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微分方程式論1

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令和元年度以前入学者 微分方程式論1
教員名 加藤伸幸
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 前期 履修区分 選択
授業の形態 オンデマンド型授業12回と同時双方向型授業3回の組み合わせ.
Blackboard のコースID:20212919
授業概要 未知関数(陰関数を含む)とその導関数の間に成り立つ方程式を微分方程式といい,特に1変数関数が満たす微分方程式を「常」微分方程式という.導関数が含まれている点からも,単なる式変形だけでなく,方程式全体を積分することが要求されるため,2年次までに学習した微積分学の学習内容が必要となる.
本科目では,2階までの導関数を含む微分方程式を構造別に取り上げ,その解法を修得する.
授業のねらい・到達目標 ・1階導関数を含む微分方程式について,微分積分学(2変数関数を含む)の学習内容を用いて解を求めることができる.
・2階までの導関数を含む微分方程式のうち,定数が係数であり,かつ独立変数を含まない方程式を簡易な手法で解くことができる.
・2階までの導関数を含み,独立変数を係数に持つ微分方程式のうち,簡易な手法で解けるものを解くことができる.
この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3, DP6 及びカリキュラムポリシー CP1, CP9 に対応している.

なお、新カリキュラム(令和2年度以降の入学者)では,この科目は文理学部(学士(数学))のディプロマポリシー DP3,4,5,8 及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,8に対応している.
・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし,その上で既存の知識にとらわれることなく,数理科学的根拠に基づいて論理的に考察することができる(A-3-3).
・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し,専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3).
・新しい問題に取り組む意識を持ち,そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2).
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。
授業の方法 授業の形式【講義】
オンデマンド型:Blackboard上に配信される講義資料(pdfファイル)と簡易解説動画によって各自のペースで学修を進める.
レポート課題:原則として各回,講義資料に添付されたレポート課題(講義内容に即した演習問題,次回の講義に必要な発想でこれまでの学習内容から抜粋)を所定の方法で提出(期限は翌配信日10:30)する.学生同士で議論してよい.提出されたレポートは採点後,Blackboard上で返却する.提出期限後に解答例をBlackboard上に提示するので,各自の答案と比較するとよい.
同時双方向型:3回行われる授業内試験は,Zoomを通じて不正行為が起こらないよう監視(試験中のみ)する.実施日を告知した上で,当日に試験問題を配信する.答案は所定の答案用紙に記入し,pdf形式でBlackboard上の指定された箇所に提出する.追加受験が終わり次第,解答例を提示する.
履修条件 なし
授業計画
1 オンデマンド型:微分方程式とは何かを,簡単な例を挙げながら説明し,用語や記号類を取り上げる(A-4, A-5).
【事前学習】シラバスの内容を理解する. (1時間)
【事後学習】絶対値付きの等式の同値変形,指数・対数法則,および1年次までに学習した不定積分を復習しておく. (3時間)
2 オンデマンド型:「変数分離形」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】第1回で課されたレポート課題の内容理解と,分数式の変形および積分の計算練習をする. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組み. (3時間)
3 オンデマンド型:「同次形」に分類される微分方程式の解を求める(A-5).
【事前学習】変数分離形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
4 オンデマンド型:「1階線形微分方程式」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】変数分離形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
5 同時双方向型:第1回授業内試験とその解説(A-3, A-4)
【事前学習】試験範囲である第1回~第4回講義内容を復習する. (4時間)
【事後学習】解答できなかった問題の内容について復習する. (1時間)
6 オンデマンド型:「Bernoulli形」に分類される微分方程式の解を求める(A-5).
【事前学習】1階線形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
7 オンデマンド型:「完全微分方程式」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】2変数関数の偏微分と全微分について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
8 オンデマンド型:「2階定数係数線形微分方程式」について,「論理的な解法」を取り上げる一方,方程式の構造に着目して「一般解の構造とそれを成す基底の1次独立性」を議論する(A-3, A-5).
【事前学習】1階線形微分方程式,ベクトルの1次独立性,行列式の計算,2次方程式の解について復習する. (2時間)
【事後学習】論理的な解法について,その具体例をレポート課題として解く. (2時間)
9 オンデマンド型:「2階定数係数線形微分方程式」のうち,「斉次形」に分類される微分方程式の解を求める(A-3).
【事前学習】斉次系方程式の一般解の構造を整理する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
10 同時双方向型:第2回授業内試験とその解説(A-3)
【事前学習】試験範囲である第6回~第9回講義内容を復習する. (4時間)
【事後学習】解答できなかった問題の内容について復習する(A-8). (1時間)
11 オンデマンド型:「2階定数係数線形微分方程式」のうち,「非斉次形」に分類される微分方程式の一般解の構造を学び,「非斉次項が多項式」の時の「特殊解」を求める(A-3, A-5).
【事前学習】恒等式と未定係数法について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
12 オンデマンド型:「非斉次形」に分類される「2階定数係数線形微分方程式」のうち,「非斉次項が指数関数/三角関数」の場合の「特殊解」を求める(A-5).
【事前学習】斉次形方程式の一般解,Leibnizの公式,および恒等式と未定係数法について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習し,レポート課題に取り組む. (3時間)
13 オンデマンド型:「2階変数係数線形微分方程式」のうち,「Cauchy-Eulerの微分方程式」に分類される微分方程式の解を求める(A-5).
【事前学習】合成関数の微分(2階まで)と,2階定数係数線形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し,練習問題で計算練習する. (2時間)
14 同時双方向型:第3回授業内試験とその解説(A-3)
【事前学習】試験範囲である第10回~第13回講義内容を復習する. (5時間)
【事後学習】解答できなかった問題の内容について復習する. (1時間)
15 オンデマンド型:本科目で取り上げなかった微分方程式を紹介する.
【事前学習】これまでの講義内容を復習しておく(A-8). (1時間)
【事後学習】後期科目「微分方程式論2」に向けて,講義全体の内容を整理する(A-8). (1時間)
その他
教科書 使用しない. Blackboard上に講義プリントとその解説動画を配信する.
参考書 森真 『自然現象から学ぶ微分方程式』 共立出版 2016年 第1版
常微分方程式に関する入門書は数多く出版されています. 図書館などで拾い読みしてみて, 各自の肌に合った一冊を手元に持っておくといいでしょう.
成績評価の方法及び基準 レポート(30%)、授業内テスト(70%)
レポート:講義資料に添付されたレポート課題を所定の方法で提出することで成績を付ける.
授業内試験:3回とも持込不可.各微分方程式の解法を理解した上で「具体的な問題にきちんと適用できている」かを評価する.
各回,出欠を確認するが,これは成績に加味されず,状況によっては救済の対象から外れる.また,教職関係,体調不良等でレポート課題の提出が間に合わない場合は,その証拠と併せて提出してよい.レポート課題,授業内試験は理由の如何に関係なく免除しない.
A-3,A-4の達成度については答案を通して評価する。A-5については各回の取り組みの姿勢で評価する。
A-8についてはノートの整理状況を通して評価する。
オフィスアワー Blackboard上の掲示板内のフォーラム「第x回 質問箱」(x=1~15),またはZoom上で学習内容に関する質問を受け付ける(授業内試験の回を除く).

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