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科目名 | 数学研究2 | ||||
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教員名 | 山浦義彦 | ||||
単位数 | 4 | 学年 | 4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 必修 |
授業概要 | 2年間の集大成として, 極限について深く追究する. 特に無限級数や積分といった, 無限の対象について和をとることについて, 様々な視点から考察をする. |
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授業のねらい・到達目標 | 【授業のねらい】これまで勉強してきたことをより推し進め極限について深く理解することが ねらいである. さらに, 卒業論文という形で自分の考察した考えをわかりやすく伝える能力の 育成も重要なねらいの一つである. 【到達目標】実数の連続性の定義を意識しながら, 微積に関する諸定理を理解する. イプシロン-デルタ論法に頼ることなく, 直観的にしかし論理的に極限を理解し, 諸定理を直観に基づいた論理的証明によって理解することが目標である. この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP1, DP3, DP4, DP6 及びカリキュラムポリシー CP7, CP9 に対応しています。 ※この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP6 及びカリキュラムポリシーCP10に対応しています |
授業の方法 | 少人数のセミナー形式の講義である. 受講学生は, 指定教科書を分担して, 熟読し, 数学的内容を理解した上で, 輪講形式でホワイトボードを使って口頭発表する. その際に, 発表方法や数学的内容の補足についてのアドバイスを細かく行う. 卒業論文作成のための TeX の指導も随時行う. 本授業の事前・事後学習は各々2時間の学習を目安とする. |
履修条件 | 数学科の内規によります。 対象者はゼミに所属するものに限ります。 |
授業計画 | |
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1 |
実数論から出発する極限の考え方 1 --- イプシロンデルタ論法を使わない極限の議論 【事前学習】上限の考え方を復習しておくこと. 【事後学習】上に有界な単調増加数列が収束する原理を理解すること. |
2 |
実数論から出発する極限の考え方 2 --- はさみうち原理の理解 【事前学習】通常のはさみうち原理を復習しておくこと. 【事後学習】最適はさみうち原理を理解すること. |
3 |
実数論から出発する極限の考え方 3 --- 極限移行の理解 【事前学習】高等学校での極限移行の議論を復習すること. 【事後学習】極限移行における等号の扱いを理解すること. |
4 |
実数論から出発する極限の考え方 4 --- 極限の線形性の証明理解 【事前学習】高等学校の教科書での極限の線形性の扱いを復習すること. 【事後学習】最適はさみうちによってどのように証明されるか理解すること. |
5 |
卒業研究 --- 発表内容とその発展的内容の理解と発表 1 【事前学習】数列の極限をはさみうちで説明することの意義を復習すること 【事後学習】関数の極限の場合にはさみうちがどのように適用されるのか理解すること. |
6 |
卒業研究 --- 発表内容の発展 : 無限級数の収束発散判定法の証明 1 【事前学習】計算可能な無限級数の例を考えておくこと. 【事後学習】無限級数には収束するものと発散するものがあることを理解すること |
7 |
卒業研究 --- 発表内容の発展 : 無限級数の収束発散判定法の証明 2 【事前学習】収束する無限級数と発散する無限級数の例を考えておくこと. 【事後学習】収束を判定する方法がいくつかあることを理解すること. |
8 |
卒業研究 --- 発表内容の発展 : 無限級数の収束発散判定法の証明 3 【事前学習】収束判定法を思い出しておくこと. 【事後学習】収束判定法の原理は無限等比級数の議論であることに気づくこと. |
9 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と原始関数の存在の関係性 1 【事前学習】リーマン積分の定義を思い出しておくこと. 【事後学習】原始関数の存在とリーマン積分可能性は無関係であることを理解すること. |
10 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と原始関数の存在の関係性 2 【事前学習】原始関数が存在しない関数の例を復習すること. 【事後学習】様々な反例を理解しておくこと. |
11 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と原始関数の存在の関係性 3 【事前学習】ベン図を使って, 原始関数の存在の有無とリーマン積分可能性の相関関係を理解すること. 【事後学習】連続性を仮定すると様々な性質を証明できる. 証明まで込めてこのことを理解すること. |
12 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と不連続性の関係性 1 【事前学習】リーマン積分の定義をもう一度復習しておくこと. 【事後学習】リーマン積分可能性から有界性を導けることを理解すること. |
13 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と不連続性の関係性 2 【事前学習】リーマン積分可能性から有界性がどのように導けるのかを復習すること. 【事後学習】1点のみで不連続な関数はリーマン積分可能であることを理解すること. |
14 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と不連続性の関係性 3 【事前学習】1点でのみ不連続な関数がリーマン積分可能であることの証明を復習すること. 【事後学習】不連続な点が複数あっても, リーマン積分可能性には影響を与えないことを理解すること. |
15 |
卒業研究 --- リーマン積分可能性と不連続性の関係性 4 【事前学習】リーマン積分がある程度の不連続性を許容する考え方であることを復習しておくこと. 【事後学習】ルベーグ積分への導入を理解すること. |
その他 | |
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教科書 | 山浦義彦 『ゼミテキスト「微分積分学」』 簡易製本 2018年 第1版 前年度に購入していただいた自作テキスト(簡易製本)をもとにゼミを勧めます. 新たに購入する教科書はありません. |
参考書 | 杉浦光夫 『解析入門 (基礎数学)』 東京大学出版会 1979年 第2版 卒論作成では, 特にこの参考書を使いますので, 必ず購入しておいてください. |
成績評価の方法及び基準 | 授業参画度(100%) 卒業論文作成に向けて以下の項目を授業参画度として評価を行い, 総合評価をします. ●1. 卒論内容についての考察の口頭発表 内容の理解度に応じて評価をします. テキストに書いてある内容だけでなく, 自ら進んだ内容の勉強して学び取ろうという姿勢を評価します. ●2. 卒業論文の完成度 TeX によって卒業論文を作成していただきます. いかにTeX を駆使し, 工夫してわかりやすく表記することができたかという 観点で評価を与えます. |
オフィスアワー | 金曜日4限 ,山浦研究室 |