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美学基礎講読2

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令和2年度以降入学者 美学基礎講読2
令和元年度以前入学者 美学基礎講読2
教員名 櫻井一成
単位数    1 学年 1・2 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 Blackboard コースID:水曜4限→20211166
講師と学生のコミュニケーションのツールとしてBlackboardを用います。講義はzoomを用いてリアルタイムで行う予定です(休憩を挟みつつ75分程度)。zoom等に関する情報を、初回の授業がはじまるまでにBlackboardで告知しますので必ず確認してください。
授業概要 本授業では、スーザン・ソンタグ「ファシズムの魅力」(1974年)の講読を軸に、芸術と道徳の関係について考えていく。
世間的な常識を揺さぶるところに芸術の価値を認めるような考え方もあれば、その不道徳さゆえに目にするのもおぞましいという作品も存在している。道徳的な善し悪しと芸術作品の善し悪しはどのように関わっているのだろうか? 実はこの問題を考えようとすると、さまざまな問題が派生してくる。善い芸術とは美しい芸術のことなのか? もしそうでないとすれば、芸術に固有の価値とは何か? そもそも作品が不道徳的であるとはどういうことか? 誰がどうやって作品の不道徳さを判断するのか? 美学の諸問題が絡みあうなか、一歩一歩議論を整理し、哲学的パズルを考える難しさと楽しさを参加者と共有したい。ほかにもいくつかの文献を講読する予定である。
授業のねらい・到達目標 テキストを正確かつ批判的に読む技術を習得する。
他の人とディスカッションする楽しさを知り、よりよい議論を行うための技術を習得する。
日常にはさまざまな哲学的謎が潜在していることを知り、哲学的パズルを考察する楽しみを知る。
芸術と道徳の関係についてを多角的に理解し、説明することができる。


この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマシーポリシー DP4, 5, 6, 7, 8及びカリキュラムポリシー CP 4, 5, 6, 7, 8に対応しています。
文献や資料の読解・解釈を通じて、哲学の代表的な問題を理解し、説明することができる。(A-4-1)
人間の生き方や現代社会のあり方を問い直す意欲を持つことができる。(A-5-1)
他人の意見が自分の意見とは異なっていても、それを尊重しながら聞く姿勢を示 すことができる。(A-6-1)
学修活動において、より良い成果を上げるために、お互いを尊重しながら協働することができる。(A-7-1)
自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる。(A-8-1)
授業の方法 基本的にはzoomをもちいて双方向型のオンライン授業を行う予定です。ただし参加者の人数やネット環境によっては授業形式を修正・変更する可能性があります。
テキストの講読を中心に授業を進めます。資料はBlacboard上で配信します。
視聴覚資料などををもちいて補足情報を積極的に提供していく予定ですが、どこまでうまくいくかはわかりません。
リアクションペーパーや小テストはBlackboard上で提出してもらいます。
リアクションペーパーは基本的に毎回書いてもらいますが、有意義とみなしたものを次回の授業で紹介します。リアクションペーパーには、疑問・質問・反論・確認整理・リクエストなどを書いてください。
小テスト(論述)ついては添削して返却する予定です。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する)
【事前学習】シラバスを読み、授業全体の流れを把握する。 (1時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
2 レニ・リーフェンシュタールについて
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
3 ナチズムと政治の美学化について
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
4 リーフェンシュタールの作品を鑑賞する
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
5 「ファシズムの魅力」講読(1)
形式主義について
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
6 「ファシズムの魅力」講読(2)
『最後のヌバ』について
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
7 「ファシズムの魅力」講読(3)
ロマン主義について
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
8 「ファシズムの魅力」講読(4)
反形式主義あるいは倫理批評
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
9 プラトン『国家』とルソー「演劇について」
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
10 ヒューム「趣味の基準について」
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
11 ダニエル・ジェイコブソン「不道徳な芸術礼賛」講読(1)
ジェイコブソンによる整理
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
12 ダニエル・ジェイコブソン「不道徳な芸術礼賛」講読(2)
芸術作品の不道徳さについて
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
13 不道徳な芸術作品を鑑賞する
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
14 ダニエル・ジェイコブソン「不道徳な芸術礼賛」講読(3)
道徳主義と形式主義をこえて
【事前学習】テキストの指定箇所を読んできてください。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
15 総括(これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める)
【事前学習】テキストを通読してきてください。(A-4-1) (4時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
その他
教科書 プリントやレジュメを配布します。
参考書 西村清和編・監訳 『 『分析美学基本論文集』』  勁草書房 2015年
授業内でそのつど参考文献を紹介します。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:小テスト(1回から2回)(50%)、授業参画度:リアクション・ペーパー(50%)
単に情報や知識を頭に詰め込むのではなく、何が問題となっているのかを理解し、予想される反論や批判を想定しながら、自分自身の頭で問題を考えてみることが大事です。各回の授業でいくつかの問いを投げかけますから、それについて考えてみてください。〈問題を共有し、共に考える〉という観点から授業参画度を評価します。
オフィスアワー 水曜日の昼休み

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