量子力学３

平成28年度以降入学者	量子力学３
平成27年度以前入学者	量子物理学３
教員名	鈴木俊夫
単位数	2	学年	4	開講区分	文理学部
科目群	物理学科
学期	前期	履修区分	選択

授業概要	相対論的量子力学
授業のねらい・到達目標	相対論的な量子力学の基礎方程式であるディラック方程式、電磁場の量子論を学習し、電子、フォトン、電子―フォトン相互作用の取り扱いを会得する。この科目は文理学部（学士（理学））のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。
授業の方法	講義によって基礎概念の説明を行う。本授業の事前・事後学習は、各２時間の学習を目安とします。
履修条件	量子物理学１，２を履修していることが望ましい。

授業計画
1	相対性理論（１）：光速度不変の原理とローレンツ変換 [事前学習] ニュートン力学の復習 [事後学習] ローレンツ変換、相対性の理解
2	相対性理論（２）：速度の合成則、ローレンツ収縮、固有時 [事前学習] ローレンツ変換の復習 [事後学習] 三次元空間での速度の合成の問題を解く
3	クライン・ゴルドン方程式、異常磁気能率 [事前学習] 相対論の復習 [事後学習] 量子力学における確率解釈の復習
4	ディラック方程式 [事前学習] 非相対論的量子力学の復習 [事後学習] 確率保存、連続方程式の復習
5	ディラック行列の性質、ディラック方程式の共変性 [事前学習] ディラック方程式の復習 [事後学習] ディラック行列の代数の復習
6	自由粒子に対するディラック方程式、負エネルギー解の物理的解釈 [事前学習] パウリスピン行列の復習 [事後学習] ディラック粒子の固有スピン1/2の導出
7	静電磁場におけるディラック方程式、パウリ近似 [事前学習] 電磁場と電磁ポテンシャルの復習 [事後学習] 異常磁気能率の導出の復習
8	中心的静電場におけるディラック方程式の解、水素原子のスペクトル [事前学習] 原子のスピン軌道力の学習 [事後学習] 相対論的なスピン軌道力の復習
9	散乱理論 [事前学習] 非相対論的な散乱問題の復習 [事後学習] 伝播関数の扱い方の復習
10	外場によるディラック粒子の散乱、モット散乱 [事前学習] ラザフォード散乱の復習 [事後学習] 相対論的補正の理解と復習
11	古典電磁力学の正準形式 [事前学習] 古典電磁力学の復習 [事後学習] ゲージの違いの理解と復習
12	電磁場の量子化 [事前学習] 生成消滅演算子の復習 [事後学習] フォトンの概念の理解と復習
13	摂動論、相互作用表示 [事前学習] 相互作用表示の学習 [事後学習] 摂動公式の復習
14	トムソン散乱（フォトンー電子散乱） [事前学習] 光と電子の相互作用の復習 [事後学習] 古典論と量子論の扱いの違いの理解
15	クライン・仁科の公式 [事前学習] 摂動論の復習 [事後学習] 相対論の効果を理解する

その他
教科書	使用しない
参考書	使用しない
成績評価の方法及び基準	レポート(70%)、授業参画度(30%) 成績は、レポート1回と数回のリアクションペーパー等で評価します。
オフィスアワー	授業終了後