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線形代数1(含演習)

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令和2年度以降入学者 線形代数1(含演習)
令和元年度以前入学者 線形代数1(含演習)
教員名 泊昌孝
単位数    3 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 前期 履修区分 必修
授業の形態 主として同時双方向型授業(Zoomによるライブ中継)、ただし、中間課題、期末課題を提出する際には、課題授業を1、2回交える予定。
対面による、総まとめの試験の可能性も視野に入れている。

また、キーポイントなどのまとめ教材の Blackboard を使った伝達を副教材として、教科書にしたがって配布する。諸連絡には、Blackboard
システムを使用する。

Blackboard ID:20212880
授業概要 行列の基本演算を学び、消去法により連立一次方程式が解けるようにします. さらに、行列式の理解・修得により、行列の深い性質を学びます.
授業のねらい・到達目標 ・2次正方行列の計算方法を修得し,一般の行列の演算が正しく実行できる.
・消去法を通して,行列のランクの計算,連立1次方程式の解法,逆行列の計算が正しくできる.
・3次正方行列の行列式を正しく計算し,展開などを用いて,高次の行列式の計算方法を説明できる.
この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3,DP4,DP6,DP8 及びカリキュラムポリシー CP3,CP4,CP6,CP8 に対応しています。
・論理的思考力を身につけるための第一歩として数理科学の書物を読みこなし理解することができる(A-3-1)。
・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見することができる(A-4-1)。
・周りの人々と相互に意志を伝達することができる(A-6-1)。
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。
授業の方法 授業の形式【講義・演習】
演習付きの講義形式で行われる。
主にその日の一コマ目は講義を中心に行い、その中で適宜、演習を行う。
また、二コマ目は、教科書にある問題や、当日配布の演習問題をアドバイスを受けながら解き当日提出をする。

補助教材として、演習問題や要約が配布される。指示にしたがっての宿題も解いてくる。

事後学習として,要約内の課題(宿題)及び演習問題を利用することができます。
また,線形代数学は市販の問題集も手に入れることができます。参考書のリストをご覧ください.
本授業の事前・事後学習は各々2時間の学習を目安とする。

以上の内容を基本にして、今年度は、Zoom による双方向授業を基本にして、講義を行う。
 具体的には、事前に用意開示した資料を共有ファイルとし、教科書の内容を膨らませながら、説明を加えてゆく。
 学生諸君は、当日の出席票を、ブレイクアウトセッションの様子などと共に、報告してもらい、さらに、
数学的な理解をクイズ課題にて提出する。クイズ課題へのブラックボードでの数学的リアクションにより、
問題の返却を行い演習内容の復習を行えるようにする。
 また、全員を対象のチャットを用いた演習形式も併用する。

1 事前学修(前回までの授業の復習)も踏まえて,講義当日に使用する共有資料、および当日使用予定の演習問題集をblackboard で与え、事前学習をもとめる。
 ブラックボードによる教材の授受が講義当日も可能な状況が望ましい。
2 講義当日は、共有ファイルの説明を基本に、40分セクションを3回程度おこなう。
3 各自の演習時間を講義内のスポットで設ける。学生諸君全体を、Zoom ブレイクルーム方式で少人数に分け、
 15分程度の学生諸君同士の議論による自主学習の機会を設ける。
4 授業内では、新セクションを開始時に、当日の直前学習内容からやさしい設問を「クイズ」として与え、2セクション分を一つづきにまとめ、
 ブラックボードでの数日の間の提出をもとめる。
5 当日の最終セクションは、まとめとして、比較的深い内容を持つ為、適宜、週末課題を提出させ、事後学習の充実を図る。
6 3セクション終了後、残り時間を考えつつ2こま目まで込めて、大人数へのブレイク方式、または、全員を対象のチャットを用いた演習時間を設け、
授業内の質問を受け付ける。
7 Zoom 講義内で随時行った「iPad メモを使った板書記録」、「共有資料への書き込み」などを講義資料を、講義直後にブラックボードへアップする。
8 講義内容は録画をして、やむ終えない欠席者への対応を準備している。
9 講義中の資料を、復習用に編集し、オンデマンド復習教材を作成し、OneDrive やブラックボードを利用して、復習用にアップする。

(また、学生からの質問等の対応として、)

10 クイズ、出席票、週末課題、それぞれにリアクションをブラックボードを適宜与える。更なる質問には outlook Eメールを用いてそれに答える。
履修条件 数学科1年生に限る.ただし,編入生・転学部生・転学科生の他,学科が認めた者についてはその履修を認める.
他学科聴講,再履修生の履修は認められない.
授業計画
1 行列とベクトル(いろいろな行列,行列の演算)を学ぶ。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】シラバスを事前に確認し,教科書第1章1.1節を読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第一回の宿題を解くこと (3時間)
2 行列の演算(積の演算,成分表示)を学ぶ。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】第一回目の講義で説明された用語を復習し,教科書第1章1.2,1.4-1.6節に目を通しておくこと (2時間)
【事後学習】第二回の宿題を解くこと (3時間)
3 2次正方行列の演算(四則演算,行列式,方程式への応用)で線形代数1の全体像を知ります。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】第二回目の講義で説明された用語を復習し,教科書第2章2.1,2.2節を読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第三回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
4 2次正方行列の固有値と対角化を学び、線形代数2、線形空間論につながる線形代数1の内容を理解します。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】第三回目までの講義の復習し,教科書第2章 2.3-2.4に目を通しておくこと. (2時間)
【事後学習】第四回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
5 消去法1として、連立1次方程式と行列の基本変形の基本を学びます。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】第四回目までの講義の復習し,教科書第3章を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第五回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
6 消去法2として、行列の基本変形による行列のランクの決定を経て、方程式を解析します。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】教科書第3章前半を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第5回の宿題を解くこと、これまでに返却された授業内演習の復習 (3時間)
7 行列の基本演算と消去法の復習をします。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】教科書第3章全体を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (3時間)
8 中間課題による、課題授業を基本とする。ただし、同日、講義時刻に Zoom による質問コーナーを開設する。この質問コーナーには出席の義務は無く、学生諸君は課題作成に専念して良い
【事前学習】第1回から第7回までの内容を整理しておくこと. (3時間)
【事後学習】解説の理解、できなかった問題の整理 (1時間)
9 消去法3として、逆行列の存在の判定と計算を基本変形によって行います。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】教科書第3章命題3.21を読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第9回の宿題を解くこと (3時間)
10 行列式1として、簡単な3次行列式の理解として、サラスの方法を含む計算を行います。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】教科書第4章4.1節を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第10回の宿題を解くこと (3時間)
11 行列式2として、高次行列式の計算についての行列式の展開をなびます。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】これまでの講義で説明された用語を復習し,教科書第4章4.2,4.3節を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第11回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
12 行列式3として、余因子を用いた、クラメルの公式(逆行列公式)を理解し、理論的応用を学びます。(Zoomによるライブ中継)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章4.2,4.3節を良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】第12回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
13 逆行列と行列式の復習、行列の正則性の判定、行列式の基本公式の証明への注意など理論的な掘り下げをします。(Zoomによるライブ中継)と(課題研究)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章全体良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】解説の理解、振り返り. これまでの講義内容の復習・解説を行い,授業の理解を深める. (3時間)
14 さらに、行列と行列式の復習を行い、発展と応用を理解します。(課題研究)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章全体良く読んでおくこと. (2時間)
【事後学習】これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (3時間)
15 期末課題による、課題授業を基本とする。ただし、同日、講義時刻に Zoom による質問コーナーを開設する。この質問コーナーには出席の義務は無く、学生諸君は課題作成に専念して良い
【事前学習】中間課題以降の内容、また、指示のあった項目全般について内容を整理しておくこと. (3時間)
【事後学習】課題研究として、これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (1時間)
その他
教科書 渡辺敬一、松浦豊、泊昌孝 『具体例から始める線型代数』 日本評論社 2007年 第1版
この教科書は初めて読むときには難しく感じられると思います.オンデマンド教材、配布資料の手助けを借りながら学習して下さい。
参考書 H.アントン 『やさしい線型代数』 現代数学社 1979年 第1版
川久保勝夫 『線形代数学』 日本評論社 1999年 第1版
吉野雄二 『基礎課程、線形代数』 サイエンス社 2000年 第1版
ここに挙げた3冊は、今回教科書にしている本が書かれる前に、実際に「線形代数学」の講義で教科書に指定したことのある本です。どれも、個性があって良い本です。一度手に取ってみてください.皆さんもこれに限らず自分の理解にマッチングする冒険をしてみてください。
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業参画度(60%)
レポートとして、中間課題(第8週)、期末課題(第15週)の提出を求める。
授業参画度は、授業内での演習の参加状況を、クイズ式演習答案回収などでのリアクションペーパーの内容の状況で評価する。
授業参画度は演習問題へのとりくみなどを総合的に考慮しますので、出席票にて各回の講義への感想を求める。
提出を求める出席票についてはその内容を込め、授業参画度として評価します.
A-3,A-4 の達成度は中間課題、期末課題の解答状況で判定し、A-5 の達成度については講義中の演習とその机間指導にて判定する。
オフィスアワー Blackboard を通しての質問は、そのシステムを利用しての解答を行うか、または、授業日までの資料に解説などを載せるして、対応する。
備考 Blackboard コースid  20212880

「行列」は不慣れのためか,半年後に基本的な計算方法を忘れてしまい,線形代数2で苦労している人が少なくないです。積極的に市販の問題集などを購入し,継続的に学習しましょう。

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