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理論・学説名著講読1

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令和元年度以前入学者 理論・学説名著講読1
教員名 鈴木弘輝
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 課題研究(Blackboardを通じた学習資料配信と質疑応答)
Blackboard ID:20202031
授業概要 ブルデュー『知の総合をめざして 歴史学者シャルチエとの対話』を読み解くことを通じて、ブルデュー社会学への理解を深め、現代社会の特徴を理解する。
授業のねらい・到達目標 〈知識〉〈技能〉
ブルデュー『知の総合をめざして 歴史学者シャルチエとの対話』は、第Ⅰ部と第Ⅱ部で構成されています。第Ⅰ部では、社会学者のブルデューが歴史学者のシャルチエとの対話を通じて、「ブルデュー社会学とはどのような内容か」を自ら論じています。第Ⅱ部では、ブルデュー自身が、自らの社会学を理解するのに必要な30個ほどの専門的な概念を、自ら解説しています。学生は、この著作を購読する授業へ参加することによって、ブルデュー社会学の内容をより詳しく学ぶことができます。この授業の一つめの目的は、それぞれの専門的な概念について質疑応答することを通じて、「ブルデュー社会学とはどのような内容か」を専門的に理解することです。また、この著作ではブルデュー自身が自らの社会学をふり返っているので、一般的な社会学の概説書とちがい、「なぜ自分はこのような専門的な概念を考案したのか」といったことについての「ブルデュー自身の思い」にもふれることができます。ブルデューが自らの専門的な概念を考案したのは、現代社会の特徴を明らかにするためでした。この授業の二つめの目的は、それぞれの専門的な概念にこめた「ブルデュー自身の思い」についてのディスカッションを通じて、現代社会の特徴をより深く理解することです。

〈能力〉
上記の〈知識〉〈技能〉の習得を経て、以下の〈能力〉を育むことが目標である。
・日常生活から国際社会に至る現代社会の多層性と多様性を理解し,グローバル化する現代社会が抱える矛盾について,社会学における専門領域の観点から説明することができる。
 (A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)

この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP2に対応しています。
授業の方法 初回授業でBlackboardから配信するプリントに詳細は記しますが、毎回の授業の前週に私が出す問いに答えるかたちで、教科書の該当ページの内容を、各受講生に「ミニレポート(箇条書きでも可)」としてまとめてもらいます。次に、各受講生には各回の授業開始時間までに、自分がまとめたミニレポートをBlackboardの掲示板へアップしてもらいます。そして、それらをもとにした質疑応答を、私と受講生全員によって、Blackboardの掲示板上で行います。このように、なるべく質疑応答を続ける方式で授業を行う予定ですので、教科書の指定されたページを授業前に読み、私が出す問いに答えるかたちで、その内容を予めミニレポートにまとめておくことが必須となります。そして、授業後に授業内容を専用ノートにまとめるようにしてください。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。
授業計画
1 「現代社会学とは何か?」の概説(ブルデュー理論の概要や授業の実施方法を詳述したプリントの配信)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを理解する 教科書を入手しておくこと (2時間)
【事後学習】配布されたプリントと教科書の「まえがき」を読んでおくこと (2時間)
2 社会学のメチエ[社会学とは何か]
【事前学習】第1回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.25-35の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
3 社会学のメチエ[自動作用を破壊する](A-2-3)
【事前学習】第2回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.35-46の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第2回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
4 幻想と認識[知識人の役割]
【事前学習】第3回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.47-57の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第3回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
5 幻想と認識[自己防衛としての社会学]
【事前学習】第4回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.58-67の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第4回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
6 構造と個人[2つのアプローチの対立]
【事前学習】第5回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.68-75の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第5回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
7 構造と個人[「認識論的実験」の状況]
【事前学習】第6回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.76-86の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第6回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
8 ハビトゥスと界(シャン)(A-2-3)
【事前学習】第7回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.87-104の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第7回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
9 芸術・文学という界(シャン)
【事前学習】第8回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.105-122の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第8回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
10 講義についての講義[認識の主体を客体化する]
【事前学習】第9回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.127-144の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第9回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
11 講義についての講義[自立(律)的社会学の敵対者]
【事前学習】第10回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.144-160の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第10回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
12 講義についての講義[界(シャン)を構成する諸関係の構造](A-2-3)
【事前学習】第11回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.161-176の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第11回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
13 社会学の擁護
【事前学習】第12回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.179-195の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第12回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
14 参与的客観化
【事前学習】第13回の授業で出された問いに答えるかたちで、教科書p.199-234の内容をミニレポートにまとめておく (2時間)
【事後学習】第1回~第13回の授業の内容と比較しながら、今回の授業の内容を確認し、専用ノートにまとめる (2時間)
15 ブルデュー理論のふり返り
【事前学習】第1回~第14回の授業の内容から出た疑問点を、「全体ミニレポート」としてまとめておく (2時間)
【事後学習】学習した内容の整理をする (2時間)
その他
教科書 加藤晴久・倉方健作 『ブルデュー 知の総合をめざして 歴史学者シャルチエとの対話』 藤原書店 2018年 第1版
授業初回までに、必ず入手してください。
参考書 玉野和志 『ブリッジブック社会学[第2版]』 信山社 2016年 第2版
授業担当者の鈴木が書いた第12章「集合表象から『ハビトゥス』へ ブルデューの試み」を、授業と合わせて読むことが望ましいです。
成績評価の方法及び基準 レポート:レポートは、Blackboardにあげてもらう毎回の「ミニレポート」と、第15回で出してもらう「全体ミニレポート」を合わせて評価します。レポートでは、現代社会の多層性と多様性について、社会学における専門領域の観点から説明できるかを評価します(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)。(60%)、授業参画度:授業参画度は、毎回のBlackboard上での積極的な質疑応答で評価します。授業参画度では、教科書や授業の内容を踏まえて、社会学における専門領域の観点から現代社会の多層性と多様性を理解しているかを評価します(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)。(40%)
オフィスアワー Blackboard上で対応します。
備考 初回講義開始までに、当該授業のBlackboardのコース登録を行ってください。
初回は、授業時間になったらBlackboardにログインしてください。

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