文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 地理学科 > 地域景観論
日本大学ロゴ

地域景観論

このページを印刷する

科目名 地域景観論
教員名 佐野充
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 地理学科
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 景観から都市・地域を探求する。日本では、風景と景観は異なった概念として認識されている。日本の風景と西洋の景観の視点から、風土と暮し、地域再生とまちづくり、景観法などについて講義する。専門地域調査士として,地方自治体の都市政策・地域創生事業への参画した経験をもとに,地域研究における景観の重要性を提示する。
授業のねらい・到達目標 景観は、地域の重要な文化であり、地域の自然・風土、歴史、人々の営みを反映しているので、民族や国家の違いによって、社会的価値観、美意識、空間認識の相異がある。そこで授業では、景観に関する歴史、法律や規制、具体的な実践例などを提示、解説することによって、それぞれの地域の特性が、地域景観の違いとなって地表に投影されていることを講義する。さらに、地域・都市の調査・分析・診断などに、景観研究の手法が効果的であることを、景観関連のデータ収集や活用、近隣科学の景観研究の実例などを採り上げ、景観研究の実践性と重要性を理解してもらうことを目的としている。
この科目は文理学部(学士(地理学))のディプロマポリシーDP1,DP3,DP7及びカリキュラムポリシーCP1に対応している。
授業の方法 テーマに基づいて、配布資料・デジタル画像を用いて講義する。随時、諸君の考え方や評価を聞く(授業内課題または提出物)。授業内容についての理解度チェックを実施する。景観を基軸に地域を解明するの視点を持って,授業にのぞむこと。事前に配布された資料を用いて予習しておくこと。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とする。
履修条件 「都市地理学」を履修していること,「都市空間論」を履修することが望ましい。
授業計画
1 地理学における景観とは?
【事前学習】景観(用語)について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
2 景観の概念;景観の位置づけ
【事前学習】隣接科学での景観の捉え方について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
3 景観研究の動向;古典的研究から景観生態学的研究まで                (課題レポート1)
【事前学習】地域・空間の捉え方について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し、課題レポート1を作成すること。
4 風景と景観Ⅰ;Landshaft、風景意識の成立 
【事前学習】日本の風景・景色について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
5 風景と景観Ⅱ;日本の風景、西洋の景観 (画像提供)                 (課題レポート2)
【事前学習】第3回・第4回の講義内容を再確認して授業に臨むこと。
【事後学習】学修した内容を整理し、課題レポート2を作成すること。
6 風景の構想力:田園風景と都市景観、いなかとマチ 
【事前学習】自然(地域資源)を活かした地域づくりについて学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
7 日本の景観の特性;日本的、西洋的、アジア的な景観を現代都市の比較から分析;街並み・商店街
【事前学習】街並み・商店街の景観について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
8 日本のくらしと景観;風土とくらし、地域再生とまちづくり(まちづくり三法)      (課題レポート3)
【事前学習】まちづくり・地域再生に関係する法律について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し、課題レポート3を作成すること。
9 ヨーロッパの景観規制制度:イギリス、ドイツ、フランス、イタリア
【事前学習】配付資料を用いて、ヨーロッパの景観法について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
10 日本の景観法:景観緑三法、景観計画の策定、美しく風格のある国土づくり       (課題レポート4)
【事前学習】第二次世界大戦後の総合開発計画について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し、課題レポート4を作成すること。
11 景観の独自性;造形のコンテキストにある象徴性、美意識、空間認識(景観デザイン)/横浜の開港時代と21世紀の都市景観を事例に歴史と文化のある都市づくりを学ぶ。 (画像提供)
【事前学習】配付資料を用いて、横濱の都市づくり学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
12 景観の分析;景観を動的に把握し、ダイナミクスに分析する-音・光・色・心象の側面から-/地理学からみる。
【事前学習】配付資料を用いて、景観の分析について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
13 景観の扱い方;『景観で地域を語る』 景観の実践的把握、データ収集、データ分析のモラル 
(評価用レポートのテーマ・表紙配布)
【事前学習】配付資料を用いて、データ表現について学習しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
14 理解度の確認;「景観から都市・地域を探求する」を理解したか。
【事前学習】第1回から第13回までの講義内容を整理すること。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
15 総括;景観の応用 (評価用レポートの提出)
【事前学習】地域研究としての景観研究について考えておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し,都市・地域を解析する切り口としての景観についてまとめること。
その他
教科書 資料を授業で使用する前に配布する(配布は1回限り)。
参考書 市川宏雄 『文化としての都市空間』 千倉書房 2007年 第1版
小浦久子 『まとまりの景観デザイン―形の規制誘導から関係性の作法へ』 学芸出版社 2008年 第1版
田村 明 『まちづくりと景観』 岩波書店(岩波新書985) 2005年
他は授業進度に合わせて紹介する。
(評価用レポート)は、紹介参考文献・文理学部図書館蔵書を用いてレポート作成をすること。
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業参画度(30%)、評価用レポートの作成(30%)
総合評価:授業内提出物・課題レポート・評価用レポート、さらに発言や質問などの積極的な授業への参加度を加えて評価する。
評価用レポートは、第13週に提出用表紙配布、第15週提出。紹介参考文献・文理学部図書館蔵書を用いて評価用レポートを作成すること。
オフィスアワー 水曜日11時30分~13時(地理学研究室)
備考 遅刻・欠席の目立つ学生には受講の取りやめを申し渡す。受講に不必要と思われるものの教室内への持ち込みを極力控えてほしい。

このページのトップ