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令和元年度以前入学者 | 歴史と社会1 | ||||
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教員名 | 伊藤雅之 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | Zoomを活用した同時双方向型授業 |
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授業概要 | 古代ギリシア・ローマ人が作成した文書などを紹介し、彼らがどのような社会情勢の下で生き、そしてまたそこにあった課題にどのように取り組んでいたかを論じながら、受講者に当時の人々が問題とし、そしてまた現代においても議論する価値のあるテーマについて考えていってもらうことや、考える技術を磨いていってもらうことを目指す。 |
授業のねらい・到達目標 | ・古代人の文書を直接に読む、つまり間に別の報告者を極力挟むことなく(ただし取り上げる文書自体は現代語訳されたものを使用)、そこで取り上げられている政治・社会や倫理、法律などの幅広い問題に触れ、当時の人々がそれにどう対応し、そしてどのようなことを念頭に文書の形で残したかについて、自分なりに論じることができるようになる。 ・この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの1, 2, 3に対応している。 ・経験や学修から得られた豊かな知識と教養に基づいて、倫理的な課題を理解し、また説明できるようになる。(A-1-1) ・世界諸国の歴史や政治、経済、文化、価値観、信条などの現状を概説できるようになる。(A-2-1) ・仮説に基づく課題や問題を提示し、客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できるようになる。(A-3-1) |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 Blackboardを通して事前に配布する講義レジュメ(A4で10頁くらい)を使っての講義。履修者は毎回、これに目を通した上で授業に臨むこと。また履修を希望する者は初回授業までにBlackboardのコース登録を済ませ、「連絡事項」を確認しておくこと。なお、この講義では毎回その日の授業で取り上げた内容に関連した課題を出すが(Blackboardを通して配布・回収する)、この課題はその日の授業に出席した者からのみ受理する(出席確認はZoomのチャット機能を利用して行なう予定)。ただし、インターネットの接続に関する突然のトラブルなど、やむを得ない事情がある場合には、個別にメールにて相談に応じる。また、この「授業ごとに課す課題」とは別に、第15回授業終了から10日程度のうちに「期末課題(読書レポート)」を出してもらい、この2種類の提出物により成績評価を行なう。 |
授業計画 | |
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1 |
導入(授業の方向性や、授業内で取り上げられる予定の文書の性質(特に碑文のそれ)や作成者、それが見つかっている地域などについて説明する)
【事前学習】大学および自分が住んでいる地域の図書館に、どのような古代ギリシア・ローマ関連の書籍があるかをチェックしておくこと。 (1時間) 【事後学習】講義レジュメを見直しながら「授業ごとの課題」の第1回目に取り組む。 (3時間) |
2 |
クレタのゴルテュン法典(なお、第1回授業の終了後に課した「授業ごとの課題」のフィードバックはこの第2回授業始まりのところで行なう(これ以降の「授業ごとの課題」についても同様とする))
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、古代におけるクレタ島(現ギリシャ共和国南端の島)について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(どのような情報源を用いても構わないが、情報源自体は2つ以上であること)。 (2時間) 【事後学習】講義レジュメを見直しながら「授業ごとの課題」の第2回目に取り組む。 (2時間) |
3 |
アテナイ人たちが作成した碑文(1)民主政と行政運営(なお、第1回から第7回くらいまでにおいては、特にA-2-1を念頭に授業を進める)
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、都市国家アテナイ(現アテネ)の民主政について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(情報源に関する留意点は第2回講義についての事前学習と同様で、これ以降の回でも同じ)。 (2時間) 【事後学習】講義レジュメを見直しながら「授業ごとの課題」(以降は授業課題と略記する)の第3回目に取り組む。 (2時間) |
4 |
アテナイ人たちが作成した碑文(2)地方自治体の文書
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、都市国家アテナイの地方自治体的存在であるデモス(区)について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する(なおこれ以前や以降の事前学習についてもそうだが、こうした特定テーマに関するまとめノートの類は特に提出を求めはしないが、提出した場合には講評などをする)。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第4回)に取り組む。 (2時間) |
5 |
ヘレニズム時代の碑文(1)王と民主的都市国家の関係
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ヘレニズム時代とはどのような時代だったかを調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第5回)に取り組む。 (2時間) |
6 |
ヘレニズム時代の碑文(2)中小勢力の連帯
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、古代におけるロドス島(現ギリシャ共和国東南端の島)について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第6回)に取り組む。 (2時間) |
7 |
民主政国家における反民主政の動き
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、伝アリストテレスの『アテナイ人の国制』がどのような作品か調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第7回)に取り組む。 (2時間) |
8 |
ローマのギリシア進出をギリシア人はどう見たか?(なお、ここから第10回くらいまでにおいては、特にA-3-1を念頭に授業を進める)
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ギリシア人にとって「バルバロイ(異民族)」が具体的にどのような存在であったかについて、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第8回)に取り組む。 (2時間) |
9 |
ローマ人がギリシア人に送ったメッセージ
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、共和政期のローマにどのような公職が存在したかについて調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第9回)に取り組む。 (2時間) |
10 |
共和政期ローマの当局と市民
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ローマで最初の成文法といわれる「十二表法」について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第10回)に取り組む。 (2時間) |
11 |
キケロの書簡(なお、ここから最終回までにおいては、特にA-1-1を念頭に授業を進める)
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、共和政末期ローマの政治家にして法律家、弁論家、著述家でもあったマルクス・トゥッリウス・キケロという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第11回)に取り組む。 (2時間) |
12 |
元首政期(帝政前期)ローマの皇帝たちの文書
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ローマで最初の皇帝として扱われているアウグストゥスという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第12回)に取り組む。 (2時間) |
13 |
元首政期ローマ皇帝と碑文
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、ローマの時代に作成された凱旋門のうちで現代でも残っているものについて調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第13回)に取り組む。 (2時間) |
14 |
元首とその周りの人々の文書
【事前学習】前回の講義レジュメ末尾で紹介した文献などを活用して、いわゆる五賢帝時代に元老院の議員を務めていた、小プリニウスと呼ばれることも多いガイウス・プリニウス・カエキリウス・セクンドゥスという人物について調べ、ルーズリーフ1-2頁程度のまとめノートを作成する。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第14回)に取り組む。 (2時間) |
15 |
さらなる史料の紹介と、レポートの書き方についての説明
【事前学習】期末課題で取り上げる文献の内容に関する自分なりのまとめノートを、可能な限り作成しておく。 (2時間) 【事後学習】授業課題(第15回)に取り組む。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | Blackboardを通して配布する講義レジュメを用いて講義を進める。 |
参考書 | 毎回の講義レジュメの末尾のところで、次回の授業内容に関連する書籍やインターネット上で公開されている論文などをその都度紹介していく予定。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:期末課題(読書レポート)(25%)、授業参画度:毎回の授業終わりに配布する授業課題への取り組み(75%) 読書レポートの題材として取り上げる文献であるが、基本的には毎回の講義レジュメの末尾のところで紹介していく次回のトピックに関連した書籍ないし文献の中で、「読書レポートの題材としてもよい」という趣旨のコメントを添えているもののうちのいずれかを各履修者が選んでいく、という形にする予定。また、成績評価のパーセンテージの上でこの期末課題のウェイトは25%であるが、この読書レポートを提出しなかった者には、授業課題(全15回)の点数の総計に関わりなく、単位は出さないものとする。 |
オフィスアワー | 質問は随時Blackboardにて受け付ける。 |