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地域研究3 (イスラム圏の歴史・社会・文化)

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令和元年度以前入学者 地域研究3 (イスラム圏の歴史・社会・文化)
教員名 神田惟
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 オンデマンド型の遠隔授業(12回)と課題研究(3回)を組み合わせる。
講義資料、課題はすべてBlackboard上で提示する。
Blackboard ID: 20210163
授業概要 この授業では、①イスラームの教義を基盤とした社会とイスラームの教義との関わり、②ヨーロッパと日本における東方認識の変遷、③インド・東南アジア・中国・日本におけるイスラーム、という3つのテーマに即して、イスラームの歴史・社会・文化について学びます。

授業キーワード:イスラーム、イスラム、インド、東南アジア、中国、日本、宗教、歴史、文化、美術、言語、文字、グローバル化、アラビア語、ペルシア語、トルコ語、クルアーン、コーラン、ハディース、オリエンタリズム、オクシデンタリズム
授業のねらい・到達目標 この科目は文理学部(学士[文学])のディプロマポリシー(DP)1、2、3及びカリキュラムポリシー(CP)1、2、3に対応しています。履修を通じ、以下のレベルに到達することを目標としています。

・経験や学修から得られた 豊かな知識と教養に基づいて,倫理的な課題を理解し説明することができる。(A-1-1)
・世界諸国の歴史や政治,経済,文化,価値観,信条などの現状を概説できる。(A-2-1)
・仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる。(A-3-1)
授業の方法 授業の形式:【講義、講究】

・第1回〜第6回、第8回〜第10回、第12回〜第14回の授業は、【講義(オンデマンド授業)】の形式をとります。この期間は、授業実施日時に、Blackboardを通じて、講義資料(レジュメおよびオンデマンド動画へのリンク[15分程度x4〜5本を予定])を配信します。受講生のみなさんは、それらの教材および教科書の該当頁に目を通した上で、小テストへの回答とコメントペーパーへの記入を決められた期限(特に指定がない場合は翌週の講義開始時まで)までにオンラインで行う必要があります。小テストおよびコメントペーパーについては、GoogleFormを利用して配布・回収する予定です。コメントペーパーへのフィードバックは、次週以降の授業動画内で行います。

・第7回、第11回、第15回の授業は、【講究(課題学習)】の形式をとります。各回とも、こちらが指定したテーマ(①イスラームの教義を基盤とした社会とイスラームの教義との関わり、②ヨーロッパと日本における東方認識の変遷、③インド・東南アジア・中国・日本におけるイスラーム)について小レポートを書いていただきます。詳細については、Blackboard形式でお伝えします。

・単位の取得には、9回以上の「小テストへの回答とコメントペーパーへの記入」(締め切り厳守)に加え、2回以上の「小レポート」の提出(締め切り厳守)が必須です。

・高校で世界史を選択していない方、アラビア語等の諸言語の知識がない方でも理解できるような授業作りを心がけますが、対象とする地域が広域に渡りますので、日頃からよく地図を眺めておくようにしてください。

・本授業の事前・事後学習は合計4時間程度を目安とします。

*履修者は初回講義開始までにBlackboardのコース登録をすること。受講者への連絡はBlackboardの“連絡事項”欄に掲示するので随時確認すること。
授業計画
1 イントロダクション:イスラームとは何か、「イスラーム世界」とはどこか
【事前学習】世界地図を眺め、「イスラーム世界」とは世界のどこにあるのかについて、自分なりのイメージを持つ。 (1時間)
【事後学習】羽田正『〈イスラーム世界〉とは何か 「新しい世界史」を描く』(講談社学術文庫、2021)の指定箇所に目を通す。 (3時間)
2 イスラームの教義⑴:唯一絶対の神と預言者たち
【事前学習】『クルアーン』日本語訳のウェブサイトに目を通す。 (1時間)
【事後学習】イスラームで預言者とされている人物(アーダム、イーサー、ムーサーなど)を一人選び、『クルアーン』日本語訳のウェブサイトで、その人物についての言及箇所を検索する。 (3時間)
3 イスラームの教義⑵:偶像忌避と偶像破壊
【事前学習】ターリバーン政権によるバーミヤン遺跡仏像破壊事件(2001)について調べる。 (2時間)
【事後学習】『クルアーン』日本語訳のウェブサイトで、イスラームにおける偶像についての認識を確認する。 (2時間)
4 イスラームの教義⑶:スンナ派とシーア派
【事前学習】スンナ派とシーア派の違いについて、高校の世界史の教科書における説明を確認する。 (1時間)
【事後学習】世界におけるスンナ派、シーア派の分布状況を調べ、その歴史的背景について整理する。 (3時間)
5 イスラームの教義⑷:参詣と巡礼
【事前学習】自身が体験したことのある聖地参詣や巡礼について、情報を整理する(宗教的な「聖地」でなくてもかまわない)。 (2時間)
【事後学習】コロナ禍においてムスリムが直面している宗教実践上の困難のうち、参詣や巡礼にかかわる事項について調べる。 (2時間)
6 イスラームの教義⑸:ジェンダー規範
【事前学習】「少女は自転車に乗って」(2012)等、こちらが指定したいくつかの映画のの予告編を見る。 (2時間)
【事後学習】『クルアーン』の指定箇所から、何を読み取ることができるか考える。 (2時間)
7 課題学習
【事前学習】「イスラームの教義」に関する5回の授業を受講し学んだことを整理する。 (2時間)
【事後学習】「イスラームの教義」に関連する任意のトピックを選択し、小レポートを作成する。 (2時間)
8 オリエンタリズム⑴:古代から啓蒙の世紀に至るまでの「他者」認識の変遷
【事前学習】あなた自身のアイデンティティがどのようにして形成されてきたかについて、自分なりの考えをまとめておく。 (1時間)
【事後学習】モンテスキュー『ペルシア人の手紙』(田口卓臣訳、2020)の指定箇所から、何を読み取ることができるか考える。 (3時間)
9 オリエンタリズム⑵:ナポレオンのエジプト遠征(1798)以降の「東方」認識
【事前学習】バニスター・フレッチャーの「建築の樹」(1896)を見て気付いたことを書き留める。 (2時間)
【事後学習】ナポレオンのエジプト遠征(1798)以前と以降の西欧における「オリエント」認識の変化について、その要因を考察する。 (2時間)
10 オリエンタリズム⑶:オリエントから見た「オリエント」ー日本人の「ペルシャ(波斯)」観
【事前学習】杉田英明『日本人の中東発見―逆遠近法のなかの比較文化史』(東京大学出版会、1995)の指定箇所に目を通す。 (2時間)
【事後学習】西欧と日本における「オリエント」認識の違いはどのようにして生まれてきたかについて考察する。 (2時間)
11 課題学習
【事前学習】「オリエンタリズム」に関する3回の授業を受講し学んだことを整理する。 (2時間)
【事後学習】「オリエンタリズム」に関連する任意のトピックを選択し、小レポートを作成する。 (2時間)
12 周縁(ペリフェリー)のイスラーム⑴:インド
【事前学習】南アジアにおけるムスリムの人口と割合について調べる。 (2時間)
【事後学習】現代のインドにおける宗教実践のあり方について調べる。 (2時間)
13 周縁(ペリフェリー)のイスラーム⑵:東南アジア
【事前学習】東南アジアにおけるムスリムの人口と割合について調べる。 (2時間)
【事後学習】現代の東南アジアにおける宗教実践のあり方について調べる。 (2時間)
14 周縁(ペリフェリー)のイスラーム⑶:日本と中国
【事前学習】東アジアにおけるムスリムの人口と割合について調べる。 (2時間)
【事後学習】現代の日本および中国における宗教実践のあり方について調べる。 (2時間)
15 課題学習
【事前学習】「周縁(ペリフェリー)のイスラーム」に関する3回の授業を受講し学んだことを整理する。 (2時間)
【事後学習】「周縁(ペリフェリー)のイスラーム」に関連する任意のトピックを選択し、小レポートを作成する。 (2時間)
その他
教科書 教科書は使用しません。こちらで用意したレジュメに則って授業をします。
参考書 羽田正 『〈イスラーム世界〉とは何か 「新しい世界史」を描く (講談社学術文庫)』 講談社 2021年 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート:第7回、第11回、第15回の授業(課題学習型)時に、各テーマに対応した小レポート課題を課す(配点:各20点、10点、10点;字数:各2000文字、1000文字、1000文字)。(40%)、授業参画度:第1回〜第6回、第8回〜第10回、および第12回〜第14回のオンデマンド講義に対応したQuizへの回答および授業へのコメントの質(5点x12)に基づく。(60%)
オフィスアワー Blackboardの「掲示板」、およびGoogle Formの形で提出するコメントペーパー経由で質問を受け付けます。

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