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法心理学

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科目名 法心理学
教員名 厳島行雄
単位数    2 学年 3･4 開講区分 文理学部
（他学部生相互履修可）
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 目撃証言の心理学を中心に，法的問題の理解と解決についての心理学的アプローチを学ぶ。具体的には目撃証言の正確さに関わる要因を中心に学習するが、正確な情報を引き出すインタビューの方法、裁判員の意思決定過程等のテーマについても考える。
授業のねらい・到達目標 目撃証言と法、裁判における意思決定、感情をめぐる心理学について講義を行う。裁判は人間のあらゆる心理学的側面を反映する。その中でもとくに記憶の働きが重要な役割を演じている。本授業では、目撃証言の信用性を規定する諸要因、意思決定についての応用認知心理学の領域の研究成果を紹介し、人間の認知、とりわけ記憶が現実に直面しどのように歪むのか、実際の事件をも紹介しながら考察する。
この科目は文理学部（学士（心理学））のディプロマポリシーDP2,DP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の方法 講義形式での授業であるが、必要に応じて事件に関するドキュメンタリーフィルムやビデオ等を鑑賞し、問題点を明確にする。本授業の事前・事後学習は，各２時間の学習を目安する。
授業計画
1 なぜ目撃供述の心理学が必要なのか？司法の問題解決のための心理学の歴史について講義する。１５回の授業の概略を説明する。

【事前学習】シラバスを読んで問題意識を持つ試みをすること。

【事後学習】司法と心理学の関わりを考え、メモしておくこと。
2 司法の過程と心理学の関わり：捜査・逮捕・基礎・裁判

【事前学習】心理学がどのように司法と関わるようになったのか、調べておこう。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の復習。
3 目撃供述の心理学的展開：なぜ目撃供述の心理学が必要なのか、現実の裁判における誤判研究を知る。

【事前学習】教科書の第１章を読んでおくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
4 目撃証言による誤起訴・誤判:欧米における誤判研究の説明。

【事前学習】教科書の第２章を読んでおくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
5 目撃証言はなぜ誤るのか：その心理学的要因を探る１　推定変数を知る

【事前学習】目撃供述が誤る心理学要因を教科書で学習しておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
6 目撃証言はなぜ誤るのか：その心理学的要因を探る２　システム変数を知る。

【事前学習】記憶に影響する文脈情報について認知心理学の専門書で調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
7 目撃証言心理学の研究法１　目撃供述心理学への実験的アプローチ：誘導と事後情報

【事前学習】推定変数について事前に調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
8 目撃証言心理学の研究法２　目撃供述心理学への実験的アプローチ：誘導と事後情報、そし社会的影響

【事前学習】事後情報効果に関する情報を調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
9 現実の事件における目撃者の供述を分析する１　自民党本部放火事件における目撃者供述の分析と評価

【事前学習】現実にどのような事件で目撃供述が問題になったのか、調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
10 現実の事件における目撃者の供述を分析する１　飯塚事事件における目撃者供述の分析と評価

【事前学習】飯塚事件の概要を事前に調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
11 認知面接法（取調べの心理学）どのような尋問が良いのか？イギリスの例から探る。

【事前学習】海外における目撃供述の取り扱いについて調べる。

【事後学習今回の目撃供述心理学の整理と復習。
12 よりよい記憶想起のために：DVD鑑賞　BBCによるデモを見る。飲食店での殺傷事件を例に。


【事前学習】現実の目撃供述の心理学について調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
13 よりよい記憶想起のために：DVD鑑賞　BBCによるデモを見る。現金輸送車の強奪事件を例に。


【事前学習】尋問もしくはインタビュー技法について調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
14 現実問題解決のための提案：認知インタビューによる尋問の有効性

【事前学習】コミュニケーションの心理学について調べておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
15 講義の全体的要点の整理

【事前学習】今までの学習内容をおさらいしておくこと。

【事後学習】今回の目撃供述心理学の整理と復習。
その他
教科書 厳島行雄･仲真紀子･原聰 『目撃証言の心理学』 北大路書房 2003年
参考書 ロフタス＆ケチャム 『目撃証言』 岩波書店 2000年
渡部保夫監修 『目撃証言の研究』 北大路書房 2001年
藤田政博 『法と心理学』 法律文化社 2013年
成績評価の方法及び基準 試験(80%)、授業内テスト(20%)
基本は試験による評価である。授業では小テストを複数回実施するので、それを以って授業内テストとし、それを評価する。
オフィスアワー 金曜５時限

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