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令和元年度以前入学者 | 中国語科教育法Ⅲ | ||||
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教員名 | 平井和之 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | コース科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 原則,同時双方向で進める。場合によっては課題研究を取り入れることもある。 BlackboardコースID:20213506 |
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授業概要 | 基礎的な音韻論・音声学の知識と,それに基づく日本語母語話者に対する中国語音声教育の難点とその教授法。中国語音声についてはまず音韻論的分析を紹介し、その上で音声学的事実と発音教授法を学ぶ。 |
授業のねらい・到達目標 | (1)音韻論とは何を研究する学問かを理解することができる。 (2)音声学とは何を研究する学問かを理解することができる。 (3)中国語の音声を音韻論的に分析し,声母・韻母を音素表記し音節表を自分で書くことができる。 (4)中国語の音声を音声学的に記述し,声母・韻母をIPAで表記することができる。 |
授業の方法 | 原則的に講義形式で行うが,受講生の発表も求める。主に以下についての理解と知識を深める。 (1)音韻論や音韻論的分析とは何か。 (2)中国語の韻母・声母を音韻分析し,音素表記する。 (3)音声学やIPAとは何か。 (4)中国語の韻母・声母を音声学的に記述し,IPAで表記する。 (5)中国語の児化韻母の音声学的記述と音韻分析を考える。 (6)中国語の超分節要素,特に声調とストレスアクセントについて。 中国語の発音について、資料としてプリント等を配布し、それに基づいて講義を行う。 随時小テストを行い,添削・採点して返却する。 本授業の事前・事後学習は,合わせて4時間の学習を目安とする。 |
授業計画 | |
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1 |
音韻論の基礎
【事前学習】日本語の五十音図(但し拗音・濁音を加える)を訓令式ローマ字とヘボン式ローマ字で書く。 (1.5時間) 【事後学習】日本語の音素として何を認めるべきか考える。(但し分節音のみ。) (2.5時間) |
2 |
中国語の音節構造
【事前学習】日本語における「モーラ」とは何かを調べておく。 (1時間) 【事後学習】日本語の形式的な音節構造を考える。 (3時間) |
3 |
韻母の音韻分析―/a/を主要母音とする韻母
【事前学習】/a/を主要母音とする韻母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】/a/を主要母音とする韻母を,音節表を見ずに全てピンインで書けるようにする。 (3.5時間) |
4 |
韻母の音韻分析―/a/以外を主要母音とする韻母
【事前学習】/a/以外を主要母音とする韻母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】/a/以外を主要母音とする韻母を,音節表を見ずに全てピンインで書けるようにする。 (3.5時間) |
5 |
声母の音韻分析
【事前学習】一般的な声母の配列順(b,p,m,f……)がなぜそうであるかを考えておく。 (2時間) 【事後学習】j,q,xをg,k,hの異音と見た場合と,z,c,sの異音と見た場合それぞれについて,音節表を書く。 (2時間) |
6 |
声母と韻母の結合条件
【事前学習】音節表で規則的に空白になっている部分を見つけておく。 (0.5時間) 【事後学習】何も見ずに音節表を全て書けるようにする。 (3.5時間) |
7 |
児化韻母について
【事前学習】児化すると同じ発音になる韻母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】児化韻母の音韻論的解釈を考える。 (3.5時間) |
8 |
音声学の基礎―母音の記述
【事前学習】IPAの母音の図を見ておく。 (1時間) 【事後学習】第一次基本母音と第二次基本母音を発音できるようにする。 (3時間) |
9 |
音声学の基礎―子音の記述
【事前学習】IPAの子音(肺気流)の表を見ておく。 (1時間) 【事後学習】中国語の全ての声母をIPAで表記できるようにする。 (3時間) |
10 |
韻母の発音
【事前学習】ピンインでaで表される母音の音価の違い,eで表される母音の音価の違いをまとめておく。 (2時間) 【事後学習】ピンインでaで表される母音の音価の違い,eで表される母音の音価の違いをIPAで表記し分ける。 (2時間) |
11 |
有気音と無気音の発音
【事前学習】中国語で有気音と無気音の対立がある声母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】中国語を学んだことのない人に有気音と無気音の発音を教える場合,自分だったら如何に教えるかを考える。 (3.5時間) |
12 |
巻舌音の発音
【事前学習】入手可能な中国語教材から,そり舌音の発音を説明した箇所を抜き出しておく。 (2時間) 【事後学習】中国語を学んだことのない人にそり舌音の発音を教える場合,自分だったら如何に教えるかを考える。 (2時間) |
13 |
超分節要素について
【事前学習】日本語における「アクセント核」とは何かを調べておく (2時間) 【事後学習】日本語の「アクセント」と中国語の「声調」は何が異なるのか考える。 (2時間) |
14 |
ストレスアクセント
【事前学習】日本語における「プロミネンス」とは何かを調べておく。 (1時間) 【事後学習】中国語の2音節語句及び3音節語句の典型的なストレスアクセントのパターンそれぞれについて,相当する語句を5個以上考える。 (3時間) |
15 |
総括と今後の学習に向けて
【事前学習】これまでの学習内容を整理しておく。 (2時間) 【事後学習】これまでの中国語学習において,発音面での自分の弱点をふりかえる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | プリント配布 |
参考書 | 朱春躍 『中国語・日本語音声の実験的研究』 くろしお出版 2010年 第1版 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(100%) 随時行う授業内テストの成績により評価する。 |
オフィスアワー | 随時下記宛emailにて chubun@hirais.net |