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科目名 | ドイツ語学講義2 | ||||
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教員名 | 新田春夫 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | ドイツ文学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業概要 | 近世ドイツの社会と言語。 フンボルトは言語はエルゴン(言語作品)ではなく、エネルゲイア(言語活動)であると言った。即ち、言語はそれ自体として存在するのではなく、人間がさまざまな具体的場面において言語を使用することによって初めて存在すると言える。これを語用論と言う。この授業では近世ドイツ語を近世ドイツのさまざまな社会状況という背景において社会語用論的視点から考察する。 |
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授業のねらい・到達目標 | 近世ドイツ語は現代ドイツ語の初期段階の言語であると考えられている。従って、現代ドイツ語を十全に理解するためには近世ドイツ語を視野に入れて考察することが求められる。近世ではドイツ語は地域、社会階層、状況などによって、さまざまな変異体があり、統一的な体系を持ったものではなかった。この授業では、地域、社会階層、社会状況などの視点から具体的に近世ドイツ語の実態を明らかにすることを目指す。 |
授業の方法 | 授業の進め方 1)各回のテーマについて講義形式で解説する。 2)各回のテーマに関連するドイツ語の[原典]資料を講読する。 3)講義と文献から得た知見について討論する。 4)学期末に全体テーマ「近世ドイツの社会と言語」に関してレポートを提出してもらう。 5)本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とすること。 |
履修条件 | 学科の規定による。 |
授業計画 | |
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1 |
全体テーマ「近世ドイツの社会と言語」について概説する。 【事後学習】「社会語用論」について調べ、まとめておく。 |
2 |
近世における都市の成立、組織、また、都市と神聖ローマ帝国、領邦国家との関係について解説する。 【事前学習】近世ドイツの都市について調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、近世ドイツにおける都市の自治形態をまとめる。 |
3 |
近世ドイツの市民の職業、生活、文化について解説する。 【事前学習】近世ドイツの職人制度について調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、近世ドイツの市民生活についてまとめる。 |
4 |
近世ドイツの都市のChronik(年代記)、Stadtbuch(市政記録)について解説し、資料「Memminger Chronik(メミンゲン市年代記)」を講読する。 【事前学習】前回配布した「Memminger Chronik(メミンゲン市年代記)」に目を通しておく。 【事後学習】講義を踏まえて、主要な都市の年代記をまとめる。 |
5 |
火薬、鉄砲の発明によって無用となった中世的な騎士の起こした騎士戦争、生産力の向上とともに自立心を深めた農民の起こした農民戦争について社会情勢の変化を背景に解説する。 【事前学習】1523/24年の騎士戦争、1524/25年の農民戦争について調べる。 【事後学習】農民戦争の指導者Thomas Müntzerについて調べ、まとめる。 |
6 |
農民戦争を起こした農民たちの綱領である資料「Die 12 Artikel der Bauern(農民の12箇条)」を講読する。 【事前学習】前回配布した「Die 12 Artikel der Bauern(農民の12箇条)」に目を通しておく。 【事後学習】「Die 12 Artikel der Bauern(農民の12箇条)」の項目をまとめる。 |
7 |
近世ドイツの文学にはどのようなジャンルと作品があったかについて概説する。 【事前学習】Volksbuch(民衆本)にはどのような作品があるかを調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、近世ドイツ文学の作品をジャンル別にまとめる。 |
8 |
近世の文学ジャンルのひとつであるSchwank(小話)について解説する。そして、小話の例として、資料 「Hans Sachs: Der Koch mit dem Kranich(ハンス・ザックス:料理人と鶴)」を講読する。 【事前学習】前回配布した 「Hans Sachs: Der Koch mit dem Krannich(ハンス・ザックス:料理人と鶴)」に目を通しておく。 【事後学習】講義を踏まえて、Hans Sachsの創作活動についてまとめる。 |
9 |
近世ドイツにおいてはカトリックとプロテスタントによる庶民教化の手段として演劇が重要な役割を占めていた。カトリックとプロテスタントの演劇について解説する。 【事前学習]カトリックとプロテスタントの演目にはどんなものがあったかについて調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、カトリックとプロテスタントの演劇についてまとめる。 |
10 |
カトリックとプロテスタントの演劇活動について解説した後で、資料「Jaspar von Gennep: Homulus (J. v. ゲネプのエブリマン劇)」を講読する。 【事前学習】前回配布した「Jaspar von Gennep: Homulus (J.v.ゲネプのエブリマン劇)」に目を通しておく。 【事後学習】「エブリマン劇」におけるカトリックとプロテスタントの解釈の違いをまとめる。 |
11 |
中世ドイツ語、現代ドイツ語と比較しつつ、近世ドイツ語文法の音韻、統語を概説する。 【事前学習】ドイツ語の歴史区分を調べる。 【事後学習】近世においてはラテン語聖書が正典であった。ルターによる聖書のドイツ語訳はどんな歴史的意味を持っていたかをまとめる。 |
12 |
近世においてはキリスト教、行政、学問においてはラテン語が主な言語であった。近世においてテン語とドイツ語がどのような機能的分担をしていたかを解説する。 【事前学習】ラテン語とドイツ語の出版物の推移の統計を調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、ラテン語とドイツ語の使用の機能分担をまとめる。 |
13 |
資料「Predigten des 14. Jahrhunderts(14世紀の説教集)」から説教をひとつ選び、その形式を解説し、これを講読する。 【事前学習】前回配布した「Predigten des 14. Jahrhunderts(14世紀の説教集)」のプリントに目を通しておく。 【事後学習】講義を踏まえて、近世の説教の形式をまとめる。 |
14 |
標準ドイツを策定すべく設立された国語協会や主要な文法家について解説する。 【事前学習】近世ドイツにはどのような国語協会があったかを調べる。 【事後学習】講義を踏まえて、国語協会、文法家の規範とするところは何であったかをまとめる。 |
15 |
資料「J. Chr. Gottsched: Grundlegung einer deutschen Sprachkunst (ゴットシェート:ドイツ語文法の基礎)」を講読し、彼が目標とする規範的標準ドイツ語とはどんなものかについて考察する。 【事前学習】前回配布した「J. Chr. Gottsched: Grundlegung einer deutschen Sprachkunst (ゴットシェート:ドイツ語文法の基礎)」のプリントに目を通しておく。 【事後学習】講義を踏まえて、「近世の文法家たちは何を標準語ドイツ語の規範としたのか」についてまとめる。 |
16 |
【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
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【事前学習】 【事後学習】 |
30 |
【事前学習】 【事後学習】 |
その他 | |
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教科書 | プリントを配布する。 |
参考書 | 高田博行・新田春夫 『ドイツ語の歴史論』 ひつじ書房 2013年 第1版 近藤和彦 『近世ヨーロッパ』 山川出版 2018年 第1版 Andrea Keller, Frühe Neuzeit, Akademie, 2008, 1 edition Oskar Reichmann/Klaus-Peter Wegera, Frühneuhochdeutsches Lesebuch, Max Niemeyer, 1988, 1 edition |
成績評価の方法及び基準 | レポート(70%)、授業参画度(30%) 授業参画度は毎回の事前学習欄にある課題によって評価する。 |
オフィスアワー | 月曜日3限の授業終了後、あるいは昼休み。 |