文理学部シラバスTOP > 大学院博士前期課程 > 地球情報数理科学専攻 > 基礎数理特別研究Ⅰ
日本大学ロゴ

基礎数理特別研究Ⅰ

このページを印刷する

令和２年度入学者 基礎数理特別研究Ⅰ
令和元年度以前入学者 基礎数理特別研究Ⅰ
教員名 山浦義彦
単位数    4 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 地球情報数理科学専攻
学期 通年 履修区分 選択必修
授業の形態 ①zoom による同時双方向型形式

Blackboard のコース ID :
20204558 : 2020基礎数理特別研究Ⅰ(山浦義彦・通・金5)
授業概要 位相空間の定義と性質を学ぶ.
位相空間がユークリッド空間の抽象化によって定義されることを理解し,
その諸性質もまたユークリッド空間上での定理を拡張する方向で議論が進むことを
学ぶ. この授業で学ぶことは関数解析学の勉強の基礎となる.
授業のねらい・到達目標 集合に「位相」という構造を入れることを理解し, 距離空間が具体的に扱えるようにすることが狙いである.
さらに, 線形空間に位相の概念を導入することにより, ノルム空間が定義され, 扱いやすさのために完備性を
仮定した Banach 空間という枠組みがあることを理解する.
授業の方法 少人数のゼミ形式の講義である. 毎回の講義内容について学生に自分の
勉強成果をホワイトボードを用いて, 口頭発表してもらう.
その際に, 理解が不十分な点を指摘したり, 問題を出題したりする.
また修士論文作成に向けたアドバイスを随時行う.
授業計画
1 ユークリッド空間の距離と位相について学ぶ.
【事前学習】これまで様々な科目で学んできた開集合と閉集合について復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】開集合系の性質を理解すること. （3時間）
2 開核, 閉包の特徴づけを学ぶ.
【事前学習】開集合系の復習をすること. （3時間）
【事後学習】開核, 閉包に関する定理を証明まで込めて理解すること. （3時間）
3 位相空間 1 --- 位相の導入方法を学ぶ.
【事前学習】開核, 閉包に関する定理の主張を復習すること. （3時間）
【事後学習】位相の導入について理解すること. （3時間）
4 位相空間 2 --- 内点, 外典, 境界点の分類を理解する.
【事前学習】位相の導入方法について復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】内点, 触点, 外点, 境界点, 集積点, 孤立点の定義を理解すること. （3時間）
5 近傍の概念の導入とその意義を学ぶ.
【事前学習】位相空間における点の分類を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】近傍の定義と性質を復習すること. （3時間）
6 位相の生成方法について学ぶ.
【事前学習】開集合系, 近傍系について復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】位相の生成方法を理解すること. （3時間）
7 位相の基底の概念を学ぶ.
【事前学習】位相の生成方法を復習すること. （3時間）
【事後学習】位相の基底の概念を理解すること. （3時間）
8 連続写像の概念を学ぶ.
【事前学習】位相空間の定義を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】連続性の定義を理解し, 直観と整合させること. （3時間）
9 同相写像とその扱いについて学ぶ.
【事前学習】写像の連続性の定義を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】同相写像についての性質を証明を込めて理解すること. （3時間）
10 コンパクト位相空間の定義を学ぶ.
【事前学習】位相空間の定義を復習しておくこと. （時間）
【事後学習】被覆によるコンパクト性の定義を理解すること. （時間）
11 点列コンパクト性の定義と意味を学ぶ.
【事前学習】コンパクト性の定義を復習すること. （3時間）
【事後学習】点列コンパクト性との関係について証明を込めて理解すること. （3時間）
12 距離空間とその位相について学ぶ.
【事前学習】ユークリッド空間の開集合と閉集合の定理を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】距離空間での位相の導入方法を理解すること. （3時間）
13 距離空間の完備性を学ぶ.
【事前学習】微分積分学で学んだ実数の完備性を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】一般化として距離空間の完備性が定義されることを理解すること. （3時間）
14 ノルム空間の定義と性質を学ぶ.
【事前学習】ユークリッドノルムの3角不等式を証明しておくこと. （3時間）
【事後学習】ノルム空間と距離空間の関係を理解すること. （3時間）
15 Banach 空間の定義と性質を学ぶ.
【事前学習】ノルム空間の諸性質を復習しておくこと. （3時間）
【事後学習】Banach 空間の性質を理解すること. （3時間）
その他
教科書 松坂和夫 『集合位相入門』 岩波書店
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート(100%)
授業参画度とは, 口頭発表の内容, およびその準備状況を総合評価することを意味します.
また, 毎回のアドバイスを素直に受け入れ次回の発表で活かし自分の力を伸ばす努力を
勘案して評価します.
オフィスアワー 水曜日のゼミ終了後

↑このページのトップ