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令和2年度入学者 | 哲学講究 (哲学科1年生) | ||||
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令和元年度以前入学者 | 哲学概論2(哲学科及び哲学科再履修) | ||||
教員名 | 古田智久 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 必修 |
授業の形態 | 主としてオンデマンド型授業(録画授業配信,スライド資料配信) Blackboard ID: 20201185 |
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授業概要 | 「哲学」の研究方法は、①経験的・実証的な方法(アポステリオリな方法)と、②思弁的・形而上学的な方法(アプリオリな方法)とに大別できる。「哲学概論」に引き続き、この授業でも、それら二つの研究方法を用いて、哲学の様々なテーマについて具体的に考察する仕方を学習する。なお、この授業で使用する教科書は、「哲学概論」で使用した教科書より難易度が高い本格的な哲学書である。 また、この科目は教職課程「教科に関する科目」であるので、授業内容は、「哲学」という学問の「一般的包括的な内容を含むもの」となっている。具体的には、哲学の方法として、経験的・実証的・アポステリオリな方法から、思弁的・形而上学的・アプリオリな方法まで全般的に取り上げるが、「哲学概論1」とは異なり、経験的・実証的・アポステリオリな方法を基礎に据えた議論を多く取り上げることになる。 |
授業のねらい・到達目標 | 哲学独自の思考方法を理解し、それを駆使して、他の様々な哲学の問題についても、自力で考察できるようになることを目標とする。それにより、最終的に、履修者自らが自分自身の世界観、人生観を構築する手掛かりを得られるようになることを目指す。 哲学の代表的な問題をいくつか考察してみることによって哲学独自の思考方法を理解し、その他の難解な哲学の問題についても、自力で考察できるようになる。 最終的に、履修者自らが自分自身の世界観、人生観を構築する手掛かりを得られるようになる。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1, 4及びカリキュラムポリシーCP1, 4に対応している。 真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づいて,人間と社会の倫理的な課題を理解することができる。(A-1-1) 文献や資料の読解・解釈を通じて,哲学の代表的な問題を理解し,説明することができる。(A-4-1) |
授業の方法 | 授業の進め方であるが、まず教科書に記されている哲学の問題を正確に理解してもらうために講義形式の授業を行う。続いて、グループ討論を行う。講義の最後に課題を出すので、履修者は課題に解答し、翌週の授業で提出する。翌々週の回の授業の初めに何名かに課題について発表してもらい、再度ディスカッションを行う。以上を、教科書で説明されている問題ごとに繰り返す。 課題のフィードバックであるが、翌々週に、回答内容別に分類し結果を公表する(たとえば、「意味とは何か」という課題に対して、意味を言語行動に関連づけて定義しているもの40名、意味を心的な理解に関連づけて定義しているもの30名、その他10名、といったような仕方で公表する)。そして、それぞれの見解ごとに模範解答に相当するものを発表してもらい、講評する(その後、ディスカッションを行う)。レポートに対する講評を希望する学生には、授業後のオフィスアワーで対応する。 |
履修条件 | 哲学科の学生のみ履修を認める。(哲学科以外の学生の履修は認めない。) |
授業計画 | |
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1 |
哲学研究の二つの方法について 哲学研究の二つの方法である、①経験的・実証的な方法(アポステリオリな方法)と、②思弁的・形而上学的な方法(アプリオリな方法)について考える。 授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する。 【事前学習】シラバスを読み、かつ「哲学概論」で講義した哲学の二つの方法について復習しておくこと (1.5時間) 【事後学習】アポステリオリな方法とアプリオリな方法の違いについて、十分に理解しておくこと。 (1.5時間) |
2 |
死の害悪について 死による剥奪説について考える。 【事前学習】事前に配布した資料を読み、死の害悪について考えてくること。 (2時間) 【事後学習】第2回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
3 |
遺伝子操作について デザイナー・ベビーの是非について考える。 【事前学習】教科書の第8章を読み、遺伝子操作の是非について考えてくること。 (2時間) 【事後学習】第3回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
4 |
道徳について 道徳実在論について考える。 【事前学習】教科書の第11章を読み、道徳的な性質が実在的なものであるかどうか考えてくること。 (2時間) 【事後学習】第4回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
5 |
知識について 知識の定義について、内在主義と外在主義の観点から考察する。 【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第13章を読み、知識の定義について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第5回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
6 |
帰納について 帰納的推論の確実性について考える。 【事前学習】『考える力をつける哲学問題集』の第14章を読み、帰納的推論の確実性について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第6回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
7 |
自然主義と物理主義について 自然主義、唯物論、発生論的な観点から哲学の問題について考える。 【事前学習】『哲学入門』の11頁から34頁を読み、哲学の問題を自然主義、唯物論、発生論的な観点から考察することの意義について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第7回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
8 |
意味について(1)ロボットの意味理解
【事前学習】『哲学入門』の36頁から75頁を読み、意味を理解するロボットについて考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第8回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
9 |
意味について(2)目的論的意味論
【事前学習】『哲学入門』の75頁から106頁を読み、ミリカンの目的論的意味論について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第9回の授業で指示した課題について解答すること。 (2.5時間) |
10 |
自由について(1)メカニズム決定論
【事前学習】『哲学入門』の290頁から313頁を読み、メカニズム決定論について理解してくること。 (1.5時間) 【事後学習】第10回の授業で指示した課題について考察すること。 (2.5時間) |
11 |
自由について(2)自己コントロールとしての自由
【事前学習】『哲学入門』の313頁から338頁を読み、デネットのデフレ主義的な自由の定義について理解してくること。 (1.5時間) 【事後学習】第11回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
12 |
道徳について(1)道徳的に重要な自由意思
【事前学習】『哲学入門』の340頁から371頁を読み、デネットの両立論について理解してくること。 (1.5時間) 【事後学習】第12回の授業で指示した課題について考察すること。 (2.5時間) |
13 |
道徳について(2)自由意思なしの道徳
【事前学習】『哲学入門』の371頁から396頁を読み、ペレブームのハード非両立論的について理解してくること。 (1.5時間) 【事後学習】第13回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
14 |
人生の意味について
【事前学習】『哲学入門』の397頁から412頁を読み、分析哲学の人生の捉え方について理解してくること。 (1.5時間) 【事後学習】第14回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
15 |
人生の意味についての分析哲学的考察 定期試験は実施しない。 【事前学習】事前に配布した資料を読み、分析哲学的観点から人生の意味について考えてくること。 (A-1-1) (1.5時間) 【事後学習】第15回の授業で指示した課題に解答すること。(A-4-1) (2.5時間) |
その他 | |
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教科書 | 戸田山和久 『哲学入門 (ちくま新書)』 筑摩書房 2014年 スティーブン・ロー(中山元訳) 『考える力をつける哲学問題集 (ちくま学芸文庫)』 筑摩書房 2013年 ※『考える力をつける哲学問題集』は、前学期から継続して使用する。 |
参考書 | 授業中に適宜指示する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(100%) ※レポートを各章が終わるごとに提出してもらい採点する。 ※本授業の達成目標である「A-1-1」と「A-4-1」のいずれも、授業での学修を積み重ねた結果、本授業の最後に達成される。そして、その評価は、提出されたレポートによって行われる。 |
オフィスアワー | 水曜日6時限目 2号館11階古田研究室 ------------------------------------------------- 以上に記したオフィスアワーの時間と場所は、対面型の授業形式を想定して計画したものである。 後学期の授業形態も遠隔授業になったため、オフィスアワーの代わりに、メールで質問を受け付ける。 メールは、Blackboardから送信すること。 |