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日本史特殊講義3

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令和2年度入学者 日本史特殊講義3
令和元年度以前入学者 日本史特殊講義3
教員名 村井章介
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 史学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業(集中授業)
授業概要 伊達家『塵芥集』から中世社会を読む
陸奥の戦国大名伊逹稙宗が天文5年(1536)に作った戦国家法(分国法ともいう)である『塵芥集』は、全171箇条と最大の条数をもつ。これを逐条的に読んで、文意を考える。法文は基本的に仮名書き(濁点なし)なので、まずどういう漢字を宛てるかから解釈は始まる。さらに、先行研究における解釈(とくに教科書2における勝俣鎮夫、教科書3における桜井英治・清水克行のもの)を批判的に検討しつつ、参加者全員で議論する。
授業のねらい・到達目標 『塵芥集』の文意を正確に把握することを通じて、現代とはまったく異なる東北地方の中世社会の様相に想像を馳せ、過去を認識する能力と感覚を身につける。同一条文につき複数の解釈可能性を察知する能力を養う。
授業の方法 基本的に、『塵芥集』各条文の音読、逐語訳を基本とし、それが終った後、法典全体や他の条文、御成敗式目等他法典との関係、法文に表れた中世社会の姿などについて、担当者による自由発表を行なう。発表者は原則として1回につき1人。各回の該当部分について、『戦国法の読み方』で議論がなされていれば、その内容を披露する。
『戦国法の読み方』の回では、担当部分の要約、論点の批判的な紹介、異なった解釈の可能性についての議論、などを行なう。
参加者の希望次第で、福島県で現地調査を行なう。

*履修者は初回講義開始までにBlackboardのコース登録をすること。受講者への連絡はBlackboardの“連絡事項”欄に掲示する場合もあるので随時確認すること。
授業計画
1 イントロダクション(テキスト及び講義方法の解説)、受講生自己紹介、幹事選出
【事前学習】テキストに目を通しておく (2時間)
【事後学習】塵芥集につき概要を把握する (2時間)
2 塵芥集 第116~118条の講読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
3 塵芥集 第119~120条の講読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
4 塵芥集 第121条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
5 塵芥集 第122~123条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
6 塵芥集 第124~125条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
7 塵芥集 第126~127条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
8 戦国法の読み方Ⅰ・Ⅱの検討
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】対象書を批判的に読んでおく (2時間)
【事後学習】戦国法についての自分なりのイメージを作る (2時間)
9 塵芥集 第128~130条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
10 塵芥集 第131~133条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
11 塵芥集 第134~135条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
12 塵芥集 第136~139条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
13 塵芥集 第140~141条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
14 塵芥集 第142~144条の輪読
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】当該条文の解釈についての予習 (2時間)
【事後学習】当該条文の解釈についての復習 (2時間)
15 戦国法の読み方Ⅲ・Ⅳの検討
各回の担当者だけでなく、全員が該当部分を予め読んできて、当日の発言を準備しておく。
【事前学習】対象書を批判的に読んでおく (2時間)
【事後学習】戦国法についての自分なりのイメージを作る (2時間)
その他
教科書 佐藤進一・池内義資・百瀬今朝雄 『日本中世史料集 第三巻 武家家法Ⅰ』 岩波書店 1965年 第1版
石井進・石母田正・笠松宏至・勝俣鎮夫・佐藤進一 『中世政治社会思想 上 (日本思想大系21)』 岩波書店 1972年 第1版
桜井英治・清水克行 『戦国法の読み方 伊逹稙宗と塵芥集の世界』 高志書院 2014年 第1版
日本中世史料集 第三巻 武家家法Ⅰと中世政治社会思想 上は教員がコピーを準備。
戦国法の読み方は学生が購入(2500円+税)
参考書 村井章介 『テキスト分析からみた甲州法度の成立過程』 武田史研究54号 2016年
村井章介 『甲州式目(松平文庫本)校訂原文・注釈・現代語訳』 大学院紀要(立正大学大学院文学研究科)34号 2018年
成績評価の方法及び基準 レポート(60%)、授業参画度(40%)
オフィスアワー 授業終了時

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