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令和2年度以降入学者 | 発達心理学特論 | ||||
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教員名 | 田中みどり | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 心理学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 課題研究(適宜Blackboardを通じた学習資料配信を行う)Blackboard. コース ID 20213930希望者には最後の4回は対面授業とする。 |
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授業概要 | ことばとコミュニケーションの発達:乳児期の非言語コミュニケーションから話しことばの音韻・語彙・文法・語用論、書き言葉習得まで、言語発達の定型・非定型発達の多様な様相について実験や観察結果を交えて理解を進める。 |
授業のねらい・到達目標 | 乳幼児期を中心とした言語発達の様々な側面について学ぶことを通して、人間の心が生後早期から社会性を備え、生得的基盤によりながらも社会的情報に基づき認知機能を発達させ、言語知識を構成していく様相を明らかにし、人間の心の生物学的ー社会・文化的性質を発達的に理解する。併せて、発達障害等により語用論や読み書き等に困難のある子どもに適切なアセスメントを実施して、適切な支援ができるようになる。 |
授業の方法 | 授業の形式:【研究】教科書を読んだり、辞典や書物で調べたり、インターネット上で可能な実験を行ったり動画を視聴して、各自が体験の幅を広げ、共有しながら言語発達の多様な側面について理解を深める。最後の4回は希望者には対面授魚としてしhつ問等を受け付ける。課題の提出方法・質問等ついては授業開始時に提示する。 |
授業計画 | |
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1 |
教科書の1章を読み、言語の進化について理解する。
【事前学習】動物行動学で明らかにされた動物のコミュニケーションについて復習する (2時間) 【事後学習】コウモリやイルカなどの哺乳類の超音波・音声コミュニケ―ションについても調べ、理解を補う。 (2時間) |
2 |
乳児期の前言語コミュニケーション::教科書の第4章を読み、間主観性や多様な三項関係を理解する。インターネットで各自still face パラダイム(E.Tronick)などを検索して動画を視聴し、実際を理解する。
【事前学習】発達心理学の教科書で乳児期のコミュニケーション行動と認知発達を復讐する (2時間) 【事後学習】復習してノートにまとめる (1時間) |
3 |
言語音知覚の発達:教科書第3章を読んで要点を理解する。インターネットでカテゴリー知覚を検索して実験を経験し、カテゴリー知覚の実際を確認する。
【事前学習】英語と日本語の音韻について確認する (2時間) 【事後学習】理解したことをノートにまとめ、疑問点を明らかにする。 (1時間) |
4 |
言語音算出の機制と調音機能の発達:教科書のp.54-62を読んで音声発達の諸段階をノートにまとめる。
【事前学習】クーイング、基準喃語などの定義を心理学辞典で調べノートにまとめる。 (2時間) 【事後学習】理解したことをノートにまとめて整理する。 (1時間) |
5 |
認知発達と語彙の獲得:教科書p.90-104を読み、要点をノートに整理する。
【事前学習】ピアジェの感覚運動期の認知発達について、ものの永続性や象徴機能などを中心に復習する。 (2時間) 【事後学習】知識をノートにまとめて理解する。 (1時間) |
6 |
作動記憶と文構造の発達:教科書p.105-122を読んで要諦を理解する。
【事前学習】認知心理学の教科書で記憶の二重貯蔵説や長期記憶について復讐しておく (1時間) 【事後学習】知識をノートに整理してまとめる (2時間) |
7 |
語用論の発達:教科書p.122-134を読んで要点を理解する
【事前学習】様々な年齢の子どもの会話をなるべく多く観察する。 (2時間) 【事後学習】知識をノートに整理してまとめる (1時間) |
8 |
ナラティブの発達・物語の理解と推論の機能:教科書p117-122や「子どもとファンタジー」などを読んで理解を深める
【事前学習】「子どもとファンタジー」(守屋慶子著)の最初の数章を読む (2時間) 【事後学習】理解したことをノートにまとめる (1時間) |
9 |
文字獲得の諸相:教科書第6章を読んで要点を整理する
【事前学習】世界で用いられている多様な文字について調べてみる。 (2時間) 【事後学習】知識をノートにまとめて整理する。 (1時間) |
10 |
言語発達の遅れとアセスメント:教科書第7章を読んで考え方を理解する。
【事前学習】既存の言語発達テストとその利用法について調べる (2時間) 【事後学習】知識をノートにまとめて整理する。 (1時間) |
11 |
言語発達のアセスメント:行動観察と保護者面接:教科書第8章を読んで具体的アセスメントを想定してみる。
【事前学習】既存の言語発達支援の文献などを読む (2時間) 【事後学習】知識をノートに整理してまとめる。 (1時間) |
12 |
コミュニケーション障害への支援1:教科書第9章を読んで要点を理解する。対面授業では質問を受け、ASD児等へのアセスメント、支援例などを紹介する。
【事前学習】身近な幼児・児童を想定してアセスメントや支援場面を想像してみる (1時間) 【事後学習】知識をノートにまとめてアセスメント毎の特徴を整理する (2時間) |
13 |
語用論の発達支援:教科書第10章を読んで要諦を理解し、不明な点はノートにまとめる。対面授業では種々の支援法について学ぶ。
【事前学習】語用論について復習する (2時間) 【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (1時間) |
14 |
読み書き障害のアセスメントと支援:対面授業ではアルファベット圏での読み書き障害と日本語の場合を対比しながら、日本語の読み書き障害の特性とアセスメント、支援法を学ぶ。
【事前学習】教科書第11章を読み、要点を理解する。疑問点はノートの書きだす。 (2時間) 【事後学習】知識をノートにまとめて整理する。 (1時間) |
15 |
総括:言葉の定型発達の諸相と、非定型発達児へのアセスメント・支援法について振り返り、各自が最も関心のあるテーマについてレポートを作成する。
【事前学習】これまでの学びを振り返り、曖昧な点は心理学辞典などで補充する。 (2時間) 【事後学習】ノート全体を振り返り、今後の臨床的な活用法を考える。 (1時間) |
その他 | |
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教科書 | 秦野悦子・高橋登 『言語発達とその支援講座・臨床発達心理学5 (講座・臨床発達心理学)』 ミネルヴァ書房 2017年 第1版 |
参考書 | 適宜プリントを配布する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:授業最終回に作成する総括のレポート(70%)、授業参画度:教師への質問や教師からの質問への応答の程度(30%) 対面授業に参加できない学生の対応については、レポートを100%として評価する。 |
オフィスアワー | 授業時間の前後20分程度。メールでアポイントメントをとることが望ましい。 |