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欧米の歴史・社会・文化

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令和2年度以降入学者 欧米の歴史・社会・文化
教員名 柳原伸洋
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
(実務経験のある教員による科目)
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 同時双方向講義を主とし、適宜オンデマンドとも併用とする。
Blackboard コースID: 20210161,   コース名:2021欧米の歴史・社会・文化(柳原伸洋・後・木5)に登録し、授業の注意事項に従って準備をしておくこと。
授業概要 ドイツ語圏を中心として、欧米の「モノ・人・動物」をめぐる歴史・社会・文化について「感情」を手がかりに考える。歴史学や現代ヨーロッパについては、講義者の実務経験(公文書館勤務や在ドイツ大使館勤務)を活かした講義をおこなう。また、モノの文化史については、講義者のペンネームでのライター活動の知見を活かす。
授業のねらい・到達目標 現代を生きる私たちは「モノ・人・動物」と関わりながら生きていく。本講義では、冷静な思考を旨とする大学の学びを、あえて「感情」をテーマに「感情的」にも読み解いていく。つまり、感情とは距離を置きつつ取り組むことが求められる歴史学研究を、あえて「エモーション」を重視して講義する。つまり、笑いや悲しみなどを排除せず、むしろそれを積極的に取り入れて欧米の歴史を学び、同時に欧米における感情の歴史・社会・文化理解に接近していくことが狙いである。

・経験や学修から得られた豊かな知識と教養に基づいて、倫理的な課題を理解し説明することができる。(A-1-1)
・世界諸国の歴史や政治、経済、文化、価値観、信条などの現状を概説できる。(A-2-1)
・仮説に基づく課題や問題を提示し、客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる。(A-3-1)
この科目は文理学部(学士(文学))のデイプロマポリシーDP1,DP2,DP3及びカリキュラムポリシーCP1,DP2,DP3に対応しています。
授業の方法 授業の形式:【講義】
オンライン化が確定すれば、「共演者」を募り、有志の学生複数人との対談形式で講義を進める。Blackboardを適時、チェックすること。
履修条件 すでに世界史とくにヨーロッパ史についての全般的知識があることが履修の条件となる。毎回出席してノートをとり、予習・復習を欠かさずおこなうこと、そしてコメントペーパーを提出することが単位取得の前提となる。

本講義は大学の講義としては、風変わりである。とくにトピック毎の「ネタ」の集積のように感じられるだろうが、今回は「感情の惹起からの学習」をあえて行っている。よって、最終的には自らが主体的に学ぶことに接続させる点を重視する。講義のスタイル・色調とは大きく異なると感じられるかもしれないが、レポートは学問的な厳密さを求める(そのためのレポート講座を開講する)。
また、感情は「楽しい」だけではない。ホロコーストをはじめ、死が「モノ・人・動物」の文化史に埋め込まれている。本講義では、露悪的ではなく学問的に真摯に映像資料を用いる。具体的には、死に関わる映像が出てくる。選択科目ということもあり、この点を了承したうえでの受講をお願いする。
授業計画
1 講義の概要・方針:ヨーロッパ近代の基礎知識について(A-1)【同時双方向型】
【事前学習】世界史(ヨーロッパ史)の全般的な流れを確認しておく。 (2時間)
【事後学習】ドイツ近代と世界との関わり確認し、全体像をつかむ。 (2時間)
2 「感情」と「モノ・人・動物」の歴史・文化・社会について(A-1)【同時双方向型】
【事前学習】前回のノートを確認するとともに、身の回りのモノとヨーロッパとの関係を考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
3 ヨーロッパの近代史・社会・文化を「恐怖」とともに学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・フランケンシュタインの怪物と啓蒙思想
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、近代史を概観しておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
4 ヨーロッパの近代史・社会・文化を「食欲」とともに学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・ビール祭りと市民社会の生成
・バイエルン王国のケーキと国民主義の関係
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、近代史を概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
5 ヨーロッパの近代史・社会・文化を「親しみ」とともに学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・ドイツの熊とテディベアの先進性
・アルプスの少女ハイジやミツバチ・マーヤと近代の二面性
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、近代史を概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
6 ヨーロッパの近代史・社会・文化を「憧憬と賤視」とともに学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・ドイツの犬と日本の犬
・メイド・イン・ジャーマニー製品と黄禍論
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、近代史を概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
7 ヨーロッパの現代史・社会・文化を「深刻に、しかし身近に」学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・モノ・動物の戦争としての第一次世界大戦
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、現代史を概観し、身の回りのモノについて考えておく (2時間)
【事後学習】政治史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
8 【小括】ヨーロッパ近代とは何だったかを「モノ・人・動物」で捉えなおす(A-3)【同時双方向型】
・レポートの書き方講座を開講する。本講座の注意点を守らずにレポートを出した場合には、形式不備で評価対象とならない点を注意されたい。
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、小括を自分なりに行っておく。 (2時間)
【事後学習】ドイツ文化史全般を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
9 ナチズムの歴史・社会・文化を「余暇・娯楽」「恐怖」「感情の動員」とともに学ぶ(1)(A-2)【同時双方向型】
・ナチ体制下の消費社会と文化
・空襲の発明と民間人の防空動員
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、ナチズムを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
10 ナチズムの歴史・社会・文化を「余暇・娯楽」「恐怖」「感情の動員」とともに学ぶ(2)(A-2)
・ユダヤ迫害と無関心
・強制収容所システムと恐怖
・ホロコーストと「ユーモア」
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、ナチズムを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
11 戦後ヨーロッパの歴史・社会・文化を「悔恨」と「苦笑」から学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・東西ドイツの成立と悔恨と忘却
・東西ドイツのモノをめぐる対抗心
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、戦後ヨーロッパを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
12 戦後ヨーロッパの歴史・社会・文化を「記憶」と「忘却」の観点から学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・非ナチ化とドイツの過去の克服
・被害の記憶としての空襲記憶の変遷
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、戦後ヨーロッパを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】世界史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
13 戦後ヨーロッパの歴史・社会・文化を「かわいさ」「笑い」「懐かしさ」の観点から学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・東ドイツの自動車、キャラクター、食文化と社会主義体制
・東独・秘密警察シュタージとジョークの取り締まり
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、戦後ヨーロッパを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】政治史的背景を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
14 戦後ヨーロッパの歴史・社会・文化を「希望」と「絶望」の観点から学ぶ(A-2)【同時双方向型】
・西独・環境政党「緑の党」の環境と消費の戦略
・移民や難民の統合と排斥
【事前学習】前回までのノートを確認するとともに、現代ヨーロッパを概観し、身の回りのモノについて考えておく。 (2時間)
【事後学習】オーストリア文化史全般を確認し、補足部分をノートにまとめる。 (2時間)
15 まとめ:これまでの内容の整理し、授業の理解を深める。(A-3)【同時双方向型】
【事前学習】ノートを中心に全体の流れを復習しておく。 (2時間)
【事後学習】レポートの準備をしておく。 (2時間)
その他
教科書 使用せず、適宣プリントを配布する。
参考書 講義内で随時紹介する。また、オンライン化に際してBlackboard等を用いて文献を共有する。
成績評価の方法及び基準 レポート:最終レポートは調査能力と論理的思考を問う(4,000字以上)(70%)、授業内テスト:オンライン授業の内容確認のための小テスト(10%)、授業参画度:コメントペーパーと講義参画(共演)(20%)
レポートにおいて(A-1,A-2,A-3)に関して評価する。
オフィスアワー 授業終了時(Zoomなど)

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