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代数学特論Ⅱ

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科目名 代数学特論Ⅱ
教員名 吉田健一
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 地球情報数理科学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業概要 前半は,可換環論における重複度の古典的理論を学ぶ。
後半は,正標数の重複度である Hilbert-Kunz 重複度に関する基本的結果を学ぶ。
授業のねらい・到達目標 ・節減,上表元,重複度の結合公式などを用いて, ネーター局所環のイデアルの
重複度を計算することができる。
・Abyankar-Sally の不等式,永田の定理などの意味を説明できる。
・正標数の正則局所環の特徴づけを証明できる。
授業の方法 講義形式
本授業の事前・事後学習は各々2時間を目安とする。
授業計画
1 1.オリエンテーション(講義の概要の説明)
【事前学習】ネーター局所環について,復習しておくこと。
【事後学習】講義で紹介された論文を手に入れておくこと。
2 2.Hilbert係数と重複度
【事前学習】教科書p.246~p.248 に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「Hilbert 係数,超平面の重複度」を解くこと。
3 3.節減と重複度
【事前学習】教科書p.249~p.250 に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「極小節減の計算例」を解くこと。
4 4.上表元と Artin-Rees の補題
【事前学習】教科書p.250~p.252 に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「上表元の計算例」を解くこと。
5 5.オイラー標数と重複度,重複度の結合法則
【事前学習】教科書p.253~p.258 に目を通しておくこと。
【事後学習】Auslander-Buchsbaum-Serre の定理の証明を完成させること。
6 6. 重複度による Cohen-Macaulay 性の定義
【事前学習】教科書p.258~p.262 に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「Cohen-Macaulay 環の判定」を解くこと。
7 7. Sally の不等式
【事前学習】教科書p.262~p.263 に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「極大埋入次元を持つ Cohen-Macaulay 環の例」を解くこと。
8 8.重複度に関する永田の定理
【事前学習】教科書p.264~p.265 に目を通しておくこと。
【事後学習】永田の定理の証明を完成させること。
9 9. 整閉包と重複度
【事前学習】事前配布プリント(参考書第11章)に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「整閉包の計算例」を解くこと。
10 10. 前半のまとめ(重複度の計算例を通して,前半の講義内容の理解を深める)
【事前学習】第2回~第9回までの内容を整理しておくこと。
【事後学習】重複度に関して学んだことと,学びたいことについてまとめること。
11 11. Kunz の定理
【事前学習】Kunz の論文を事前にダウンロードし,目を通しておくこと。
【事後学習】Kunz の定理の証明を完成させること。
12 12. Hilbert-Kunz 重複度の存在定理(Monsky による証明の紹介)
【事前学習】Monsky の論文を事前にダウンロードし,目を通しておくこと。
【事後学習】Monsky による定理の証明を完成させること。
13 13. Hilbert-Kunz 重複度の基本性質
【事前学習】事前配布プリント「Hilbert-Kunz 重複度の基本性質」に目を通しておくこと。
【事後学習】課題「Hilbert-Kunz 重複度の計算例」を解くこと。
14 14. 正標数の正則局所環の特徴づけ(渡辺・吉田の定理)
【事前学習】永田の定理を復習し,事前配布プリントに目を通しておくこと。
【事後学習】課題「渡辺・吉田の定理の発展」を解くこと。
15 15. まとめ(Hilbert-Kunz 重複度の具体例を通して,後半の講義の理解を深める)
【事前学習】第11回~第14回までの内容を整理しておくこと。
【事後学習】受講者自身の研究課題と講義内容の関係について考察すること。
その他
教科書 後藤四郎・渡辺敬一 『可換環論』 日本評論社 2011年 第1版
参考書 Irena Swanson, Craig Huneke, Integral Closure of Ideals, Rings, and Modules, Cambridge University Press, 2006, 1 edition
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業参画度(60%)
オフィスアワー 講義終了後に行う。

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