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宗教史3

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令和2年度以降入学者 宗教史3
令和元年度以前入学者 宗教史3
教員名 舘野正美
単位数    2 学年 1・2 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 オンデマンド型授業
Blackboard コースID:20211175
授業概要 中国における宗教史は、所謂「三教交渉史」、即わち「儒教」「道教」「(中国)仏教」の3つの宗教の複雑な影響関係である。この「三教」は、それぞれ「儒教」:〈天〉、「道教」:〈道〉、「仏教」:〈法〉という基本概念のもとに宗教哲学的体系を展開する。ここでは、その1つである「儒教」の宗教思想を、その根底を流れる〈天〉の概念、そしてその日常的な次元における具体的な展開としての運命―〈命〉の問題に沿って考究してゆく。
なお、病院勤務や厚生労働省の倫理委員をしている/していた経験から得た、病を持つ人々が持つ”生”と”死”そして、人知の遥か及ばない”力”についての切実な宗教感覚について、授業の中にも織り込んで、現実的な論究を進めたい。
授業のねらい・到達目標 中国古典の宗教哲学的な文章を的確に理解し、更にそこに盛られる、深い哲学的思惟の流れと宗教哲学的意義を理解することができることを目指す。
この科目は文理学部(学士(文学))のDP1,2及びCP1,2に対応しています。
〇真・善・美・聖の探求から得られた知識と教養に基づいて、人間と社会の倫理的な課題を理解し、説明することができる。(A-1-2)
〇思想・芸術・宗教の観点から、世界の現状を、その歴史的背景とともに理解することができる。(A-2-2)
授業の方法 授業の形式:【講義】
・教科書『中国古代における人間と運命』における各回の授業予定個所をよく読み、予習する。レポート提出の日の授業(例えば、第4回や第7回など)は、それまでに学んだ内容をレポートとして500字前後(400字-600字)にまとめることが要請されるので、十分に準備しておくこと(事前学習)。
・授業当日の当該時限、つまり土曜2限(午前10:40ですが、余裕を持って、少し早目にUPします)に、ブラックボードを通じて概括的な講義内容の映像資料を入手し、教科書に沿ってそれを視聴し学習する。
・レポート提出日(この日は、ブラックボードの「課題」から授業の資料をダウンロードすること)は、授業(レポートのテーマを提示し、その要点を説明する形式での復習の授業)を踏まえて、予め準備されたレポートに手を加え、PDFファイルで、ブラックボードを通じて提出する。当該授業日の午後2時までに送付すること(2:00までは認めます、2:01以降は認められません、時間厳守も重要なレポートの内容の1つです、肝に銘じて下さい)。遅れた者は不合格・欠席とする。
・通常の授業日は、レポートをまとめるポイントを示すので、レポートをまとめる準備としての復習をすること。また、送付されたレポートについては総括的な講評を次回以降の授業において言及する。見直しをしておくこと(事後学習)。
授業計画
1 ガイダンス
これからの授業について説明する
【事前学習】教科書pp.ⅰ-ⅶをよく読んでこれからの授業について理解しておくこと (2時間)
【事後学習】これからの授業について、教科書全体に目を通し、大まかな理解を持つようにすること (1時間)
2 『詩経』における〈天〉について
【事前学習】教科書pp.5-15をよく読んでおくこと (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、『詩経』における〈天〉について、よく復習しておくこと。 (2時間)
3 『楚辞』に見える、屈原の宗教思想について
【事前学習】教科書pp.16-32をよく読んで、『楚辞』に見える、屈原の宗教思想について勉強しておくこと (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、『楚辞』に見える、屈原の宗教思想について、よく復習しておくこと。 (2時間)
4 これまでの復習とこれからの展望【レポート提出日】
ブラックボードの「課題」から資料をダウンロードすること。
【事前学習】教科書pp.5-32をよく読んで、『詩経』における〈天〉と『楚辞』に見える、屈原の宗教思想について再度学習して、レポート作成の準備をしておくこと (1時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、レポートをまとめて午後2時までに提出すること。 (1時間)
5 孔子における〈天〉の思想について
【事前学習】教科書pp.33-42をよく読んで、孔子における〈天〉の思想について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、孔子における〈天〉の思想についてよく復習しておくこと。 (2時間)
6 孟子における〈天〉と〈天命〉について
【事前学習】教科書pp.45-66をよく読んで、孟子における〈天〉と〈天命〉について勉強しておくこと (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、孟子における〈天〉と〈天命〉についてよく復習しておくこと。 (2時間)
7 第5回と第6回までの復習とこれからの展望【レポート提出日】
ブラックボードの「課題」から資料をダウンロードすること。
【事前学習】教科書pp.33-66をよく読んで、孔子の〈天〉および孟子における〈天〉と〈天命〉について再度学習して、レポート作成の準備をしておくこと (1時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、レポートをまとめて午後2時までに提出すること。 (1時間)
8 墨家の宗教思想について
【事前学習】教科書pp.69-83をよく読んで、墨家の宗教思想について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、墨家の宗教思想についてよく復習しておくこと。 (2時間)
9 荀子における〈天〉について
【事前学習】教科書pp.87-113をよく読んで、荀子における〈天〉について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、についてよく復習しておくこと。 (2時間)
10 第8回と第9回までの復習とこれからの展望【レポート提出日】
ブラックボードの「課題」から資料をダウンロードすること。
【事前学習】教科書pp.69-113をよく読んで、墨家の宗教思想と荀子の〈天〉について再度学習して、レポート作成の準備をしておくこと (1時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、レポートをまとめて午後2時までに提出すること。 (1時間)
11 殷代の宗教思想と殷周革命について
【事前学習】教科書pp.117-128をよく読んで、殷代の宗教思想と殷周革命について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、殷代の宗教思想と殷周革命についてよく復習しておくこと。 (2時間)
12 『易経』における占術の理論について
【事前学習】教科書pp.129-141をよく読んで、『易経』における占術の理論について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】『易経』における占術の理論についてよく復習しておくこと。 (2時間)
13 『易経』の〈楽天知命〉について
【事前学習】教科書pp.142-156をよく読んで、『易経』の〈楽天知命〉について勉強しておくこと。 (3時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、『易経』の〈楽天知命〉についてよく復習しておくこと。 (2時間)
14 第11回から第13回までの復習【レポート提出日】
ブラックボードの「課題」から資料をダウンロードすること。
【事前学習】教科書pp.117-156をよく読んで、『易経』の〈天命〉について再度学習して、レポート作成の準備をしておくこと (1時間)
【事後学習】授業の内容を踏まえ、レポートをまとめて午後2時までに提出すること。 (1時間)
15 今期の授業全般にわたる復習
【事前学習】教科書全体をよく読んで復習しておくこと (2時間)
【事後学習】これまで学んだ内容を振り返り、儒教の宗教哲学についての自分の理解が深まって、人間の心と身体についての洞察ができたかどうか反省すること (2時間)
その他
教科書 舘野正美 『中国古代における人間と運命』 医聖社 2013年 第1版
教科書がなければ授業になりません。インターネットショップでもフリマでもすぐに買える本ですので、必ず教科書を持って授業に臨んで下さい。
参考書 舘野正美 『中国古代思想窺見』 汲古書院 2008年 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート(100%)
レポートについて
 教科書に沿って勉強した内容を、自分の言葉で500字前後(400字-600字)にまとめて下さい。
的確にまとめられた、内容の充実したレポートは言うまでもなく、いささか内容に不十分な点はあるものの、教科書を読み込み、授業の内容をよく視聴し、真摯に頑張ったことが窺えるものも十分に評価する。反対に、教科書の丸写し、ウェブサイトのコピペ、更には全く個人的な見解等は、真摯な態度とは言えません。残念ながら、そのレポートは「不合格」です。
 なおまた、「自分の言葉」というのは、ただ単に教科書の文言をまとめて書き写すのでなく、その内容を的確に理解して、正しく他人に説明できるような言葉である。例えば、「天網恢恢、疏にして漏らさず」という言葉を私(=舘野)の言葉で言えば(説明すれば)、「悪いことをして、見つからないと思っていても、必ず見つかる」となります。
 従って、2つとして同じレポートはないはずであり、もしあった場合は、その両方とも不合格とする。更に詳しくは、ブラックボードを看ること。
*授業達成目標の A-3-1 と A-4-1 は、授業における学修の積み重ねの結果、授業の最後に達成されます。そして、その評価はレポートの内容や文体等を精査した上で、総合的に行なわれます。
オフィスアワー メールやブラックボードを用いて質問を受けます。
備考 絶対条件ではありませんが、高校卒業程度の漢文の読解力が必要とされます。少なくとも、中国の古典文(漢文)を読んで理解しなければならない、という覚悟だけはしておいて下さい。

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