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社会学原理基礎演習

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令和2年度以降入学者 社会学原理基礎演習
教員名 松岡雅裕
単位数    1 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 社会学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 課題研究(Blackboardを通じた学習資料配信)
Blackboard ID:20213833
授業概要 前期授業の発展的な位置づけを担う科目である。修士論文作成に必要となる社会学理論の基礎概念を再確認し、重要概念と自己の研究テーマとの接点を探るなかで論文執筆の可能性を広げる。
後期授業では、とくに大衆社会論に焦点を合わせた考察を行う。
授業のねらい・到達目標 理論的な基礎概念に裏打ちされた専門的な社会学視点を踏まえ、それら基礎概念を修士論文作成に自由に活用できるようになることを目標に授業を進めていく。とくに後期授業では、「大衆社会論」の視点を取り入れていく。
授業の方法 授業の形式:【演習】
演習科目ゆえに、基本的に受講生の研究報告と講評というスタイルをとる。受講生の修士論文のテーマと、社会学理論との接点をたえず考慮しながら授業を進行させていく。
授業計画
1 大衆社会における「死に至る病」と「限界状況」(実存主義哲学者キルケゴールとヤスパースの問題提起)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを理解する。 (1時間)
【事後学習】第2回以降の授業に備え、参考書等を準備すること。 (1時間)
2 全体主義国家と大衆の登場(マンハイムの名著『変革期における人間と社会』における危機感)
【事前学習】社会学史上におけるマンハイムの位置づけを確認すること。 (1時間)
【事後学習】大衆および大衆社会概念を整理する。 (1時間)
3 大衆社会論の諸類型1(中間集団無力説)
【事前学習】中間集団について確認すること。 (1時間)
【事後学習】C.W.ミルズ等の見解を整理する。 (1時間)
4 大衆社会論の諸類型2(過剰同調説)
【事前学習】社会的性格概念を確認すること。 (1時間)
【事後学習】D.リースマン等の見解を整理する。 (1時間)
5 大衆社会における権力、消費、そして孤独(ライト・ミルズ、リースマン、ボードリヤールの諸見解)
【事前学習】ミルズ、およびリースマンの見解を復習すること。 (1時間)
【事後学習】ボードリヤールの見解を整理する。 (1時間)
6 大衆社会と自我問題1(ニヒリズムと「超人」思想をめぐるニーチェの大衆理解)
【事前学習】ニーチェ思想の概要を確認すること。 (1時間)
【事後学習】ニヒリズムの概念を整理する。 (1時間)
7 大衆社会と自我問題2(「エロスとタナトス」論をめぐるフロイトの文化的ペシミズム論)
【事前学習】フロイト思想の概要を確認すること。 (1時間)
【事後学習】タナトスと自我の関係を整理する。 (1時間)
8 大衆社会における人間の連帯可能性1(フォイエルバッハが提起する「類的存在」とは何か)
【事前学習】フォイエルバッハ思想の概要を確認すること。 (1時間)
【事後学習】フォイエルバッハ思想における宗教論を整理する。 (1時間)
9 大衆社会における人間の連帯可能性2(デュルケムが主張する有機的連帯が意味するもの)
【事前学習】デュルケム社会学の概要を確認すること。 (1時間)
【事後学習】有機的連帯とアノミーの概念を整理する。 (1時間)
10 大衆社会論批判1(ホルクハイマー/アドルノの『啓蒙の弁証法』にみられる道具的理性論からの問いかけ)
【事前学習】フランクフルト学派の社会学を確認すること。 (1時間)
【事後学習】文明における三重の支配過程について整理する。 (1時間)
11 大衆社会論批判2(パーソンズ社会進化論における近代という時代の新たな定義)
【事前学習】パーソンズ社会学の概要について確認すること。 (1時間)
【事後学習】社会進化の四位相範式における大衆社会の位置づけを整理する。 (1時間)
12 大衆社会論批判3(ダニエル・ベルによる高度知識社会の現状分析)
【事前学習】ベルの社会学の概要を確認すること。 (1時間)
【事後学習】脱工業社会における専門的知識の役割を整理する。 (1時間)
13 大衆社会における残された今日的課題
【事前学習】大衆社会状況を如実に現わす今日的現象を確認すること。 (1時間)
【事後学習】大衆社会状況に対する社会学的分析の可能性を整理する。 (1時間)
14 まとめ(補足説明と総括的考察)
【事前学習】第1回目の授業で言及したキルケゴールとヤスパースの思想を復習しておくこと。 (1時間)
【事後学習】指導された重要項目をノートに整理する。 (1時間)
15 総括レポートと解説
【事前学習】第2回~第14回の内容を復習すること。 (2時間)
【事後学習】学修した内容の整理をする。 (2時間)
その他
教科書 松岡雅裕ほか 『行為、構造、文化の社会学』 学文社
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート(70%)、授業参画度(30%)
レポートは、修士論文の研究テーマと、授業で取り上げる社会学理論との関連性を的確にとらえているかどうかで評価する。授業参画度は、課題での問いかけに対する回答の適切さ、また、研究報告(提出レポート)における分析の的確さで評価する。
オフィスアワー Blackboardに併設されたメール機能を活用する。

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