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科目名 | 家族社会学1 | ||||
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教員名 | 久保田裕之 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業概要 | 家族社会学の理論と方法(応用編) |
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授業のねらい・到達目標 | あるときは「家族の危機」「家族の崩壊」として否定的に、またあるときは「家族の個人化」「家族の多様化」として肯定的に議論される現代の家族をめぐる状況の変化を、私たちはどのように把握すべきなのだろうか。この授業では、家族研究の「理論」史をたどりつつ用いられてきた様々な「方法」論を対比していくことで、これまでの家族社会学が、1)どのような問題関心から、2)どのように対象を設定し、3)どのようなアプローチから家族への接近を試みてきたのかを理解できるようになることを目的とする。こうした作業を通じて、家族社会学の「理論」と「方法」を現代の家族をめぐる社会問題・社会現象に対して実際に適用しできるようになることを目的とする。 また、卒業論文に向けたテーマの設定の仕方、適切な方法の選び方を学ぶと共に、論文の構成の仕方やデータの解釈の仕方などを具体的に学んでいく。その意味で、必ずしも家族社会学を専門とする学生だけでなく、広く様々な関心を持った学生に受講して欲しい。 この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP3に対応しています。 |
授業の方法 | 原則として、受講生は毎回、提示された課題論文2本をウェブ上の論文アーカイブから自分でダウンロードして印刷し、うち1本を選んで簡単な「文献ノート」(A4で1-2頁)を作成してから講義に参加する。学術論文のダウンロードの仕方、効率的な読解の仕方、「文献ノート」の作り方については、初回のガイダンスで詳しく解説する。学生が作成してきた読書ノートをもとにグループ・ディスカッションを行うとともに、講義形式で課題論文についての解説と批判的な検討を行うことを通じて、論文読解の方法を学ぶ。最終的に、現代の家族にかかわる社会問題・社会現象の中から自分の関心のあるトピックをひとつ選択して家族社会学の先行研究を用いて論じる、期末レポート(A4で2-4頁)を執筆する。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
履修条件 | 原則として、「現代家族論」「社会学応用講義Ⅰ」を履修していること。あくまで原則なので、他学科やカリキュラム改訂、授業時間の重複などで履修条件を満たせない場合は、遠慮なく相談にくること。 |
授業計画 | |
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1 |
授業ガイダンス/「社会学応用講義1」レポート総評/論文の探し方/文献ノートの作り方 【事前学習】シラバスを熟読して、授業計画や成績評価について疑問点や要望があればまとめておく 【事後学習】15回の授業計画について、予習復習のスケジュールを立てておく |
2 |
共働き夫婦と子育て 【事前学習】指定の文献(三具2007/吉田2004)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
3 |
女性のライフコースと家族 【事前学習】指定の文献(小笠原2005/不破・筒井2010)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
4 |
ケアの社会化と子育て支援 【事前学習】指定の文献(末盛2001/松木2009)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
5 |
ひとり親家庭の諸問題 【事前学習】指定の文献(神原2006/余田2012)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
6 |
家族社会学の研究動向 【事前学習】指定の文献(田渕2006/井口2010)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
7 |
期末レポート執筆にむけたワークショップ 【事前学習】期末レポートの草稿を執筆し、事前に提出しておくこと 【事後学習】ワークショップの内容を踏まえて、期末レポートを書き直しておくこと |
8 |
近代家族と子ども中心主義 【事前学習】指定の文献(野田2008/元橋2014)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
9 |
構築主義的家族研究 【事前学習】指定の文献(土屋1999/池岡ら1999)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
10 |
家族の個人化 【事前学習】指定の文献(山田2004/稲葉2011)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
11 |
家族の多様化 【事前学習】指定の文献(木戸2000/久保田2010)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
12 |
家族定義をめぐる諸問題 【事前学習】指定の文献(久保田2010/松木2013)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
13 |
家族支援と家族福祉 【事前学習】指定の文献(鶴野2003/久保田2011)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
14 |
海外の家族研究動向 【事前学習】指定の文献(船橋2011/善積2011)をDLして読み、うち一本を元に文献ノートを作成すること 【事後学習】授業の内容を踏まえて、今回のテーマと二つの文献に関するメモ(A4で1頁程度)を作成しておく |
15 |
まとめ:家族概念の拡張から家族的機能の文節化へ 【事前学習】15回の授業内容について振り返り、最後に質問や要望があればまとめておく 【事後学習】シラバスを再度振り返り、次の学期に向けて達成できた点や課題が残った点についてまとめておく |
その他 | |
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教科書 | 野々山久也編 『論点ハンドブック 家族社会学』 世界思想社 2009年 教科書は毎回講義の中で用いるわけではないが、遅くとも2回目の授業までには入手し、毎回割り当てられた箇所を読んで復習に役立てること(該当箇所は授業の中で指示する)。もちろん、期末レポートの参考文献に用いてもかまわない。ネットなどで古本を購入してもよいが、その場合は版の新しさに注意すること。 |
参考書 | 野々山久也・清水浩昭編 『家族社会学の分析視角――社会学的アプローチの応用と課題』 ミネルヴァ書房 2001年 山田昌弘編 『家族本40――歴史をたどることで危機の本質が見えてくる』 平凡社 2001年 戸田山和久 『新版 論文の教室』 NHK出版会 2012年 家族社会学の歴史とアプローチの多様性を知るために、3冊を挙げておく。購入しておく必要はないが、期末レポート作成のために役立てて欲しい。また、論文の書き方についての教科書も挙げておくので、持っていない受講生はこの機会に購入しておくこと。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(55%)、授業参画度(45%) 学期末に提出する期末レポート(55%)、および、毎回の文献ノートの提出を含む授業参画度(45%)をもとに総合的に評価する。詳細は初回の授業ガイダンスで確認すること。 |
オフィスアワー | 授業期間中の火曜・金曜昼休み (新)本館4階久保田研究室(407) hkubota@chs.nihon-u.ac.jp |