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令和元年度以前入学者 | 美学特殊講義3 | ||||
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教員名 | 高橋陽一郎 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 課題研究型による遠隔授業 |
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授業概要 | 西洋美学が対象とする藝術分野のうち「音楽」をテーマとし、古代・中世・近代の哲学者(美学者)や音楽家が「音楽」についてどのような思想を展開したかを、文字資料や音源をもとに学んでゆく。 |
授業のねらい・到達目標 | 現代人は、現代の音楽(商業音楽)か、または(たとえクラシック音楽でも)せいぜい18世紀以降のものしか聴いていない。しかし音楽の様相は歴史的に非常に多様であり、その多様性は時代ごとの思想と密接に関係している。この授業では、音楽の多様な様相を歴史的に見聞しながら、①聴講者がいろいろな時代の音楽に親しみをもってもらうこと、②そうした各時代の音楽が単独で存在したわけではなく、つねに同時代の思想とともに存在していたことを理解してもらうこと、③これらを通じて現代の音楽の様相を相対化できるようになること、を目標とする。 ・真・善・美・聖の探究から得 られた豊かな知識と教養に 基づいて,自己の倫理観を もって,人間と社会の倫理 的な課題に向き合うことが できる。(A-1-3) ・自らの思想的課題に取り 組むために必要な情報を 収集し,それを分析して用 いることができる。(A-4-3) この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1, DP4及びカリキュラムポリシーCP1, CP4に対応しています。 ・真・善・美・聖の探究から得られた豊かな知識と教養に基づいて,自己の倫理観をもって,人間と社会の倫理的な課題に向き合うことができる。(A-1-3) ・文献や資料の読解・解釈を通じて,あるいは,現代の思想的状況を注意深く考察することによって,哲学的問題を発見し,解決策を考えることができる。(A-4-3) |
授業の方法 | ・Blackboardを通じて毎回「文字資料」とそれを読解するためのノート(メモ)をアップロードするので、受講者はそれを閲覧しながらシラバスの内容を学んでゆく。毎回、授業の内容をまとめる簡単な小レポートを提出いただく。レポート提出後に、担当者のコメント(ポイント)をふたたびアップロードするので復習されたい。 ・受講者はどの回であっても、質問があれば担当者に質問できる。 ・時折、音源の聴取を指示する場合がある(が、前期は古代・中世が中心になるので、やや哲学思想に偏向する)。 ・前期授業の最後に1500字程度のレポートを提出いただく。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(授業のテーマ、到達目標、授業方法、評価方法について説明する)(課題研究授業)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れについて把握しておく(A-1) (2時間) 【事後学習】第1回の授業(ガイダンス)の内容から、第2回以降の授業が受講可能か十分に検討する(A-1) (2時間) |
2 |
古代・中世ヨーロッパの音楽観―現代との大きな違い―(課題研究授業)
【事前学習】西洋音楽史についての簡単な知識を各自学んでおく(A-1) (2時間) 【事後学習】資料①を元に講義を振り返り、古代・中世と現代との違いを説明できるようにしておく(A-4) (2時間) |
3 |
音楽と思想との相関関係―理論と実践との狭間で―(課題研究授業)
【事前学習】資料①を元にプラトンの著作に親しんでおく(A-4) (2時間) 【事後学習】資料②を元に講義を振り返り、中世における学問としての音楽の在り方を説明できるようにしておく(A-1) (2時間) |
4 |
ボエティウスの『音楽教程』について(課題研究授業)
【事前学習】資料②を元に、シャルトル派の音楽観に親しんでおく(A-4) (2時間) 【事後学習】資料③を元に講義を振り返り、どのような音楽観が中世世界を支配したのかを説明できるようにしておく(A-1, A-4) (2時間) |
5 |
ポリフォニーの起源問題について(課題研究授業)
【事前学習】資料③を元に、中世の音楽観についての自分なりの違和感や疑問点をメモしておく(A-1) (2時間) 【事後学習】資料③を元に講義を振り返り、どのような音楽観が中世世界を支配したのかを説明できるようにしておくント④を元に講義を振り返り、グレゴリオ(単旋)聖歌と複音楽の違いについて確認しておく(A-1, A-4) (2時間) |
6 |
ルネサンスの音楽美学(1)―デュファイとツァルリーノ―(課題研究授業)
【事前学習】資料④を元に、ポリフォニーがどのような音楽形態であるかを見直しておく(A-1, A-4) (2時間) 【事後学習】資料⑤を元に講義を振り返り、中世とルネサンスの音楽の違いについて説明できるようにしておく(A-1, A-4) (2時間) |
7 |
ルネサンスの音楽美学(2)―ルターとプレトリウス―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑤を元に、イタリアを中心とするルネサンス音楽の特徴を説明できるようにしておく(A-4) (2時間) 【事後学習】資料⑥を元に講義を振り返り、宗教改革が音楽に与えた影響について説明できるようにしておく(A-4) (2時間) |
8 |
トレント公会議後のローマとヴェネツィアの音楽(課題研究授業)
【事前学習】資料⑥を元に、ルネサンス期の北と南の音楽の違いを説明できるようにしておく(A-1) (2時間) 【事後学習】資料⑦を元に講義を振り返り、宗教の教義と音楽との関係について確認しておく(A-4) (2時間) |
9 |
ヴェネツィア文化の独自性と音楽―バロック藝術への道―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑦を元に、ローマやフィレンツェを中心とするルネサンス的なものと異なる音楽観について説明できるようにしておく(A-4) (2時間) 【事後学習】資料⑧を元に講義を振り返り、カトリック教会から地理的に離れた場所の精神文化について説明できるようにしておく(A-4) (2時間) |
10 |
バロック期の音楽(1)―バロックとは何か―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑧を元に、バロック藝術の萌芽としてのヴェネツィア音楽について説明できるようにしておく(A-1, A-4) (2時間) 【事後学習】資料⑨を元に講義を振り返り、バロック的なものの特徴について説明できるようにしておく(A-1, A-4) (2時間) |
11 |
バロック期の音楽(2)―デカルトとマッテゾン―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑨を元に、バロック音楽を各自で聴き、それまでの音楽との違いを説明できるようにする(A-1) (2時間) 【事後学習】資料⑩を元に講義を振り返り、音楽美学者としてのデカルトについて説明できるようにしておく(A-1, A-4) (2時間) |
12 |
ルネサンス音楽とバロック音楽を聴く(1)―ルネサンス音楽を中心に―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑤から資料⑧までの内容を改めて読み直し、疑問点を列挙しておく(A-1, A-4) (2時間) 【事後学習】ルネサンス音楽の代表的人物について、事典などで簡単に調べる(A-1) (2時間) |
13 |
ルネサンス音楽とバロック音楽を聴く(2)―初期バロック音楽を中心に―(課題研究授業)
【事前学習】資料⑨と資料⑩の内容を改めて読み直し、疑問点を列挙しておく(A-1, A-4) (3時間) 【事後学習】バロック音楽の代表的人物について、事典などで簡単に調べる(A-1) (2時間) |
14 |
ルネサンス音楽とバロック音楽を聴く(3)―後期バロック音楽を中心に―(課題研究授業)
【事前学習】資料①から資料⑩までを大まかに見直しておく(A-1, A-4) (2時間) 【事後学習】「学問と音楽」という観点からレポート課題へのメモを取り始める(A-1, A-4) (3時間) |
15 |
古代から近代へ音楽はどのように変化したか(課題研究授業)
【事前学習】中世やルネサンスの音楽を集大成したバッハの偉業について簡単に調べておく(A-1) (2時間) 【事後学習】講義で扱った以外の中世以降の音楽を自分で見つけ、親しめるようにしておく(A-1) (2時間) |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 皆川達夫 『中世・ルネサンスの音楽 (講談社学術文庫)』 講談社 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:レポートは求めるテーマと内容、提出状況をみて評価します。(50%)、授業参画度:授業参画度は、毎回の小レポートや質問等で評価します。(50%) 小レポートと質問によって、音楽の歴史的変遷に対する理解と、現代に対する批判的考察がいかに得られているか(A-1)の到達度を評価する。 レポート(とくにその中に含まれる引用)によって、授業中に配布された資料がいかに適切に読解・解釈されているか(A-4)の到達度を評価する。 |
オフィスアワー | Blackboardにて適宜時間を設けます。 |