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読書指導論

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科目名 読書指導論
教員名 朝比奈大作
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 読書指導の意義と方法について考える。学校教育における読書指導の問題についてばかりではなく、家庭や地域も含め、いわゆる生涯学習の問題としても意識していく。
授業のねらい・到達目標 従来の安易な読書指導論を鵜呑みにするのではなく、さまざまなメディアが氾濫する現代社会において、読書の持つ意味を教育学的な見地から再検討してみる機会を作りたい。

この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP1,DP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP3,CP7に対応しています。
授業の方法 講義主体の授業とする予定であるが、聴講生の人数によってはゼミ形式を取り入れるなど、流動的に対処したい。なお、本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。
履修条件 司書教諭資格取得希望者は、「読書と豊かな人間性」と講義内容が重複する部分があるので、あらかじめ承知しておくこと。
授業計画
1 オリエンテーション、「子供の読書活動推進法」について
【事前学習】自らのこれまでの読書経験を振り返り、その意味・意義について考えてみること。
【事後学習】配付資料を熟読し、「子どもの読書活動推進法」について、その意義と問題点とについて考察してみること。
2 子どもたちの読書実態(2018年度読書調査の結果から)1(平均読書冊数と不読者の推移)
【事前学習】子供達の「読書離れ」の傾向について、いわゆる「ネット活動」をも考慮に入れて考察・検討してみること。
【事後学習】配付資料の4・5枚目までを熟読し、講義内容を復習しておくこと。
3 子どもたちの読書実態(2018年度読書調査の結果から)2(どんな本が読まれているのか)
【事前学習】前回配付資料の後半を熟読しておくこと。
【事後学習】配付資料の全文を読み返し、現代の子供達の読書活動の現状について、自分なりの「考察」を試みておくこと。
4 子どもの発達(development)と読書1(総論)
【事前学習】教育学・発達心理学等の基礎的な参考書等によって、「発達」の概念について基本的な知識を得ておくこと。
【事後学習】配付資料をチェックし、読書と発達との関係について講義内容を確認すること。
5 子どもの発達(development)と読書2(読書能力の発達)
【事前学習】「読書能力」とはどのようなものであるか、自分なりに考察してみること。
【事後学習】講義内容基づいて、「読書能力の発達」について、自分の経験とも突き合わせて考察・確認しておくこと。
6 子どもの発達(development)と読書3(読書興味の発達)
【事前学習】子供達がどのようなことに興味を持っているか(どのようなものを「面白い」と思うか)について、自分なりの「分析」をしてみること、その際にどんな「材料」を用いたらよいのかについても考えてみること。
【事後学習】講義内容を復習し、「「読書興味の発達」について、自分の経験とも突き合わせて考察・確認しておくこと。
7 子どもの発達(development)と読書4(読書と人間性の発達)
【事前学習】配付資料を改めて熟読し、人間の「発達」に関する自分の知識を確認しておくこと。
【事後学習】この前4回分の講義内容を改めて復習し、子どもの「発達」と読書との関係について改めて総括してみること。
8 わが国における読書運動、読書教育の歴史1
【事前学習】わが国の読書普及活動、悪書追放運動等について、できるだけの知識・情報を得ておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、現在の読書普及・悪書追放運動について批判的に総括してみること。
9 わが国における読書運動、読書教育の歴史2
【事前学習】いわゆる「児童版」(一般向けに書かれた本を、児童向けに書き直して出版された本)を数点探し出して、一般向け(大人向け)の版と読み比べてみること。
【事後学習】講義内容を勘案して、新しいメディア(テレビ、漫画、テレビゲーム、携帯電話、インターネットなど)が登場するたびに読書普及運動が生起することについて、自分なりに分析をしておくこと。
10 学校教育における「読書指導」(国語科と読書、道徳教育と読書、ほか)
【事前学習】小・中・高校においてどのような「読書指導」を受けてきたか、できる限り思い出して、その「意義と問題点」について考えておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、自分が教諭としてどのような読書指導をすべきか、するつもりか、改めて考えてみること。
11 科学教育と読書、民主主義教育と読書、文学・芸術教育と読書、ほか
【事前学習】欧米では読書はプライベートな活動で、学校で読書指導を行うべきではないという考えも少なくない。このことについてどう思うか、自分なりに考えをまとめておくこと。
【事後学習】
12 読書指導の方法論について(1)(小学校を中心に)
【事前学習】配付資料中の「読書指導の方法」の項目を熟読し、未知の用語を洗い出して、専門事典等でその意味を調べておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、任意のテーマによっていわゆる「ブックトーク」の実践(実験)台本を作成してみること。(期末レポートの練習となる。)
13 読書指導の方法論について(2)(中・高等学校を中心に)
【事前学習】「全国読書感想文コンクール・読書画コンクール」についてできる限り情報を収集し、批判・批評を試みておくこと。
【事後学習】前回同様、任意のテーマによっていわゆる「ブックリスト」作成の実践(実験)練習をしてみること。
14 その他の読書指導上の注意事項
【事前学習】配付資料の後段を熟読し、未知の用語を洗い出して、専門事典等でその意味内容を調べておくこと。
【事後学習】講義内容を復習した上で、「言語表現」と「映像表現」との違いについて考察してみること。
15 これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める。
【事前学習】これまでの配付資料を改めて読み返し、総括してみること。
【事後学習】講義内容と突き合わせる形で、事前の総括と比較分析してみること。
その他
教科書 教科書は使用せず、適宜印刷物を配布する。
参考書 朝比奈大作(編著) 『読書と豊かな人間性 (司書教諭テキストシリーズ)』 樹村房 2002年
その他の参考書については、適宜授業中に指示する。
成績評価の方法及び基準 レポート(期末)(70%)、授業参画度は、各回のリアクションペーパー等で、授業参画度を評価する。(30%)
聴講生の数によって授業形式を変更する可能性があるので、ゼミ形式を取り入れた場合などには、参画度の割合を多くするなど、変更の可能性がある。
オフィスアワー 授業終了後に声をかけて下さい。次の授業があるので、十分な時間がとれないかも知れませんが、相談の上対応します。
備考 上記のように、聴講生の数によって授業形態を流動的に考えたいので、下記の授業計画はあくまでもさし当たっての予定であると理解されたい。

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