検索したい科目/教員名/キーワードを入力し「検索開始」ボタンをクリックしてください。
※教員名では姓と名の間に1文字スペースを入れずに、検索してください。
科目名 | 微分方程式論2 | ||||
---|---|---|---|---|---|
教員名 | 加藤伸幸 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業概要 | 前半では2次元関数の微分方程式としての1階連立微分方程式について2通りの解法を説明し,解の性質を目に見える形(解軌道)で観察する.後半では解析学の内容から必要なもの(数列の収束や関数の連続性など)を復習して,1階常微分方程式の初期値問題がどのような時に解を1つだけ持つかという一意可解性の議論に適用する. |
---|---|
授業のねらい・到達目標 | 前半の学習内容によって,2次元関数の微分方程式を実際に解いて,解の挙動を観察することができるようになる. 後半の学習内容によって,微分方程式を具体的に解くことから,「解はそもそも存在するか」という問題意識へ転向し,種々の(偏)微分方程式の研究に携われるようになる. この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3, DP6 及びカリキュラムポリシー CP1, CP9 に対応しています. |
授業の方法 | 板書での講義形式 本授業の事前・事後学習は各々2時間の学習を目安とする。 |
履修条件 | なし |
授業計画 | |
---|---|
1 |
1階連立線形微分方程式の解法(1): 消去法による方法 [事前学習] 前期科目「微分方程式論1」で取り上げた2階定数係数線形微分方程式の解法全般を復習する. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
2 |
1階連立線形微分方程式の解法(2): 行列による方法 [事前学習] 2次行列の固有値問題について復習する. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
3 |
1階連立微分方程式の解軌道(1): 係数行列が実固有値を持つ場合 [事前学習] 行列を用いた連立微分方程式の解法,媒介変数表示された関数のグラフについて復習する. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
4 |
1階連立微分方程式の解軌道 (2) 係数行列が虚固有値を持つ場合 [事前学習] 平面上の1次変換としての回転について復習しておく. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
5 |
授業内試験と解説1 [事前学習] 第1回~第4回講義内容を復習する. [事後学習] 解答できなかった問題の内容を復習する. |
6 |
数列・級数の収束 [事前学習] ε-N 論法による収束の定義,式を評価することの意味について復習しておく. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
7 |
関数の連続性 [事前学習] ε-δ 論法による(一様)連続性の定義,三角不等式について復習しておく. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
8 |
一様収束する連続関数列の基本性質 [事前学習] 第6~7回講義内容,および開集合/閉集合について復習する. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する. |
9 |
授業内試験と解説2 [事前学習] 第6回~第8回講義内容を復習する. [事後学習] 解答できなかった問題の内容を復習する. |
10 |
1階常微分方程式の一意可解性定理(1): 近似解の構成と性質 [事前学習] 微分積分学の基本定理,関数の有界性およびLipschitz連続性について復習する. [事後学習] 第6回~第8回の講義内容がどのように適用されて議論が進んでいるかを整理する. |
11 |
1階常微分方程式の一意可解性定理(2): 近似解の極限移行 [事前学習] 数列の無限級数の収束,関数列の一様収束について復習する. [事後学習] 第6回~第8回の講義内容がどのように適用されて議論が進んでいるかを整理する. |
12 |
1階常微分方程式の一意可解性定理(3): 解の一意性 [事前学習] 定積分全般と1階線形微分方程式の解法について復習する. [事後学習] 前期に学習した具体的な1階の微分方程式に適用する. |
13 |
授業内試験と解説3 [事前学習] 第10回~第12回講義内容を復習し,過去問を解く. [事後学習] 解答できなかった問題について復習する. |
14 |
Laplace変換 [事前学習] parameter付の定積分と分数式を計算練習する. [事後学習] 例題として扱った問題を解き直し,練習問題で計算練習する.Laplace変換についてさらに調べる. |
15 | まとめと補足: 簡単な偏微分方程式を紹介する. |
その他 | |
---|---|
教科書 | 使用しない. 必要に応じてプリントを配布する. |
参考書 | 長瀬道弘 『微分方程式』 裳華房 1993年 他にも良書は多数あります. |
成績評価の方法及び基準 | レポート(30%)、授業内テスト(70%) 講義終了後に配布するレポート課題と3回の授業内試験(中間試験2回と期末試験に相当する)で成績を付けます. |
オフィスアワー | 水曜日昼休みと3時限目,本館5階非常勤講師オフィスアワー室にて. |
備考 | 前期科目「微分方程式論1」の学習内容を含むため,同科目の続編と位置づけています.従って,本科目を単独で履修することは望ましくありません. |