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令和元年度以前入学者 | 美学課題研究3 | ||||
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教員名 | 高橋陽一郎 | ||||
単位数 | 1 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 課題研究による遠隔授業 |
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授業概要 | (1)カント『判断力批判』の原典を講読し、それにもとづいて近代美学における「感性」、「美」、「藝術」の諸概念を解説する。 (2)受講者各自が専門とする美学藝術学研究のプレゼンテーションを行ってもらい、受講者間で議論する。 |
授業のねらい・到達目標 | 上記テキストをドイツ語原典で読解することによって、カント美学の思想・概念・語法について日本語訳では伝わらないニュアンスに至るまで理解できるようになることが、本授業の第一の目的である。また、上記テキストは近現代の美学藝術学を専攻する者がしばしば立ち戻らざるを得ない美学の古典であるので、これを読解することにより、受講者の専門研究が近現代においてどのような位置を持ちうるのか各自に意識してもらうことが、本授業の第二の目的である。 ・自他の主張や論証を論理的・批判的に考察して,既存の見解を問い直すことができる(A-3-3)。 ・自らの思想的課題に取り組むために必要な情報を収集し,それを分析して用いることができる(A-5-3)。 ・さまざまな人とコミュニケーションをとり,傾聴力と発表力に基づいて,合理的な議論を推進することができる(A-6-3)。 ・さまざまな集団活動において,より良い成果を上げるために,指導者として他者と協働し,作業を行う姿勢を示すことができる(A-7-3)。 ・自分の学修経験を振り返り分析して,今後の改善計画を立てることができる(A-8-3)。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP3, DP5-8及びカリキュラムポリシーCP3,CP5-8に対応しています。 ・自他の主張や論証を論理的・批判的に考察して,既存の見解を問い直すことができる。(A-3-3) ・自らの思想的課題に取り組むために必要な情報を収集し,それを分析して用いることができる。(A-5-3) ・さまざまな人とコミュニケーションをとり,傾聴力と発表力に基づいて,合理的な議論を推進することができる。(A-6-3) ・さまざまな集団活動において,より良い成果を上げるために,指導者として他者と協働し,作業を行う姿勢を示すことができる。(A-7-3) ・自分の学修経験を振り返り分析して,今後の改善計画を立てることができる。(A-8-3) |
授業の方法 | (1)Blackboardを利用した上記テキストの講読と解説を行う。担当者(高橋)の決める当番がテキストの訳読案や文法の説明を全員に(それが不可能な場合は担当者:高橋に)向けてアップロードし共有しながら授業を進めてゆく。当番によるアップロード後、担当者が解説をアップロードし、質問を全員から受け付ける(これもBlackboardを通して)。 (2)各自の自由研究を前期に一度、発表・回覧していただく。参加者はそれを読んでその日中にコメントを(あれば)回覧し、全員と共有する。担当者(高橋)も翌日にコメントつけて回覧する。 ・発表者以外の受講者もテキストを熟読して参加し、当番の訳読呈示(対面式授業でのプレゼンに相当する)に対し積極的に質疑応答し、理解を深める。 ・受講者は復習にも時間を十分にかけ、カントの美学思想やそこに使われているドイツ語の学修に努める。 ・自由研究発表においては、他のゼミ生の研究の個性を認め、互いに質疑応答し合うことを通じて、自分の研究の進展に役立てる。 本授業の事前・事後学習は、合わせて4時間を目安とします。 |
履修条件 | 前年度に受講を許可された者に限る |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(年間のスケジュール、授業のテーマ、到達目標、授業の方法について説明する)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れについて把握しておく(A-3) (2時間) 【事後学習】第二回以降の授業に備え、ドイツ語文法を復習しておく(A-3) (2時間) |
2 |
カントと『判断力批判』について:担当者による解説(配布印刷物にもとづく)
【事前学習】カント美学についての入門書を読んでおくこと(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で配布されたプリントを復習し、疑問点を列挙しておく(A-5) (2時間) |
3 |
Kritik der Urteilskraft: §5. Vergleichung der drei spezifisch verschiedenen Arten des Wohlgefallens.の講読と解説(1)―美について―
【事前学習】授業で予定された箇所(§5)前半部で出てくる単語や文法事項を調べること(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§5)前半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3,A-6) (2時間) |
4 |
Kritik der Urteilskraft: §5. Vergleichung der drei spezifisch verschiedenen Arten des Wohlgefallens.の講読と解説(2)―善について―
【事前学習】授業で予定された箇所(§5)後半部で出てくる単語や文法事項を調べること(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§5)後半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-6) (2時間) |
5 |
Kritik der Urteilskraft: §5. Vergleichung der drei spezifisch verschiedenen Arten des Wohlgefallens.の講読と解説(3)―快について―
【事前学習】§5の内容及びその節の意義をメモしておくこと。授業で予定された箇所(§6)前半部の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§5)全体で提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-6) (2時間) |
6 |
Kritik der Urteilskraft: §6. Das Schöne ohne Begriffの講読と解説(1)
【事前学習】授業で予定された箇所(§6)前半部の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§6)前半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-6) (2時間) |
7 |
受講者の研究発表会とディスカッション(1)―三年生―
【事前学習】第1回から第6回までの授業(Kritik der Urteilskraft, §1、§2)で提示された美学思想をまとめておくこと。二年生と四年生は次週以降に予定されている研究発表会に備えて準備を始める(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) 【事後学習】三年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) |
8 |
受講者の研究発表会とディスカッション(2)―四年生―
【事前学習】前回の授業時に質問できなかった研究発表の内容についての疑問点を述べられるようにしておくこと。二年生は次週に予定されている研究発表会に備えて準備を始める(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) 【事後学習】四年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) |
9 |
受講者の研究発表会とディスカッション(3)―二年生―
【事前学習】前回の授業時に質問できなかった研究発表の内容についての疑問点を述べられるようにしておく(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) 【事後学習】二年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく(A-5, A-6, A-7, A-8) (2時間) |
10 |
Kritik der Urteilskraft: §7. Das Vergleichung des Schönen mit dem Angenehmen und Gutenの講読と解説(1)
【事前学習】】授業で予定された箇所(§7)前半部の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§7)前半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3, A-6) (2時間) |
11 |
Kritik der Urteilskraft: §7. Das Vergleichung des Schönen mit dem Angenehmen und Gutenの講読と解説(2)
【事前学習】授業で予定された箇所(§7)前半部(その後半)の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§7)前半部(その後半)の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3, A-6) (2時間) |
12 |
Kritik der Urteilskraft: §7. Das Vergleichung des Schönen mit dem Angenehmen und Gutenの講読と解説(3)
【事前学習】授業で予定された箇所(§7)後半部の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§7)後半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3, A-6) (2時間) |
13 |
Kritik der Urteilskraft: §7. Das Vergleichung des Schönen mit dem Angenehmen und Gutenの講読と解説(4)
【事前学習】授業で予定された箇所(§7)後半部(その後半)の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】授業で扱った箇所(§7)後半部(その後半)の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3, A-6) (2時間) |
14 |
Kritik der Urteilskraft: §8. Die Allgemeinheit des Wohlgefallens wird in einem Geschmacksurteils nur als subjektiv vorgestellt.の講読と解説(1)
【事前学習】授業で予定された箇所(§8)前半部の単語や文法事項を調べる(A-3) (2時間) 【事後学習】】授業で扱った箇所(§8)前半部の単語や文法事項を確認し、さらにそこで提示された美学思想を自分の言葉で説明できるようにする(A-3, A-6) (2時間) |
15 |
前期授業のまとめ―『判断力批判』におけるdas Schöneの概念とdas Gute, das Angenehmeの概念についての解説
【事前学習】前期に扱われたカントの美学思想のうち、das Schöneの概念とdas Guteの概念について自分なりのイメージをメモしてくる(A-3, A-8) (3時間) 【事後学習】授業の解説にもとづいて、「カントにおけるdas Schöneとdas Gute」というレポートを作成すべくメモ作りを始める(A-6, A-8) (3時間) |
その他 | |
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教科書 | なし。使用するテクストは担当者がコピーで用意する。 |
参考書 | 篠田英雄 『判断力批判 (岩波文庫)』 岩波書店 カント(篠田英雄訳) 『判断力批判 (岩波文庫)』 岩波書店 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:レポートは求めるテーマと内容、提出状況をみて評価します(20%)、授業参画度:授業参画度は、ディスカッションへの参加の度合いで評価します。(50%)、前期に一度行っていただく研究発表の完成度で評価します。(30%) レポートと自由研究のプレゼンテーションによって、自己の思想的課題をどれほど発見し、またそれにどれほど答えているか、また自他の主張や論証に対してどれほど論理的・批判的に考察できているかの到達度を評価する(A-3、A-5)。 自由研究のプレゼンテーションによって、コミュニケーション能力やディスカッション能力の到達度を評価する(A-6)。 テキストの共同翻訳作業によって、学問的な協働の到達度を評価する(A-7)。 テキスト読解と自由研究プレゼンテーションの双方を通じて、当該テキストをいかに自己の研究課題に生かしているか、またその見通しを持っているかを到達度の観点から評価する(A-3、A-8)。 |
オフィスアワー | Blackboard上で随時受け付けます。 |