12 |
『農業現場からみた遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物』 農業生産者は遺伝子組換え作物やゲノム編集作物をどのように捉えているのか、調査結果やFarmers’ exchange programについて学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「農業現場からみた遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「12.農業現場からみた遺伝子組換え作物・ゲノム編集作物」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
13 |
『農業分野以外における遺伝子組換えやゲノム編集技術の応用』 遺伝子組換え技術やゲノム編集技術は農業分野以外にも製薬・治療の分野等で注目されている。どのような応用に期待がされているか、どのような課題があるか等について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「農業分野以外におけるゲノム編集技術の応用」に関する小問に対して調べ、自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「13.農業分野以外におけるゲノム編集技術の応用」のまとめの空欄を埋め、内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
14 |
『ディスカッションと発表』 遺伝子組換えやゲノム編集技術を用いた製品が世の中に受け入れられる為にはどのような課題があり、どのような取り組みを行えばよいと思うかをテーマに、グループに分かれてディスカッション・発表を行う。これにより「挑戦力(A-5)」を養う 【事前学習】「ディスカッションのテーマ」に関して、自分なりの考えをまとめておく。また、本講義を受講する前に自分がゲノム改変に対して抱いていたイメージが変化したか、変化したとすればどのように変化したのかについても考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】ディスカッションを通して新たな発見があった内容についてまとめる。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
15 |
『理解度の確認とまとめ』 これまでのまとめを行う。また学んだ内容について説明できるか、小テストを通して確認する(論理的・批判的思考力(A-3 )。 【事前学習】前回までに学んだ内容を十分に理解し、説明できるようにしておく。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) 【事後学習】本科目全体の内容及び試験の内容と自身の回答を振り返り、改めて学んだ内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3)」を養う。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 特に使用しない。 |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト:学期中および学期末に「授業内テスト」を行い、各回で学んだ内容を説明できるかで論理的・批判的思考力(A-3)を評価する。(60%)、授業参画度:授業参画度を評価するために、毎回リアクションペーパーを回収する。そこに書かれた内容で、問題発見・解決力(A-4)並びに挑戦力(A-5)を評価する。リアクションペーパーに書く内容については講義中に説明する。(40%) 感染症に罹患するなどで「授業内テスト」を受けられない場合には,担当教員に連絡する。その場合,追試験の実施を検討する。 |
オフィスアワー | 授業終了後。 |