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令和2年度入学者 | 哲学概論 (哲学科以外の2・3・4年生) | ||||
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令和元年度以前入学者 | 哲学概論1(哲学科以外の2・3・4年生) | ||||
教員名 | 古田智久 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 必修 |
授業の形態 | 第1回目:オンデマンド型の遠隔授業 第2回目以降:オンデマンド型および課題研究型の遠隔授業 |
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授業概要 | 「哲学」の研究方法は、①経験的・実証的な方法(アポステリオリな方法)と、②思弁的・形而上学的な方法(アプリオリな方法)とに大別できる。この講義では、それら二つの研究方法を用いて、哲学の様々な問題について具体的に考察する仕方・事例を説明し、履修者に実際に議論してもらう。 また、この科目は教職課程「教科に関する科目」であるので、授業内容は、「哲学」という学問の「一般的包括的な内容を含むもの」となっている。具体的には、哲学の方法として、経験的・実証的・アポステリオリな方法から、思弁的・形而上学的・アプリオリな方法まで偏りなく取り上げ、また内容的には、狭義の「哲学」については、存在論、認識論、心の哲学、言語哲学、等々を全般的に取り上げ、狭義の哲学以外にも、道徳や藝術についても幅広く取り上げることになる。 |
授業のねらい・到達目標 | 哲学の代表的な諸問題を考察することによって哲学独自の思考方法を理解し、他の様々な哲学の問題についても、自力で考察できるようになることを目標とする。 存在論、認識論、心の哲学、言語哲学、等々の代表的な問題をいくつか考察してみることによって哲学独自の思考方法を理解し、その他の様々な哲学の問題についても、自力で考察できるようになる。 最終的に、履修者自らが自分自身の世界観、人生観を構築する手掛かりを得られるようになる。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1, 4及びカリキュラムポリシーCP1, 4に対応している。 真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づいて,人間と社会の倫理的な課題を理解することができる。(A-1-1) 文献や資料の読解・解釈を通じて,哲学の代表的な問題を理解し,説明することができる。(A-4-1) |
授業の方法 | 授業の進め方であるが、まず教科書に記されている哲学の問題を正確に理解してもらうために講義形式の授業を行う。続いて、グループ討論を行う。講義の最後に課題を出すので、履修者は課題に解答し、翌週の授業で提出する。翌々週の回の授業の初めに何名かに課題について発表してもらい、再度ディスカッションを行う。以上を、教科書で説明されている問題ごとに繰り返す。 課題のフィードバックであるが、翌々週に、回答内容別に分類し結果を公表する(たとえば、ロボットに心があるかという課題に対して、ロボットに心があると考えるもの40名、ロボットには心がないと考えるもの30名、その他10名、といったような仕方で公表する)。そして、それぞれの見解ごとに模範解答に相当するものを発表してもらい、講評する(その後、ディスカッションを行う)。レポートに対する講評を希望する学生には、授業後のオフィスアワーで対応する。 ------------------------------------------------------ 以上に記した授業の方法は、対面型の授業形式を想定して計画したものである。 前学期の授業形式が遠隔授業に変更されたため、授業の方法を、課題研究型の遠隔授業に変更する。 具体的な授業の方法については、第2回目の授業で(Blackboard で)お知らせする。 |
履修条件 | 哲学科以外の、2年生・3年生・4年生の履修を認める。(1年生の履修は認めない。) |
授業計画 | |
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1 |
学問と哲学について 学問とは何か、哲学とは何かについて講義する。 授業のテーマや到達目標および授業の方法について説明する。 【事前学習】シラバスと教科書の冒頭「はじめに」を読んで、哲学とは何かについて自分なりの考えをまとめておくこと (1.5時間) 【事後学習】学問と哲学、哲学の方法、哲学の歴史について復習し、十分に理解しておくこと。 (1.5時間) |
2 |
他人の痛みについて 他人の痛みを感じることができるかどうかについて考える。 ------------------------------------------------------- 以上に記した授業の方法は、対面型の授業形式を想定して計画したものである。 第2回目の授業で、具体的な授業の方法についてお知らせする。 (オンデマンド型) 【事前学習】教科書の第5章を読み、他人の痛みを感じることができるかどうか考えてくること。 (2時間) 【事後学習】第2回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
3 |
ロボットの心について ロボットに心があるかどうかについて考える。 【事前学習】教科書の第6章を読み、ロボットに心があるかどうか考えてくること。 (2時間) 【事後学習】第3回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
4 |
とりはずされた脳について パトナムの「水槽の中の脳」という思考実験について考える。 【事前学習】教科書の第2章を読み、水槽の中の脳という実験について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第4回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
5 |
意識という謎について 意識の私秘性・クオリアについて考える。 【事前学習】教科書の第3章を読み、クオリアの独立性・非還元性について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第5回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
6 |
人格の同一性について 人格の同一性の規準としての身体説と心理説について考える。 【事前学習】教科書の第18章を読み、人格の同一性について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第6回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
7 |
自由と決定論について 人に自由があるかどうかについて考える。 【事前学習】教科書の第16章を読み、決定論と自由について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第7回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
8 |
タイム・トラベルについて 過去や未来は実在しない(現在だけが実在している)にもかかわらず、タイム・トラベルが実際に可能かどうかについて考える。 【事前学習】教科書の第15章を読み、タイム・トラベルが可能かどうかについて考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第8回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
9 |
道徳について 道徳実在論について考える。 【事前学習】教科書の第11章を読み、道徳的な性質が実在的なものであるかどうか考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第9回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
10 |
最大多数の最大幸福について 功利主義の基本的原理である「最大多数の最大幸福」について考える。 【事前学習】教科書の第17章を読み、最大多数の最大幸福という功利主義の原理について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第10回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
11 |
遺伝子操作について デザイナー・ベビーの是非について考える。 【事前学習】教科書の第8章を読み、遺伝子操作の是非について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第11回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
12 |
芸術の定義について 「芸術」を定義できるのかどうかについて考える。 【事前学習】教科書の第12章を読み、芸術が定義できるかどうか考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第12回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
13 |
宇宙の始まりについて 宇宙の起源・原因について考える。 【事前学習】教科書の第1章を読み、ビッグバンの原因について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第13回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
14 |
日常的な推論について 日常的な推論の形式と日常的な推論に潜む誤謬について考える。 【事前学習】教科書の第4章を読み、日常的な推論に潜む誤謬について考えてくること。 (1.5時間) 【事後学習】第14回の授業で指示した課題に解答すること。 (2.5時間) |
15 |
死の害悪について 死による剥奪説について考える。 定期試験は実施しない。 【事前学習】事前に配布した資料を読み、死の害悪について考えてくること。 (A-1-1) (1.5時間) 【事後学習】第15回の授業で指示した課題に解答すること。(A-4-1) (2.5時間) |
その他 | |
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教科書 | スティーブン・ロー(中山元訳) 『考える力をつける哲学問題集 (ちくま学芸文庫)』 筑摩書房 2013年 |
参考書 | 授業で適宜指示する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:提出されたレポートを採点する。(90%)、授業参画度:授業参画度として、Blackboard の掲示板への書き込みを評価する。(10%) ※本授業の達成目標である「A-1-1」と「A-4-1」のいずれも、授業での学修を積み重ねた結果、本授業の最後に達成される。そして、その評価は、提出されたレポートと授業参画度によって行われる。 |
オフィスアワー | 水曜日6時限目 2号館11階古田研究室 ------------------------------------------------- 以上に記したオフィスアワーの時間と場所は、対面型の授業形式を想定して計画したものである。 前学期の授業形式が遠隔授業に変更されたため、オフィスアワーを Blackboard の掲示板とする。 |