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心理的アセスメントに関する理論と実践(心理アセスメント演習)

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令和2年度以降入学者 心理的アセスメントに関する理論と実践(心理アセスメント演習)
教員名 松浦隆信
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 心理学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業およびZoomによる同時双方向型授業を軸として、Blackboardを用いた課題学習を組み合わせて実施する。

Blackboard ID:20213948
授業概要 【公認心理師必修科目】
心理アセスメント法について概観した上で、授業担当者の臨床心理士および公認心理師としての実務経験を活かして、時代の要請が高い発達支援に用いられる心理アセスメント法を中心に、それらの実施法とフィードバックの技術習得に向けた授業を展開する。
授業のねらい・到達目標 心理アセスメントに関する理論と方法を概観し、心理アセスメント結果を相談、助言、指導に応用するための所見書の書き方、フィードバックを実施できる。授業で取り上げる心理検査の測定内容、実施方法、結果の読み方などを臨床現場で実施できるレベルで身に付ける。
授業の方法 【講義,演習】Blackboardによる講義音声と資料による学習を踏まえつつ、実際の心理検査施行が必要な回においては対面授業で心理検査を実施する。また、後半の心理検査報告書フィードバックのロールプレイに関しては、Zoomを利用して実施する。授業時間のみでは実際の心理検査の使い方を習得することは不可能であるため、各自で来校可能な状況や時間を見計らって心理検査の練習を行うことを推奨する。事前学修では、授業内で指示する心理検査法の概要をよく調べて、マニュアルを一読する。事後学習では試行した検査結果を分析・集計するとともに、集計結果を所見書にまとめる作業を行う(課題学習)。本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。
なお、対面授業に参加できない場合は、Zoomによる遠隔媒体を併用して対面参加している学生とのコミュニケーションが図れるように配慮し、対面授業同等の授業内容を担保する。また、その際の授業資料についてはBlackboard、あるいは郵送で手元に届くよう配慮する。
課題の提出方法やフィードバック方法等については、授業開始時に提示する。
履修条件 心理科学コースの院生に限る。
授業計画
1 公認心理師として現場で実践を行う上での心理アセスメントの目的と意義、理論と方法について講義を行う。併せて全15回の授業の進め方に関するオリエンテーションを行う。(対面授業)
【事前学習】参考書を一読し、心理アセスメントを施行し、フィードバックを行うまでの一連の流れをイメージしておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容の復習を行い、心理アセスメントの意義について再度確認する。 (2時間)
2 心理検査によらないアセスメント(行動観察、生育歴聴取など)のあり方と意味について学ぶ。
(同時双方向型)
【事前学習】配布資料を事前に一読しておく。 (2時間)
【事後学習】受講者間でクライエント役を設定し、ロールプレイを実施する。 (2時間)
3 精神症状を測定する質問紙(例:SDS,STAI,GHQ)およびパーソナリティを測定する質問紙
(例:Y―G,エゴグラム,NEO-PI-R)の演習を行う。(対面授業)
【事前学習】事前に指定する質問紙法のマニュアルを事前に一読し、実際に回答してくる。 (2時間)
【事後学習】授業で取り上げた質問紙法の結果所見を文章にまとめる。 (2時間)
4 投影法(例:バウムテスト,SCT)の内容と集計方法、解釈を身につける。(対面授業)
【事前学習】第3回で実施した心理検査の結果を集計、整理しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で学んだ内容に基づき、結果所見を文章にまとめる。 (2時間)
5 第3回および第4回で実施した心理検査の集計と解釈を行う。(課題学習)
【事前学習】事前に指定する投影法のマニュアルを事前に一読してくる。 (2時間)
【事後学習】授業内で実施した投影法の結果と解釈を文章にまとめる。 (2時間)
6 発達検査が求められる社会的背景、発達特性のアセスメントの重要性、フィードバックのあり方などに関する小講義を行う。また、第7回以後の授業の進め方を具体的に説明する。
(同時双方向型)
【事前学習】発達障害の各症状について参考書等を用いて予習してくる。 (2時間)
【事後学習】発達特性のアセスメントに用いられる心理検査を一通りその概要を調べる。 (2時間)
7 発達特性をアセスメントする質問紙(例:AQ,ADHD-RS,M-CHAT)、ならびに社会生活技能や適応行動を測定する質問紙(例:Vineland,S-M社会生活能力検査)の内容と集計方法を身につける。(対面授業)
【事前学習】特定のクライエント役をイメージしてくる。 (2時間)
【事後学習】実施した質問紙の解釈を文章にまとめる。 (2時間)
8 第7回で実施した心理検査の集計と解釈を行う。(課題学習)
【事前学習】第7回で実施した心理検査の結果を集計、整理しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で学んだ内容も踏まえて結果を文章でまとめる。 (2時間)
9 発達アセスメントにおいて高頻度で用いられるWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の実施、集計、解釈方法を身につける。(対面授業)
【事前学習】検査マニュアルを熟読しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間)
10 発達アセスメントにおいて高頻度で用いられるWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の実施、集計、解釈方法を、第9回に引き続き実施する。(対面授業)
【事前学習】検査マニュアルを熟読しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間)
11 施行したWAIS-Ⅳ(WISC-Ⅳ)の検査結果を集計し、結果をまとめる。(課題学習)
【事前学習】検査マニュアルを熟読しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で学んだ結果の解釈に基づき、所見書を作成する。 (2時間)
12 第11回までに学んできた心理検査法のテスト・バッテリーのあり方および心理検査結果報告書のまとめ方のポイントについて講義する。(同時双方向型)
【事前学習】事前に配布する資料を一読しておく。 (2時間)
【事後学習】これまで実施してきた心理検査の結果を見直し、総合的な見解を頭の中で立てておく。 (2時間)
13 これまで実施してきた発達検査の結果を総合した検査報告書を受講生の間で閲覧し合い、文言や内容の確認を行う。そして、より良い報告書に仕上げていくために記載すべきポイントについてディスカッションを行う。(対面授業)
【事前学習】第12回の講義内容を参考に心理検査結果報告書を作成してくる。 (2時間)
【事後学習】授業内で指摘を受けた意見を参考に報告書を修正してくる。 (2時間)
14 仕上がった心理検査結果報告書を持ち寄り、クライエント役相手にフィードバックのロールプレイを行う。ロールプレイの感想を受講者間で述べあい、より良いフィードバックのあり方について論考を深める。(対面授業)
【事前学習】修正した報告書の言葉遣いについて授業当日までに見直す。 (2時間)
【事後学習】授業内で指摘を受けた内容に即して最終版の報告書を作成する。 (2時間)
15 授業全体を振り返り、心理アセスメントを実施する上での留意点、発達検査の活用方法およびテストバッテリーのあり方について理解を深める。(対面授業)
【事前学習】本業全体を受けての感想と疑問点を整理し、授業内で発言できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】授業で学んだ心理検査全体について復習を行い、マニュアルを見ずに実施できるように練習を重ねる。 (2時間)
その他
教科書 なし
参考書 津川律子 『精神科臨床における心理アセスメント入門』 金剛出版 2009年 第1版
黒田 美保 (著) 柘植 雅義 (監修)  『これからの発達障害のアセスメント: 支援の一歩となるために (ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ)』 金子書房 2015年 第1版
上記の他、授業を進める上で参考になる書籍を授業内で適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 授業参画度(20%)、心理検査結果報告書(最終版)(80%)
授業を通して作成する最終版の心理検査所見報告書の内容を成績評価に用いる。また、事前学修で行う心理検査の結果集計表の持参は成績評価に必須とする。授業参画度は各回授業内での積極的な発言や参加態度で評価する。
対面授業に参加できない場合の成績評価は、遠隔媒体の併用により対面授業と同等の質を担保するため、上記基準と同様に評価する。
オフィスアワー 授業終了時
備考 心理アセスメントの習熟には相応の時間を有するため、事前学修、事後学修は確実かつ丁寧に実施すること。

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