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令和2年度以降入学者 | 初等整数論 | ||||
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教員名 | 下元数馬 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | 同時双方向型(とオンデマンド型授業の組み合わせ)による遠隔授業(15回)。 Blackboard のコースID:20212897 |
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授業概要 | この講義では高校数学で学んだ文字式や方程式、整数の概念を一般化した抽象代数学の考え方とその手法について学修する。具体的には合同式、素数、多項式など既に馴染みのある対象を通じて概念の習得を目指す。 |
授業のねらい・到達目標 | 整数論の初歩を学修することで、素数の性質や合同方程式の意味や解き方を身に着ける。 多項式の演算にも触れながら現代代数学の考え方である、群・環・イデアルの初歩について説明できる。 演習問題を通じて諸概念の使い方を習得する。以下のキーワードについて事前に調べておくと良い。 ・最小公倍数と最大公約数 ・合同式を含んだ連立方程式 ・ユークリッド互除法 ・素数とオイラー関数 ・阿弥陀くじと有限群 ・対称群と位数 この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP1,DP3,DP4,DP6及びカリキュラムポリシーCP7,CP9に対応している。 なお新カリキュラム(令和2年度以降入学者)ではこの科目は文理学部(学士(数学))のディプロマポリシーDP3,4,5,8並びにカリキュラムポリシーCP3,4,5,8に対応している。 ・数理科学に基づいて学んだ知識をもとに、物事の本質を論理的、客観的に捉えることができる(A-3-2)。 ・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、内容を説明することができる(A-4-2)。 ・与えられた問題に取り組む気持ちを持つことができる(A-5-1)。 ・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 授業の開始前までにBlackboardを通じて授業ファイルを配布するので、各自それを入手して下さい。授業の前半部分ではZoomを通じて同時双方向型の授業を行います。後半は演習問題を解きながら、皆さんからの質問に回答しながら、授業で触れられなかった内容を補足説明します。授業中継をZoom撮影をしたものを配信する予定です。また問題解説に的を絞ったZoomによる解説動画も必要に応じて配信する予定です。演習問題を出すので、それを解いて指定された期限までにblackboardを通じて提出して下さい。 ※(いずれの授業にも出席できなかった場合には、配信された動画を視聴して課題を提出することで出席扱いとします。) 毎回の授業において新しい概念の定義を述べるだけでなく、その概念の必然性を具体例から説き起こします。そのためにノートや教科書を読みだけでなく、簡単な例題を授業中に出題してそれを解いてもらいながら、抽象的な考え方に慣れていけるように進めて行きます。 |
履修条件 | 2020年度以降の入学者が対象です。2019年以前の入学者は「代数学序論1」を受講できます。 |
授業計画 | |
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1 |
初回ガイダンス:授業の進め方や到達目標について説明する(オンデマンド授業+同時双方向型/一部対面)。
【事前学習】シラバスと教科書第1章に目を通して、授業全体の流れを把握しておくこと。 (2時間) 【事後学習】最大公約数と最小公倍数と計算方法について調べる。高校数学の範囲の問題を解く。 (2時間) |
2 |
合同式の使い方を学ぶ。抽象的な考え方に慣れるために、合同連立方程式に関する問題を高校数学の方法で解く(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】合同式の計算問題を解く (2時間) |
3 |
素因数分解の性質と方法1について学ぶ(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】素因数分解の計算問題を解く (2時間) |
4 |
素因数分解の性質と方法2について学ぶ(課題研究)。
【事前学習】教科書第1章に目を通しておくこと。因数分解を使った問題を探してくること。問題発見能力「A-4」を養成する。 (2時間) 【事後学習】ユークリッド互除法の計算問題を解く (2時間) |
5 |
ユークリッド互除法を用いた方程式の解法(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】第5回の授業内で指定した課題問題を解く (2時間) |
6 |
代数演算の抽象化1について学ぶ(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第2章第1,2節に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】整数環とイデアルの具体例を調べる (2時間) |
7 |
代数演算の抽象化2について学ぶ(課題研究)。
【事前学習】教科書第2章第1,2節に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】中国式剰余定理と連立合同方程式の問題を解く (2時間) |
8 |
授業内試験(中間試験)と問題の解説(A-3, A-4)(オンデマンド授業)。
【事前学習】第1~7回までの内容を復習しておくこと (4時間) 【事後学習】中間試験問題の復習をしておくこと。解けなかった問題の解法を分析して解いておくこと(A-3,A-4,A-8)) (1時間) |
9 |
有限体の性質について学ぶ(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第5章第3節に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】有限体における加減乗除の問題を解く (2時間) |
10 |
フェルマーの小定理とオイラー関数について学ぶ(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章第5節に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】指数べきの計算方法とオイラー関数の問題を解く (2時間) |
11 |
群の定義とその性質1。定義と基本的な性質について学ぶ(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章と第4章に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】第11回の授業内で指定した課題問題を解く (2時間) |
12 |
群の定義とその性質2。具体例を調べ計算する(オンデマンド授業)。
【事前学習】教科書第1章と第4章に目を通しておくこと (2時間) 【事後学習】有限群と対称群の問題を解く (2時間) |
13 |
群の定義とその性質3。可換でない群の構造を調べる(オンデマンド授業)。
【事前学習】課題問題を解いてくること(A-5) (2時間) 【事後学習】群の基本的な操作に慣れるための問題を解く (2時間) |
14 |
これまでの復習(課題研究)。
【事前学習】第1~13回までの内容をおさらい (2時間) 【事後学習】期末試験のための準備問題を解く (2時間) |
15 |
授業内試験(期末試験)と問題の解説(A-3,A-4)(オンデマンド授業)。
【事前学習】合同式方程式の解き方や群の公理について復習しておくこと。また関連する問題を解いておくこと (4時間) 【事後学習】期末試験の復習(A-8) (1時間) |
その他 | |
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教科書 | 渡辺敬一、草場公彦 『代数の世界』 朝倉書店 2015年 第2版 「代数の世界」は内容が盛りだくさんですが、授業に出席しながら読み進んでいけば、ほぼ大学で学ぶべき代数学の内容について習得することが出来る。 |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(60%)、授業参画度:演習問題の提出状況により評価する。(40%) ・A-3,A-4の達成度については中間試験と期末試験で評価する。 ・A-5については課題提出により判定する。 ・A-8の達成度については机間指導により評価する。 |
オフィスアワー | 毎回の授業終了時に質問を受け付ける。またメールによる質問は受け付けているが、それ以外で質問にくる場合には適宜、相談しながら決める。 |
備考 | シラバスに記載されている内容は状況に応じて変更することもあり得る。その際には授業中やComits2を通じて告知する。 |