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産業社会学

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科目名 産業社会学
教員名 立道信吾
単位数    2 学年 2・3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業概要 産業社会学という学問の発展過程に沿って、ウェーバーの官僚制論をはじめとする組織論に関する諸学説、人間関係学派の嚆矢となったホーソン実験、小集団論、疎外論など産業社会学の基礎的な学説について学んでいく。
授業のねらい・到達目標 人間の一生の中で多くの部分を占める「働く」ということについて、産業社会の発展過程の中で、どのような問題が発生し、それをどのように解決してきたのか、社会学的な観点から考察する方法について学ぶ。社会学の古典と呼ばれている研究について正確に理解することを目指す。これらの古典の中には、公務員試験や各種公的資格試験に出題されるものが含まれている。

この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP3に対応しています。
授業の方法 パワーポイントの映写を行いながら講義形式で進める。必要に応じて参考資料を配布するが、パワーポイントのスライドをすべて印刷して配布するわけではないので、毎回の授業ではきちんとノートをとること。授業の事前事後には、ノートの整理を行い,質問事項などを考えておくこと。毎回の授業の前に、授業のテーマについて予告するので(例:ビューロクラシー)、そのテーマに関する基礎的な情報をインターネットなどで検索しておくこと。

本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。
授業計画
1 産業社会学の性格―どのような領域の学問で何を対象とするか
【事前学習】
 社会学の入門書を読み、コント、デュルケム、マッキーバーなどの学説を再確認しておくこと。
【事後学習】
 産業化の帰結としての分業によって、どのような社会問題が生じているのか、授業中にとったノートにもとづき、まとめ直す。
2 産業社会学の誕生―ホーソン実験①
【事前学習】
 1920年代~30年代のアメリカ史を概観し、ホーソン実験の時代背景を理解しておく。
【事後学習】
 労働科学、テイラーの科学的管理法などについて、インターネットで検索し、知識を深めておく。
3 産業社会学の誕生―ホーソン実験②
【事前学習】
 社会科学と自然科学の方法論の違いについて考えておく。
【事後学習】
 授業中に提示した問いに対して、社会学の教科書に載っている以外の仮説をいくつか考えておく。
4 産業社会学の誕生―ホーソン実験③
【事前学習】
 人間関係学派と呼ばれる研究者たちの研究業績をインターネットで検索しておく。
【事後学習】
 ホーソン実験の実験段階ごとに何が判ったのかを段階別に300字以内程度で整理しておく。
5 企業と組織①マックスウェーバーの官僚制論 前編
【事前学習】
 マックスウェーバーの支配の3類型について調べておく。
【事後学習】
 組織の概念について授業中に提示した学者の定義を整理しておく。
6 企業と組織①マックスウェーバーの官僚制論 後編
【事前学習】
 マックスウェーバーの生きた時代のドイツがどのような問題を抱えていたのか、経済面における後進性を中心に調べておく。
【事後学習】
 官僚制の6つの特質についてそれぞれ300字以内程度で整理しておく。
7 企業と組織③ファヨールの組織論
【事前学習】
 経営学の入門書を読み、経営学の成り立ちについて理解しておく。
【事後学習】
 Line and Staff Type of organizationが、ウェーバーの官僚制とどのように違うかを考える。
8 企業と組織④テイラーの組織論
【事前学習】
 F.Taylorの科学的管理法についてインターネット等で検索して調べておく。
【事後学習】
 大小二つのタイプの職能別組織について明確に違いが判るようにまとめ直しておく。
9 企業組織と人間①―現代社会における疎外
【事前学習】
 K.マルクスの研究業績について社会学の入門書等で学び直しておく。
【事後学習】
 マルクスとフォイルエルバッハの疎外概念の違いについて明確に説明できるように整理しておく。
10 企業組織と人間②―疎外に関する学説の検討
【事前学習】
 「人間は何のために働くのか」「働くことによって得られるものは金銭以外に何があるか」について説明できるように自分の考えをまとめておく。
【事後学習】どのような具体的な現象が、疎外の4類型に当てはまるのか、類型ごとに具体例を考えてみる。
11 小集団とリーダーシップ
【事前学習】
 ホーソン実験の第二段階において、職場の小さな集団を分析対象とした意義が何であるのかを考えておく。
【事後学習】
 リーダーシップとヘッドシップの違いについて300字程度で整理しておく。
12 現代日本の大学生の就職事情―立道ゼミナールの就活実態調査の結果から
【事前学習】
 現代日本における就職活動にはどのような問題があるのか、インターネットで新聞記事などを検索しながら考えておく。
【事後学習】
 授業の中で提示した様々な仮説とその検証結果についてノートに整理しておく。
13 企業・労働組合と地域社会 ヤンキーシティ研究
【事前学習】
 日本国憲法において労働組合はどのように位置づけているかを憲法の条文を見ながら理解しておく。
【事後学習】
 ホーソン実験に対する主要な批判の論点について、箇条書きで整理しておく。
14 授業内試験と試験内容の振り返り
【事前学習】
 これまでの授業について過去に作成したノートを見ながら整理しておく。
【事後学習】
 試験問題のうち、答えられなかった問や間違った問について、正確な解答を調べておく。
15 まとめ 現代の産業社会学
【事前学習】
 ガバナンスやCSR(企業の社会的責任)といった概念を調べておく。
【事後学習】
 現代の産業社会学者がどのような問題意識を持っているのか、簡単に整理しておく。
その他
教科書 なし
参考書 松島静雄 『産業社会学 (放送大学印刷教材 絶版につき図書館等で参照せよ)』 日本放送協会 1985年
既に絶版で入手は困難ですので図書館等で閲覧して下さい。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(100%)
授業内テストを実施し、学習の到達度を評価し、それを最終的な成績とします。
オフィスアワー 毎週火曜日の4時限目に研究室で対応します。その他必要があれば、授業の空き時間に対応します。なお、原則としてe-mailで予約を取って下さい。
備考  

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