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西洋史特講1

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令和2年度以降入学者 西洋史特講1
令和元年度以前入学者 西洋史特講1
教員名 伊藤雅之
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 史学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 Zoomを活用した同時双方向型授業
授業概要 古代のギリシア人たちが、紀元前3世紀からローマの統治の下に徐々に組み込まれていきながらも、独自の文化をその後も長く保存していくこととなった流れを通史的、かつまた彼らの文化や経済・社会に注目しつつ講義し、受講者に、彼らが直面し、そしてまた現代においても議論する価値のある問題や、それらに対し彼らが取った対応を紹介していく。
授業のねらい・到達目標 ・古代ギリシア人たちが、ローマの地中海規模での勢力拡張という流れの中でどのように行動し、自分たちの文化や自意識を維持していったのかを学び、かつそれを自分なりに考察し、そしてそれを自身の言葉で説明できるよう修練を積んでいくことを通し、歴史や現代世界をどう捉え、自分としてどう向き合っていくべきなのかを考える術を身につけていく。

・この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの2, 3に対応している。

・世界諸国の歴史、経済、文化、政治などの背景を理解し、国際社会が直面している問題を人文学の視点から説明することができるようになる。(A-2-3)
・物事を既存の知識にとらわれることなく、人文学的根拠にもとづいて論理的・批判的に考察し、説明することができるようになる。(A-3-3)
授業の方法 授業の形式:【講義】
Blackboardを通して事前に配布する授業資料(A4で10頁くらい)を使っての講義。履修者は毎回、これに目を通した上で授業に臨むこと。また履修を希望する者は初回授業までにBlackboardのコース登録を済ませ、「連絡事項」を確認しておくこと。なお、この講義では毎回その日の授業で取り上げた内容に関連した課題を出すが(Blackboardを通して配布・回収する)、この課題はその日の授業に出席した者からのみ受理する(出席確認はZoomのチャット機能を利用して行なう予定)。ただし、インターネットの接続に関する突然のトラブルなど、やむを得ない事情がある場合には、個別にメールにて相談に応じる。また、この「授業ごとに課す課題」とは別に、第15回授業終了から10日程度のうちに「期末課題(読書レポート)」を出してもらい、この2種類の提出物により成績評価を行なう。
授業計画
1 導入(授業の方向性や、授業内で取り上げられる予定の地域などについて説明する)
【事前学習】大学および自分が住んでいる地域の図書館に、どのような古代地中海・ギリシア関連の書籍があるかをチェックすること。 (1時間)
【事後学習】授業資料、特に講義レジュメを見直しながら、「授業ごとの課題」の第1回目に取り組む。 (3時間)
2 紀元前3世紀までの地中海西部におけるギリシア人たちの活動(なお、第1回授業の終了後に課した「授業ごとの課題」のフィードバックはこの第2回授業始まりのところで行なう(これ以降の「授業ごとの課題」についても同様とする))
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、現フランスの港町マルセイユの始まりについて調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(どのような情報源を用いても構わないが、情報源自体は2つ以上であること)。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら「授業ごとの課題」の第2回目に取り組む。 (2時間)
3 前3世紀末頃の地中海中・西部におけるギリシア人たちの活動(なお、第1回から第10回くらいまでにおいては、特にA-2-3を念頭に授業を進める
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、前3世紀のシチリアで活動したアルキメデスという学者について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(情報源に関する留意点は第2回講義についての事前学習と同様で、これ以降の回でも同じ)。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら「授業ごとの課題」(以降は授業課題と略記する)の第3回目に取り組む。 (2時間)
4 前3世紀末から同2世紀前半の現ギリシャの地
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、当該時期に大きな存在感を示したアカイア連邦と呼ばれる勢力について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(なおこれ以前や以降の事前学習についてもそうだが、こうした特定テーマに関するまとめノートの類は特に提出を求めはしないが、提出した場合には講評などをする)。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第4回)に取り組む。 (2時間)
5 前2世紀後半の現トルコの地
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、現在のトルコの西部などを統治していたアッタロス朝ペルガモン王国のアッタロス3世という人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第5回)に取り組む。 (2時間)
6 ポントス王ミトリダテス6世の反ローマ闘争
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、現在のトルコの北東部などを統治していたポントス王国という国家について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第6回)に取り組む。 (2時間)
7 古代地中海において海賊と呼ばれた人々
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、古代の地中海のどういった地域で海賊行為が特に展開されたのかという点について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第7回)に取り組む。 (2時間)
8 末期プトレマイオス朝とローマ
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、クレオパトラ7世という女王について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第8回)に取り組む。 (2時間)
9 ローマの統治の浸透とギリシア人たち
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、紀元後1世紀中頃にローマに併合された、現トルコの南部にあったリュキアという地域にあった連邦国家について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第9回)に取り組む。 (2時間)
10 ギリシア文化のローマへの浸透
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、「シチリアの悪総督」として名を残したガイウス・ウェッレスという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第10回)に取り組む。 (2時間)
11 ローマ統治下の地中海で活動したギリシア人の文化人たち(なお、このあたりから最終回までにおいては、特にA-3-3を念頭に授業を進める)
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ストラボンという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第11回)に取り組む。 (2時間)
12 古代ギリシアの文学・哲学とローマ
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、小セネカとも呼ばれるストア派の哲学者ルキウス・アンナエウス・セネカという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第12回)に取り組む。 (2時間)
13 キリスト教とギリシア人
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ローマ統治期のエジプトで活動したヒュパティアという名の女性学者について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第13回)に取り組む。 (2時間)
14 いわゆる東ローマ帝国とギリシア人
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、紀元後6世紀ローマの重要人物の1人であるユスティニアヌス1世について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第14回)に取り組む。 (2時間)
15 さらなる史料の紹介と読書レポートの書き方についての説明
【事前学習】期末課題で取り上げる文献の内容に関する自分なりのまとめノートを、可能な限り作成しておく。 (2時間)
【事後学習】授業課題(第15回)に取り組む。 (2時間)
その他
教科書 Blackboardを通して配布する授業資料を用いて講義を進める。
参考書 毎回の講義レジュメの末尾のところで、次回の授業内容に関連する書籍やインターネット上で公開されている論文などをその都度紹介していく予定。
成績評価の方法及び基準 レポート:期末課題(読書レポート)(25%)、授業参画度:毎回の授業終わりに配布する授業課題への取り組み(75%)
読書レポートの題材として取り上げる文献であるが、基本的には毎回の講義レジュメの末尾のところで紹介していく次回のトピックに関連した書籍ないし文献の中で、「読書レポートの題材としてもよい」という趣旨のコメントを添えているもののうちのいずれかを各履修者が選んでいく、という形にする予定。また、成績評価のパーセンテージの上でこの期末課題のウェイトは25%であるが、この読書レポートを提出しなかった者には、授業課題(全15回)の点数の総計に関わりなく、単位は出さないものとする。
オフィスアワー 質問は随時Blackboardにて受け付ける。

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